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Port ID の仮想化

ドキュメント内 vSphere のストレージ - VMware vSphere 6.5 (ページ 41-154)

N-Port ID の仮想化NPIV ANSI T11 標準であり、これはいくつかの WWPN World Wide Port Nameを使用 して 1 つのファイバチャネル HBA ポートをファブリックに登録する方法について説明しています。これにより、ファブ リックに接続した N-Port が複数のファブリックアドレスを要求できるようになります。各アドレスは、ファイバチャネ ルファブリックで一意のエンティティとして認識されます。

NPIV ベースの LUN アクセスの作動方法

NPIV 1 つの FC HBA ポートを有効にして、複数の一意な WWN をファブリックに登録します。それぞれの WWN 各仮想マシンに割り当てることができます。

スイッチ、HBA、ストレージデバイス、仮想マシンのような SAN オブジェクトには、WWN World Wide Name 別子を割り当てることができます。WWN はファイバチャネルファブリックにあるそれらのオブジェクトを一意に識別 します。

仮想マシンに WWN が割り当てられている場合、仮想マシンはすべての RDM トラフィックに対してそれらの WWN り当てを使用します。こうすることで、仮想マシンの任意の RDM が参照する LUN が、WWN に対してマスクされない ようにします。仮想マシンに WWN が割り当てられていない場合、仮想マシンは、ホストの物理 HBA WWN を使用し てストレージ LUN にアクセスします。NPIV を使用して、SAN のシステム管理者は仮想マシン 1 台ごとにストレージ クセスの監視と経路設定ができます。

仮想マシンには WWN が割り当てられており、WWN のペアを含めるように、仮想マシンの設定ファイル (.vmx) が更新 されます。WWN のペアは、World Wide Port Name (WWPN) と、World Wide Node Name (WWNN) から構成され ます。VMkernel は、仮想マシンをパワーオンしたときに、LUN へのアクセスで使用する物理 HBA で仮想ポート (VPORT) のインスタンスを作成します。VPORT は、物理 HBA として FC ファブリックに表示される仮想 HBA です。VPORT には 一意の識別子があり、これは仮想マシンに割り当てられた WWN ペアです。

各 VPORT は仮想マシンに特有のものです。仮想マシンをパワーオフすると、VPORT はホストで無効化され、FC ファブ

リックに認識されなくなります。仮想マシンが 1 つのホストから別のホストに移行すると、VPORT が最初のホスト上で 閉じ、ターゲットホスト上で開きます。

NPIV を有効にすると、作成時に各仮想マシンに対して WWN のペア(WWPN WWNN)が指定されます。NPIV を使 用している仮想マシンをパワーオンすると、仮想マシンはこれらの WWN ペアをそれぞれ順次使用して、ストレージへの アクセスパスを検出します。インスタンス作成された VPORT の数は、ホストにある物理 HBA の数と同じです。VPORT は、物理パスが検出された各物理 HBA に作成されます。各物理パスによって、LUN へのアクセスに使用する仮想パスが 決まります。NPIV に対応していない HBA は、HBA 上で VPORT をインスタンス作成できないため、この検出プロセス でスキップされます。

5 ファイバチャネルストレージの構成

NPIV 使用の要件

NPIV を仮想マシン上で有効にする予定であれば、特定の要件に注意してください。

次の要件があります。

n NPIV は、RDM ディスクを使用する仮想マシンだけが使用できます。通常の仮想ディスクを使用する仮想マシンは、

ホストの物理 HBA WWN を使用します。

n ホストの HBA NPIV をサポートしている必要があります。

詳細については、『VMware 互換性ガイド』およびベンダーのドキュメントを参照してください。

n 同じタイプの HBA、すべての QLogic とすべての Emulex のいずれかを使用してください。VMware では、

同じホストにある異種の HBA から同じ LUN へのアクセスはサポートされていません。

n ホストが、ストレージへのパスとして複数の物理 HBA を使用している場合、すべての物理パスを仮想マシンに ゾーニングする必要があります。一度に 1 つのパスだけがアクティブになる場合でも、マルチパスをサポート する必要があります。

n ホスト上の物理 HBA が、そのホストで実行されている NPIV 対応の仮想マシンがアクセスするすべての LUN にアクセスできる必要があります。

n ファブリック内のスイッチは NPIV に対応している必要があります。

n ストレージレベルでの NPIV アクセスに LUN を構成する場合、NPIV LUN の番号および NPIV ターゲット ID が、

物理 LUN およびターゲット ID と一致していることを確認します。

NPIV の機能と制限事項

ESXi NPIV を使用する際の特定の機能と制限事項について説明します。

ESXi NPIV を使用すると、次の項目がサポートされます。

n NPIV では vMotion がサポートされます。vMotion を使用して仮想マシンを移行するとき、割り当てられている

WWN が維持されます。

NPIV 対応の仮想マシンを、NPIV をサポートしていないホストに移行すると、VMkernel は物理 HBA を使用した I/O の送信に戻ります。

n FC SAN 環境で、アクティブ-アクティブアレイのディスクへの同時 I/O がサポートされている場合は、2 つの異な

る NPIV ポートへの同時 I/O もサポートされます。

ESXi NPIV を使用する場合は、次の制限事項が適用されます。

n NPIV テクノロジーは FC プロトコルの拡張であるので、FC スイッチを必要とし、直接接続の FC ディスクには使用

できません。

n WWN が割り当てられている仮想マシンまたはテンプレートをクローン作成する場合、そのクローンは WWN を保 持しません。

n NPIV Storage vMotion はサポートされません。

n 仮想マシンの実行中に FC スイッチの NPIV 機能を無効にしてから再度有効にすると、FC リンクに障害が発生し、

I/O が停止することがあります。

仮想マシンへの WWN の割り当て

WWN 設定を RDM ディスクを持つ仮想マシンに割り当てます。

1 16 個の WWN ペアを作成し、ホストの最初の 1 16 個の物理 FC HBA にマッピングできます。

開始する前に

手順

1 vSphere Web Client で、仮想マシンを参照します。

2 仮想マシンを右クリックし、[設定の編集] を選択します。

3 [仮想マシンオプション] をクリックします。

4 ファイバチャネル NPIV の三角形をクリックして、NPIV のメニュー項目を展開します。

5 [この仮想マシンのチェックボックスの NPIV ] 一時的に無効にします。

6 [新しい WWN を生成する] を選択します。

7 WWNN WWPN の数を指定します。

NPIV を使用したフェイルオーバーをサポートするには最低 2 つの WWPN が必要です。通常は各仮想マシンに

WWNN 1 つだけ作成します。

ホストによって仮想マシンの WWN 割り当てが作成されます。

次に進む前に

新しく作成した WWN をファブリックに登録します。

WWN 割り当ての変更

RDM を使用する仮想マシンについて、WWN 割り当てを変更できます。

通常は、仮想マシンの既存の WWN 割り当てを変更する必要はありません。ただし、手動で割り当てた WWN が原因で SAN で競合が発生している場合などの特定の状況では、WWN を変更または削除する必要があることがあります。

開始する前に

既存の WWN を編集する場合、必ず仮想マシンをパワーオフしてください。

仮想マシンの ESXi ホストがストレージ LUN ACL にアクセスできるよう、SAN の管理者がストレージ LUN ACL をプロ ビジョニングしていることを事前に確認します。

手順

1 選択した仮想マシンの [設定の編集] リンクをクリックし、仮想マシンのプロパティダイアログボックスを開きます。

2 [オプション] タブをクリックし、[ファイバチャネル NPIV] を選択します。

仮想マシンのプロパティダイアログボックスが開きます。

3 次のいずれかのオプションを選択して、WWN の割り当てを編集します。

オプション 説明

この仮想マシンの NPIV を一時的に無効に する

仮想マシンの WWN の割り当てを無効にします。

変更しない 既存の WWN 割り当てを保持します。このダイアログボックスの読み取り専用の WWN の割り当てセクションに、既存の WWN 割り当てのノードとポートの値が表 示されます。

新しい WWN を生成 新しい WWN を生成して仮想マシンに割り当て、既存の WWN を上書きしますHBA

WWN には影響しません)

WWN 割り当ての削除 仮想マシンに割り当てられた WWN は削除され、仮想マシンは HBA WWN を使用し てストレージ LUN にアクセスします。このオプションは、仮想マシンを新規作成す る場合は利用できません。

4 [OK] をクリックして、変更内容を保存します。

5 ファイバチャネルストレージの構成

ファイバ チャネル オーバー イーサネット

の構成 6

ファイバチャネルストレージにアクセスするために、ESXi ホストは FCoE (Fibre Channel over Ethernet) プロトコル を使用できます。

FCoE プロトコルは、ファイバチャネルフレームをイーサネットフレームにカプセル化します。その結果、ホストは特

別なファイバチャネルリンクを使用してファイバチャネルストレージに接続する必要がなくなり、10 Gbit ロスレス イーサネットを使用してファイバチャネルトラフィックを送信することができます。

この章では次のトピックについて説明します。

n ファイバチャネルオーバーイーサネットアダプタ (P. 45) n ソフトウェア FCoE の構成ガイドライン (P. 46)

n ソフトウェア FCoE 用のネットワークの設定 (P. 46) n ソフトウェア FCoE アダプタの追加 (P. 47)

ファイバ チャネル オーバー イーサネット アダプタ

ファイバチャネルオーバーイーサネット (FCoE) を使用するには、ホストに FCoE アダプタをインストールします。

VMware がサポートするアダプタは通常、ハードウェア FCoE アダプタと、ESXi でネイティブの FCoE スタックを使用 するソフトウェア FCoE アダプタの 2 つのカテゴリに分類されます。

ハードウェア FCoE アダプタ

このカテゴリには、ネットワークおよびファイバチャネル機能が同じカードに搭載されている専用にオフロードされた統 合ネットワークアダプタ (CNA) が含まれます。

このようなアダプタを取り付けると、ホストで両方の CNA コンポーネントが検出され、使用できます。クライアントで は、ネットワークコンポーネントは標準ネットワークアダプタ(vmnicとして、ファイバチャネルコンポーネント

は FCoE アダプタvmhbaとして表示されます。ハードウェア FCoE アダプタを使用するために、このアダプタを構

成する必要はありません。

ソフトウェア FCoE アダプタ

ソフトウェア FCoE アダプタはプロトコル処理に ESXi でネイティブの FCoE プロトコルスタックを使用します。ソフト ウェア FCoE アダプタは、Data Center BridgingDCB)と I/O オフロード機能を提供する NIC と使用されます。Intel X520 はこのような NIC の一例です。ソフトウェア FCoE をサポートする NIC については、VMware 互換性ガイド』を 参照してください。

ソフトウェア FCoE アダプタの場合は、ネットワークを適切に構成してからアダプタを有効にする必要があります。

注意 有効にするソフトウェア FCoE アダプタの数は、物理 NIC ポートの数に相当します。ESXi は、1 台のホスト上で最 大 4 つのソフトウェア FCoE アダプタをサポートします。

ドキュメント内 vSphere のストレージ - VMware vSphere 6.5 (ページ 41-154)

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