注 意
8. ORP計
8.1 ORP測定
ORP(酸化還元電位)の測定は、専用のORP検出器を使用して行います。この検 出器は、指示電極に白金を用いたKCl補給形のORP検出器であり、外観はKCl補給 形のpH検出器と同じです。測定できる温度もpH検出器と同じ0〜80℃となってい ます。
・pH/ORPメータは、初期状態ではpH値が表示されます。F/ENTを押して「5.3 (3) 主測定値単位設定(PV.U)画面」にしたがって、mV表示にしてください。
F0801.EPS
図8.1 ORP測定値の表示例
・測定値は、電極を測定溶液に浸して表示値が安定してから読み取ってくださ い。
・測定値をホールドしておきたいときは、 を押してください。また、測定 値を保存しておきたいときは、DATA を押してください。(3.4項参照)
注: ORP検出器は、pH検出器の場合のような校正は行いません。
なお、ORP検出器に組み込まれている測温体は、検出器のチェック(8.3項参照)
時にチェック溶液の温度を測定するなど、液温測定用として機能します。
8.2 ORP検出器の保守
ORP検出器の保守は、pH検出器の保守に準じて行ってください。(「6. 取り扱いに ついて」参照)
白金電極、液絡部の洗浄
白金電極や液絡部に付着した汚れは、多くの場合測定に誤差を与えます。した がって、汚れ成分を含む溶液を測定している場合は、汚れの度合いに応じて定期 的に洗浄する必要があります。
pH検出器と同様に、綿棒、ブラシ等を用いて洗浄してください。(6.2項参照)
なお、8.3項に準じてチェックを行ったときに電位が許容範囲からはずれていた場 合には、指示電極の白金を洗浄してみてください。洗浄は、クリームタイプのク レンザーやアルミナ粉末、重曹(炭酸水素ナトリウム)粉末などを用いて磨いた 後、水洗いする方法で行います。
注 意
検出器はガラス製部分があるため、割れることがあります。衝撃や強い力を 加えないでください。
内部液の補充
KCl内部液が減少してきたら、6.5項の通りに補充してください。
8.3 ORP検出器のチェック
ORP検出器が正常であるかどうかは、チェック溶液を測定したときに得られる測 定値から判断します。
チェック溶液には、異常のないORP検出器によって得られる酸化還元電位が正確 にわかっている溶液を用います。ここでは、当社が補用部品として準備しており ます キンヒドロン試薬 を用いてチェックする場合について説明いたします。
キンヒドロン溶液の調製
試薬1袋分を広口ビン(250ml)に入れ、純水を注いで溶解して、総量250mlの溶液 としてください。
純水の温度が低い場合、試薬が完全に溶解せずに多少液面に浮くことがあります が、使用するうえのでの問題はありません。
なお、キンヒドロン溶液は経時変化しますので、調製した日のうちにご使用くだ さい。
チェックの要領
(1) 調製したチェック溶液を、50〜100ml程度、清浄な容器(200ml)に移し取って ください。
(2) 電極に測定溶液が付着している場合には、水道水で洗い流したうえ、水滴を拭 き取ってください。
(3) 電極の先端部をチェック溶液に浸し、表示が安定するのを待ちます。通常は5
〜10分間程度で安定します。
(4) 表示が安定しましたら、そのORP値と液温とを読み取り、図8.2の許容範囲内
(±40mV)に入っていることを確認してください。許容範囲内に入っていれ ば、検出器は正常です。許容範囲からはずれている場合は、8.2項の洗浄を行っ てください。
400
300
200
100
00 10 20 30 40 50
温度(℃)
酸化還元電位(mV)
Quinhydrone solution
許容範囲
F0802.EPS
図8.2 チェック溶液の酸化還元電位