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300℃加熱後の X 線回折ピーク

100℃加熱後 200℃加熱後 300℃加熱後

(1) 100℃及び 200℃加熱後のピークについては、ほとんど変化が見られなかった。

(2)300℃に加熱した後は CuFeS2のピークの強度が低下し、Fe2O3及び CuSO4のピークが確認された。

(3) 上記(1),(2)より、加熱することにより CuFeS2の化合形態が変化したものと考えられる。

最大CuFeS2ピークライン比較

1500 cps 1500 cps 800 cps

CuFeS2のピーク

FeS2のピーク

4-5. 補足試験

銅精鉱の種類別純水洗浄試験

銅精鉱(種類別)の洗浄試験(4-2-4-1 と同様操作)を行った。

試料採取時 図 25、1 回目の純水洗浄試験 30 分間放置後 図 26、1 回目のろ液 図 27、2 回目のろ 液 図 28 に示す。

試料採取時 1 回目 30 分放置後

1 回目ろ液 2 回目ろ液 ろ液のpH 測定及び ICP による定性結果を表 24 及び 25 に示した。

表 24 pH 測定結果

濃度範囲 試料 A 試料 B 試料 C

1 回目 2 回目 1 回目 2 回目 1 回目 2 回目 pH 測定結果 4.1 4.5 4.7 4.9 7.9 7.7

表 25 銅精鉱(種類別)の ICP 定性結果 単位:%

濃度範囲 試料 A 試料 B 試料 C

1 回目 2 回目 1 回目 2 回目 1 回目 2 回目

0.1 %以上 SO4 2-Cu Ca

:0.78 :0.12 :0.16

SO42- Ca

:0.43 :0.16

SO42- Cu Zn

:0.95 :0.14 :0.30

SO42- :0.13 SO4 2-Ca

:0.52 :0.18

SO4 Ca

:0.38 :0.15

0.1 %~

0.01 % Mg Mn Zn

:0.04 :0.03 :0.05

Cu :0.02 Ca Mg

:0.07 :0.04

Cu Ca Zn

:0.03 :0.01 :0.04

- -

0.01 %未満 Fe Fe, Mg

Mn, Zn Fe, Mn Fe, Mg, Mn Cu, Fe, Mg Mn,Zn

Cu, Fe, Mg Mn,Zn

25 26

28 図27

試料 A 試料 B 試料 A 試料 B

試料 C 試料 C

試料 A 1回目 試料 B 1回目 試料 C 1回目 試料 A 2回目 試料 B 2回目

試料 C 2回目

SO42-(硫酸イオン)は総てのろ液で 0.1 %以上検出されているが,Cu(銅)は試料 A、B では 0.1%以上検出され たが、試料 C では 0.01%未満であった。また、試料 A、B のろ液は酸性であり、試料 C は弱アルカリ性であっ た。

このことから試料 A、B は、反応性が高く空気中の酸素で酸化され、水溶性である CuSO42-(硫酸銅)が生成し ていると考えられる。

5. まとめ

(1) 密封容器中の銅精鉱の酸素消費速度については、空隙 30 %及び 70 %の割合について測定容器 の容量が少ないために大きい違いはでなかった。また、温度は顕著に高温であれば酸素消費速 度が速くなることが確認された。

水分の添加については、通常銅精鉱に含まれている水分値は 5~8%程度なので 10 %ぐらい水分 を添加して測定を行った。水分 15 %相当での結果は、添加前に比べ酸素消費速度遅くなること が確認された。

銅精鉱の種類別の測定は、試料 C の酸素消費速度がその他の銅精鉱と比べ酸素消費速度が遅い ことが確認された。その中でも環境温度 40 ℃での試料 C の酸素消費速度は、試料 A、B と比べ て明らかに遅いことが確認された。

(2) 運搬船貨物倉内の臭気ガス成分は、トルエン、キシレン及びフェノールと有害な成分が検出さ れた。

(3) 試料 A を積載した貨物のハッチカバーに付着していた結露水を分析した結果より、硫化物のガ スが発生し、そのガスが結露水に吸収される可能性も考えられるが、SO42-の成分は低い値であ った。このことから運搬中に高濃度の硫化水素等のガスが発生した可能性は少ないと思われる。

(4) 浮遊選鉱(*注6)剤の影響については、浮遊選鉱剤のみを空隙 30 %で酸素測定を行った結果、浮遊

選鉱剤によって異なる結果が確認された。浮遊選鉱剤そのものが空気中の酸素により酸化され ることが確認された。

また、X 剤の成分に運搬船船倉内で検出された臭気ガス成分のトルエン及びキシレンが検出さ れた。

上層及び下層の試験においては、下層の方が酸素濃度は低くなる傾向であった。

(5) 銅精鉱(種類別)の X 線回折結果について 3 種類の中で酸素消費速度の遅い試料 C については、

CuFeS2のピークがその他の種類と比較すると低いことが確認された。それが直接酸素消費速度 と関係するかどうかは現在のところ解析出来ていない。CuFeS2のピークが低いということは構 造的に銅精鉱(試料 C)については、その他の種類とは異なる化合形態であると考えられる。

また、試料 A を加熱した結果は、200 ℃まではほとんど変化しないが、300 ℃からは CuFeS2 ピークが低くなり、Fe2O3及び CuSO4のピークが確認された。加熱することにより CuFeS2の化合 形態が変化したものと考えられる。

(6) 白色部分 1

80 ℃の酸素消費試験を行った際に白 い模様が析出された(図 29 参照)。白色 部分を EDX で測定したところ、酸素 (54 %)、硫黄(17 %)、カルシウム(26 %) 及び銅(2 %)が検出された。上記の補足 試験で行った洗浄試験で溶出された元 素が検出されたことになる。これらは試 料 A の水溶性成分が溶け出した後に、水 分が蒸発して析出したと考えられる。

(*6)

一般に岩石の表面は親水性であり、金属は疎水性であることが多いといわれる。この特性を活かして採掘した鉱石を有用鉱物と不用鉱物と に分離する方法である。鉱山から産出された岩石を大型のミルで粉砕し、スライム状にした上で気泡剤(浮遊選鉱剤)を添加する。この状態で攪拌 させると金属を含む鉱石が泡の表面に濃集して回収が容易になる。一般に浮遊選鉱剤は界面活性剤や油脂など、鉱物や排水処理の状況を踏まえて

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