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M : VML 内で実施された研究プロジェクトのさら なる活用事例

ドキュメント内 第4章:英国国家統計局(ONS)の有効性 (ページ 56-59)

学術界向けに結果を公表するだけでなく、

VML

内の研究は

ONS

内でも利用され ており、ウェスト・イングランド大学の学術専門家による年次回答者データベ ース(

Annual Respondents Database

、以下「

ARD

」という。)の再構築 が一例として挙げられる。

2008

年以前は、

ONS

とその前身機関では、

1973

年まで溯る様々なデータソー スを使用して、複合データセットである

ARD

を作成していた。その結果得られ たデータセットは、経時的に一貫した構造を持ち、

ONS

、他の政府部門、学術 機関の研究者にとって重要なデータソースとなっていた。このデータセット は、旧・年次企業調査が年次企業調査に置き換えられた際に、これらの調査間 の構造的な違い、主要な職員の喪失、

ONS

内のリソースの制限などを理由に廃 止された。

2015

年、

ONS

内外のユーザーとの議論により、

2008

年以降の年次企業調査の データを用いて再現できれば、生産性の分析や理解に大きな価値があるデータ セットであることが明らかになった。このニーズに応えるため、

VML

チーム は、

ONS

の職員が過去の

ARD

データに関する専門技術や知識を持っていなかっ たことから、専門家にこのプロジェクトを依頼し、

2015

年秋に

ARD

の更新が完 成した。

新しいデータセットは、

VML

内の研究プロジェクトに利用されている。

ONS

内 のシニア・エコノミストは現在、資本ストック、多国籍企業、企業の輸出状況 など様々な新情報を追加して、このデータセットを構築するために、さらなる 学術的なプロジェクトを委託している。このプロジェクトは

2016

年春に完了 し、新しいデータセットは

VML

を通じて生産性を調査するプロジェクトを行う 全ての研究者が利用できるようになる。

4.215

ミクロデータ普及ポイントとしての

VML

施設は、優れた実践例であり、他国で

も真似されているモデルである。

VML

や政府内外の研究者が利用する同様の施 設の最終的な目的は、公的統計やその作成に使用された方法論に異議を唱えた り、検証したり、批判したりすることができるよう基礎となるデータへのアク セスを提供することであるべきである。これは、オープンで透明性を目指す

NSI

にとって必要なことである。透明性を確保することは、批判や挑戦にさら されることになり、

ONS

がこれを受け入れていることが重要である。

ONS

の 統計への信頼を高める最善の方法は、研究者が同じデータを使って

ONS

の調査 結果の複製と改善を試みることができるようにすることである。これは、学習 し、方法論を改善し、専門家の間でコンセンサスを得る機会であると考えなけ ればならない。

4.216

そのために、レビューは次のように提言している。

推奨される措置

17

:秘密の保護の問題を引き続き尊重しつつ、利用可能なメタデ ータを改善し、承認プロセスを簡素化することで、

ONS

と承認された研究者によ るミクロデータの利用を拡大することを支援する。

ドキュメント内 第4章:英国国家統計局(ONS)の有効性 (ページ 56-59)

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