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LifeIndicator による視覚化

ドキュメント内 主専攻 情報科学主専攻 (ページ 30-39)

第 4 章 LifeCircle の実装 13

4.5 LifeIndicator による視覚化

4.5.5 LifeIndicator による視覚化

このステップは、前ステップにおいて得られたLifeRegularityを用いてLifeIndicatorによる 視覚化を行っている。LifeIndicatorでは、LifeRegularityの値に対応させて針の振れ具合及び 針の色を調節して提示している。そのため、この針の振れ具合をユーザが閲覧することによっ て、視覚的に自分がどの程度規則的か、または不規則なのかを確認することができる。

LifeIndicatorは半円の左側に針がいくと不規則、右側に針がいくと規則的な事を表す。前の

ステップにおいて得られるLifeRegularityの値は0〜1となっており、これは最も不規則なと きを0、最も規則的なときを1として数値化している。このLifeRegularityをLifeIndicatorに 対応させる際には、最も左側を0、最も右側を1になるようにしている。また、色の対応に関

しては、LifeIndicatorの左側に針が寄るほど針の色が赤くなっていき、右側に寄っていくほど

青になっていく。色の変更にはHSV表色系を用いることで赤から青へと滑らかに色が変化す るようにしている。

このLifeIndicatorによってLifeRegularityを視覚化した例を図4.9、4.10に示す。図4.9で

は、LifeIndicatorの針がやや左側に寄っており、針の色も黄緑になっている。これは、生活習

慣がやや不規則な傾向にあることを示している。それに対し、図4.10では針が右側に傾き、

その色が水色になっている。この場合は、さきほどの例とは逆に生活習慣が規則的であるこ とを示している。

図4.9:習慣が不規則な例

図4.10:習慣が規則的な例

5 章 考察

本研究では、行方履歴とLifeIndicatorを同時に提示し、メンバー間で共有することにより 生活の振り返りを支援することを目的としている。実際に運用してみると、行方履歴から過 去の行動を思い出し、LifeIndicatorによる針の振れ具合によって、どの程度規則的な生活をし ているかを視覚的に確認することはできる。

しかしながら、LifeIndicatorの視覚化に関して問題点が2つあることが分かった。1つは、

行動の時間が多少ずれた場合にLifeIndicatorが不規則な傾向になってしまうという点、そし てもう1つはあまり望ましくない生活習慣をしている場合でも、LifeIndicatorが規則的である と評価されることがあるという点である。

習慣が規則的であるということには、毎日同じ時間に同じ行動をすることも含まれる。た だ、多少時間がずれたとしても、同様の行動をしていれば規則的であるというべきである。現 在の実装では、LifeRegularityを算出する際に、ある周期τ だけずらした後で同じ時刻同士に おける行方のサンプリングを行ったうえでLifeRegularityを算出している。そのため、行方履 歴全体の推移が同様でも時間のずれの分だけLifeRegularityの値も低くなってしまう。運用結 果から得られた履歴の中で、不規則な傾向にあると判断されている例を図5.1に示す。また、

同様の変更推移があるにも関わらず不規則に評価されてしまう例を図5.2に示す。

図5.2の場合、t1とt2の間にはサンプリング1回分の時間のずれがあるものの、行方履歴 の推移は同じである。同一時刻でサンプリングを行うと8回のサンプリングの内4回が不一 致となってしまい(図のX印の部分)、結果として得られるLifeRegularityの値が低くなって しまう。この問題に対する対策方法としては、行方履歴の変更パターンをLifeRegularityの算 出の際に考慮に入れ、変更パターンが一致したときにはLifeRegularityの値に補正をかけると いう手段がある。

また、行方履歴の比較をする際に、あまり望ましくない生活習慣(例えば夜型の生活)をし ている場合でも、基準となる履歴と比較対象の履歴が一致すると規則的であると評価される問 題にも対処する必要がある。例として、1週間全く学校に来ていないにも関わらずLifeIndicator による評価は最大値になっている場合を図5.3に示す。生活が規則的であるというのは、通常 朝起きて昼間に活動をして夜に寝るという昼型の行動パターンを指す。夜型の生活を続けて いると、人間が本来持っている生体リズムが崩れ、その結果体調を損ねる原因になる。この 問題には、予め理想的な生活パターンを設定しておき、行方履歴を比較する場合にはその理 想的なパターンと比較することによって、夜型の生活をしている場合にはLifeRegularityを低 くすることができるようになると考えられる。

図5.1:不規則な傾向にあると判断されている例

図5.2:同様の変更推移でも不規則となる例

図5.3: 1週間全く学校に来ていない例

6 章 まとめと今後の課題

本研究では、過去の行方履歴を参照しつつ生活の規則性を視覚的に提示するシステムであ

るLifeCircleの実装を行った。このシステムにより、過去の行方を確認しながら生活の振り返

りを支援するシステムを構築した。

今後の課題としては、LifeRegularity算出アルゴリズムの改良が挙げられる。現在の実装で は、一定の周期をずらしたあとは、同一時刻における行方をサンプリングし比較していくと いう仕様になっている。そのため、本来は規則的であると評価されるべき行方履歴に対して 得られるLifeRegularityの値が低めに算出されてしまい、それにともなってLifeIndicatorによ る提示の際には針が不規則な側へと傾いてしまうといった問題がある。この問題に対しては、

行方の変更パターンや各行方の滞在時間を利用するなどの時間のずれを考慮することによっ て対処ができると考えられる。

また、行方履歴同士の比較を行う際、基準となる行方履歴と比較対象となる行方履歴が一 致すれば高いLifeRegularityが得られるのであるが、この時に基準となる行方履歴があまり好 ましくない状況であっても高評価となってしまうという問題もある。こちらに対しては、本 来好ましいとされる手本となる行方履歴を基準としてLifeRegularityを算出するようにするこ とによって対処できると考える。

今後は、上記に述べた問題点を改善するためにLifeCircleの修正、および改良を行っていき たい。

謝辞

本論文を執筆するにあたって、指導教員である田中二郎先生をはじめ、志築文太郎先生、高 橋伸先生、三末和男先生には、丁寧な指導および貴重な御意見をいただきました.特に、志 築先生には、研究に関するいろはから具体的なアドバイス、懇切丁寧な指導をいただきまし た.ここに深く感謝いたします。

また、インタラクティブプログラミング研究室(IPLAB)のメンバー、特にWAVEチーム の皆様には、チームゼミや普段の研究生活を通して、研究に関する様々な御意見、アドバイ スをいただきました。ここに深く感謝いたします。最後に、ここまで学生生活を支えてくだ さった家族、友人やお世話になった全ての皆様に感謝いたします。本当にありがとうござい ました。

参考文献

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[5] 土持 幸久,高橋 伸,田中 二郎. プライバシを考慮しつつユーザの状況・状態を推定と提示 を行うシステム.マルチメディア,分散,協調とモバイルシンポジウム(DICOMO2006) 論文集,情報処理学会, pp. 497–500, 2006.

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付録

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ドキュメント内 主専攻 情報科学主専攻 (ページ 30-39)

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