SD325-12
参考資料
漏電ブレーカ(OC 付)及びノーヒューズブレーカ(配線用遮断器)に過電流が流れると、過電流引外し装置が過電流であることを検出し過電流の大きさに応じて、決 められた時延をもって回路を自動遮断します。
1. 過電流引外し特性
過電流引外し動作時間はJIS C8201-2-1/2-2 Ann.2、JIS C8201 Ann.2及びJIS C8222 Ann.2で定められており表の通りです。
●基準周囲温度
漏電ブレーカ及びノーヒューズブレーカ(配線用遮断器)の定格電流は周囲温度 40℃(一部 25℃設定もあります。)を基準に設定されていますが、配電盤等に使用 される場合、盤内の温度上昇を考慮の上定格電流を選定してください。
●周囲温度と電流
①熱動式・熱動電磁式の場合
周囲温度の変化により、動作電流値が変化します。これは引外し素子にバイメ タルを使用しているためです。周囲温度が基準周囲温度と異なる場合は、温度 補正曲線により定格電流の補正を行ってください。
②完全電磁式の場合
完全電磁式の場合、周囲温度が変化しても定格電流は変化しません。周囲温度 によりオイルダッシュポット内のシリコンオイルの粘度が変わり動作時間が変 化します。温度補正曲線により補正してください。
※詳しくは、各品番の別途納入仕様書をご確認ください。
2. 周囲温度と補正曲線
●時延引外し特性
動作特性曲線は過電流の大きさと、動作時間の関係を示したものです。特性曲線に最大、最小の幅があるのは、動作時間がその範囲内にあることを表します。
●瞬時引外し特性
短絡電流など比較的過大な過電流により、瞬時に回路を遮断する特性です。
動作特性曲線 最大
動作時間
最少
最大全遮断時間
電 流
時延引外し 瞬時引外し
動作電流値が変化
→電流
動作時間
→
20℃のとき
40℃のとき
−10 0 10 20 30 40 50 60 130
120 110 100 90
%
周囲温度(C)
基準周囲温度
定格電流補正率︵ ︶
完全電磁式の周囲温度補正曲線 動作時間が変化
周囲温度(C)
−10 200 250 180 160 140 120 100 80 60
0 10 20 30 40 50 60
の変化率︵%︶動作時間
20℃のとき
40℃のとき
→電流
動作時間
→
基準周囲温度
銘板に表示された定格電圧のもとで定格遮断容量以下の短絡電流を確実に遮断し、電路や負荷機器を熱的・機械的損傷から保護します。
3. 短絡遮断性能
JIS C8201-2-1/2-2、JIS C8201 Ann.2及びJIS C8222 Ann.2では、次表のように開閉耐久回数が決められています。ただし、ブレーカに定格電流の数倍の始動電 流が流れる負荷機器を接続して使用した場合の開閉耐久回数は、表の合計開閉耐久回数の10%程度です。
4. 開閉耐久性能
ブレーカの定格電流
(A)
動作時間(分)
定格電流の100%の電流 定格電流の125%の電流 定格電流の200%の電流
30
以下動作せず
60
以内2
以内30
を超え50
以下60
以内4
以内50
を超え100
以下120
以内6
以内100
を超え225
以下120
以内8
以内225
を超え400
以下120
以内10
以内400
を超え600
以下120
以内12
以内600
を超え800
以下120
以内14
以内定格電流(A) 開閉頻度
(回/時間)
開閉耐久回数(回)
通電 無通電 合計
100A
以下120 1500 8500 10000
100
を超え225A
以下120 1000 7000 8000
225
を超え600A
以下60 1000 4000 5000
600
を超え800A
以下20 500 2500 3000
熱動電磁式の周囲温度補正曲線
●保護範囲
中性線の欠相により異常電圧が135Vをこえると、1秒以内で遮断し負荷機器の焼損・劣化を防ぎます。
一般の家電品がどのくらいの耐電圧を有しているかはメーカー、機種によって異なります。
また、機器の種類によっては保護されないものもあるので注意が必要です。
当社漏電ブレーカはインバータに対し、高周波漏洩電流による誤動作がし にくい設計となっています。インバータ回路の電源側に漏電ブレーカを設 置した場合、インバータと負荷の間に電路および負荷機器の対地静電容量 をとおして高周波漏洩電流が流れます。この高周波漏洩電流の大きさに よっては機器の絶縁抵抗が正常であっても漏電ブレーカが不要動作するこ とがあります。以下の点に注意してブレーカの選定をしてください。
1. インバータの 2 次側には漏電ブレーカを設置しないでください。
2. 漏電ブレーカの定格電流は高調波成分による温度上昇などの影響を考 慮して、インバータ入力電流に対し約 1.4 倍を見込んでください。
3. インバータ回路では高周波成分のため、対地静電容量インピーダンス が小さくなり、漏洩電流が増加して漏電ブレーカの感度電流に影響を 与えることがあります。インバータと負荷のモータとの間の配線を短 くするか、電線と大地間の距離を大きくすることにより対地静電容量 を小さくする必要があります。
8. インバータ回路への適用
単相3線式回路において中性線が何らかの原因で欠相状態になると、その回路の負荷状態において電圧が不平衡となり、100Vの負荷機器に異常電圧が加わり負荷機 器の焼損、絶縁劣化などの事故を生ずることがあります。単3中性線欠相保護付漏電ブレーカは、過負荷・短絡保護とともに中性線の欠相による異常電圧を検出し、
回路を遮断し負荷機器を保護します。
9. 単3中性線欠相保護付漏電ブレーカ
●単3中性線欠相例
例えば、つぎのような回路で中性線欠相が起った場合、40Wの機器に143Vの異常電圧が加わることになります。この異常電圧により負荷機器の寿命が短くなっ たり焼損してしまいます。
●中性線欠相検出リード線の接続位置
中性線欠相検出リード線は図のような分電盤内の単相3線式回路の負荷側の中性極導体に接続してください。
L1
N
143V
57V 40W
(250Ω)
200V 20Ω 100W
(100Ω)
L2
L1−N間の電圧
200V×――――――=143V250Ω
(250+100)Ω L2−N間の電圧 200V×――――――=57V100Ω
(250+100)Ω
●地絡(漏電・感電)保護
地絡電流が流れると零相変流器(ZCT)の 2 次側に電圧が誘起され、増幅回路で増幅しスイッチング素子が働き、引外しコイルが励磁されブレーカはトリップします。
●過負荷・短絡保護
過負荷または短絡電流が流れると、過電流引外し素子が働き漏電ブレーカを自動遮断します。
5. 漏電ブレーカの機能
当社漏電ブレーカは、全機種衝撃波不動作形です。
外雷サージの侵入や、誘導負荷の開閉サージ等で誤動作をすることがないよう、JIS C8201-2-2及びJIS C8222 Ann.2で決められ ている7kV、1.2×50μsによる雷インパルス不動作試験で誤動作や特性に変化のないことを確認しています。
7. 雷インパルス不動作性能(衝撃波不動作性能)
波高値 7kV±3%
波頭長 1.2μs±30%
波尾長 50μs±20%
●定格感度電流
電路の一部に漏電が発生し漏電ブレーカの感度電流以上の 漏洩電流が流れると、内部漏電検出回路がこれを検知し直 ちに電路を遮断します。この時必ず引外し動作する感度電 流を定格感度電流といい、漏電ブレーカはこの定格感度電 流以下で引外し動作を始めるよう調整されています。漏電 遮断器の定格感度電流を選定するためには表のような使用 条件等を考慮する必要があります。
JIS C8201-2-2及びJIS C8222 Ann.2より
・高感度形:30mA 以下
・中感度形:30mA を超え 1000mA 以下 6. 漏電引外し動作性能
●漏電引外し動作時間
高速形、および時延形の漏電ブレーカに定格感度電流を加えた時の動作時間は表のよう になります。
主に人体保護目的の場合の動作時間は、高速形を選択してください。
漏電ブレーカ インバータ
高調波漏洩電流
負荷機器
感度電流 使用条件
高感度形 15mA 30mA
■水気のある場所等感電の危険が高い場所。
■活線接触による感電でも保護する場合。
■移動、可搬形機器で接地が確実にとれない場合。
中感度形
100mA 200mA 500mA
■機器の接地が確実に行われている回路。
ただし機器の接地抵抗は下表値以下とする。
■大きな容量の回路で高感度形では誤動作してしまう場合。
感度電流 許容接触電圧(JEAG8101)
25V 50V
100mA 250 Ω以下 500 Ω以下 200mA 125 Ω以下 250 Ω以下 500mA 50 Ω以下 100 Ω以下
種別 試験電流 動作時間(秒)
高速形 定格感度電流
0.1以内
時延形
0.1を越え2以内
ブレーカ外形寸法図
10
5.4
33 7.7
65
12.91515
94.65
6272.8 59.8
8.1 20°
99.25
10 5.4
35
55
60
95
電源側
電源側 33
65
12.91515
94.65
6272.8 59.8
8.1 20°
99.25
10 5.4
35
55
60
95 テストボタン
19.8 5 7.7
5.4
欠相検出リード線圧着端子(R1.25-4)
電源側 33
65
12.91515
94.65
6272.8 59.8
8.1 20°
99.25
10 5.4
35
55
60
95 19.8
5 7.7
5.4
17.916.116.1 14.9
4.8 Ǿ5 19.8
欠相リード線引出口 負荷側
17.916.116.1
Ǿ5 19.8
負荷側
17.916.116.1
φ5
負荷側