胎児被爆者での癌発症リスク
0 50 100 150 200 0
10 20 30 40 50 60 70
Females Males
Incidence of myeloid leukemia (%)
Age at X irradiation (days)
Upton et al, Proc Soc Exp Biol Med 104, 769 (1960)
いろいろな時期のマウスに
3 Gy
の照射 骨髄性白血病の発症をしらべたマウスのデータは胎児期低感受性を支持
X 線照射を行った日齢
骨髄白血病の頻度(%)
誕生
他の臓器でも胎児照射はがんが出にくい
0 10 20 30 40
0 10 20 30
Net increase (%)
Age at exposure (days)
0 10 20 30 40
0 10 20 30 40 50
Age at exposure (days)
0 10 20 30 40
0 10 20 30
Age at exposure (days)
卵巣
悪性リンパ腫 骨
骨髄性白血病
肝臓
下垂体
肺
胎児期は概して感受性が低い
Sasaki J Radiat Res Suppl. 2, 73-85 (1991)
17-d fetus3.8 Gy
0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 0
5 10 15 20 25
T ra n s lo c a ti o n f re q u e n c y ( % )
Radiation dose (mSv)
0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 0
5 10 15 20 25
0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 0
5 10 15 20 25
T ra n s lo c a ti o n f re q u e n c y ( % )
Radiation dose (mSv)
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6
放射線被曝線量(
Gy)
転座頻度(%)
胎児被爆者では異常細胞の排除がある
Otake et al. Radiat. Res. 161, 373, 2004 母親
子ども 子宮内被ばくをうけた子どもさんとそのお母さんの
リンパ球の染色体異常頻度をしらべた
幹細胞は均等裂 幹細胞はニッチェに入り込むのに厳しい 競合を生き延びる必要がある。
胎児被ばくによる突然変異細胞の選択的排除?
胎児 新生児・ニッチェの確立 成人
胎児期のリスクをまとめると
放射線被ばくの年齢 誕生
1.
若年での被ばく:高感受性 リスクは経年的に低下2.
オックスフォード研究3.
子宮内被爆者の研究マウス実験の結果
2.
3.
1.
は正しい相対リスク
36
30 40 50 60 70 80 90
0 1 2 3 4
40+
20 - 39 10 - 19
0 - 9
Excess Relative Risk per Sv
Age at Diagnosis
被ばく時年齢が低いと過剰相対リスク(
ERR
)高い 高いERR
は被ばく後の経年で低下ここは 25 歳の時点 癌の診断をうけた年齢
Gyあたりの過剰相対リスク(ERR)
なぜ高いのか?
細胞分裂が盛んだから?
→ 胎児の細胞はもっと盛ん 幹細胞の競合による説明が可能
4.幹細胞の競合から考えられること−3 子どもの発がんリスクが高いこと
0 50 100 150 200 250
2 10 24 42 48
1 Gy 2 Gy
0 4 8 12 16 20
2 10 24 42 48
1 Gy 2 Gy
APC
変異マウスでの発がん実験小腸
生後の日数
no IR no IR
10 – 20
日齢をピークに、その前後で感受性は低い大腸
J Radiat. Res. 46, 83-91 (2005)
生後の日数S B B B
高感受性の
12
日齢マウスでは腺窩の数が増えているM. Tatematsu and Tsukamoto, unpublished
腺窩が分裂をしている
ニッチェを有する腺窩が数を増やすなら、
幹細胞の競合は弱くなる
新生児から小児期の成長期は競合が弱くなる
新生児 幼児期からはじまる成長
幹細胞+ニッチェの ユニット数が増える 幹細胞の競合低下 損傷細胞も排除されず
胎児は低い、小児・子どもは高い、成人で低下 このパターンは組織、線量、線量率で変化する 放射線発がんの年齢依存性の大まかなパターン
誕生 胎児被ばく
感受性低い
幹細胞ニッチェ数の増加 感受性高い
思春期をこえるとリスクが低下
ERR of cancer after irradiation
Age at exposure
Background level
1.成体では、幹細胞とニッチェの数は安定している 2.この状況では幹細胞は一定の競合の中で存在
一定の発がん感受性が保たれる 3.組織が損傷されると競合は弱くなる
4.組織によって幹細胞の競合力は異なる
5.ごく低線量率(素線量
/
年)では、損傷排除速度が 損傷細胞の産生速度より大きくなってしまうその場合、リスクは見えなくなる?
4.幹細胞の競合から考えられること−4 低線量率被ばくではリスクが出ない可能性
均等分裂で2つの 幹細胞がつくられる
不均等分裂で幹細胞と プロジェニターができる
均等分裂により2つの プロジェニターができる
ニッチェにおける損傷幹細胞の生成と排除のバランス
成体組織で幹細胞の競合が一定の強さで継続しているなら 損傷細胞生成と損傷細胞排除のバランスが重要?
線量率を下げると、リスクが見えなくなる可能性
Relative Risk
1.5
1.0
0.5
0 200 400 600
Total Dose (mGy)
Relative Risk
1.5
1.0
0.5
0 200 400 600
Total Dose (mGy)
Nair et al. Radiat. Res. 2009 Krestina et al. IJE. 2007
Techa cohort
ケララ
:
一定の線量率3 – 5 mGy/
年 テチャ川:変動線量率、時に数mGy/
日線量率の異なる2つのコホートでの疫学研究
Kerala cohort
テチャ川メティリノ周辺での
1950-1951
年の線量率:一時間あたり数mGy
テチャ川住民の被ばくにおける線量率