J リートに関する参考情報
4
4-2 J リートは誰が保有しているの?
全国の証券取引所では、
J
リートの保有実態を把握する目的で、REIT
投資主情報調査を実施しています。
2014
年8
月以来、8
月及び2
月のそれぞれ末日を基準 として年2
回実施しており、その結果を各証券取引所のホームページで公開して います。J
リートの保有実態を把握する代表的なデータとして、投資主数や保有金額が ありますが、その内訳を見ることで保有実態を概観することができます。2015
年2
月末現在の投資主数をもとに、投資主状況をみると、個人・その他 のシェアが95.6
%となっており、個人投資家が投資主の大部分を占めているこ とが分かります。一方、保有金額をもとに、投資部門別の保有比率(保有金額合計に占める各部門 の 保 有 金 額 の 割 合 )を み る と、信 託 銀 行 の
42.7
% を 筆 頭 に、外 国 法 人 等 が23.3
%、事業法人等が10.1
%、個人・その他が9.7
%の順となっています。また 最も比率の高い信託銀行の多くを占める投資信託に着目すると、全体でも35.2
%が投資信託による保有となっていることが分かります。投資信託の利用 者に個人投資家が含まれていることを考慮すると、保有金額でみても、J
リート市場において、個人投資家の一定の存在感があることが分かります。
なお、少額投資非課税制度の導入による税制面からの優遇や、東証における、個 人投資家向けの情報発信の強化や、
J
リートセミナーの開催等の継続的な取り組 みによる知名度向上もあり、今後も個人投資家におけるJ
リートの活用が期待されています。
4-3 J リートの透明性が高い適時開示
市場の透明性確保・投資家保護のため、投資法人・資産運用会社に関する情 報、運用資産の内容などの情報については、株式会社と同様に適時開示(タイム リー・ディスクロージャー)が求められています。この適時開示に加え、
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リートの投資方針や運用体制などについても、投資家に対して継続的に情報提供するこ とが求められています。こうした東証と
J
リートの取り組みに支えられてJ
リートの透明性が確保されています。
具体的な情報開示の主な内容は、以下のとおりです。
J
リートに関する参考情報1.
適時開示が求められる情報(
1
)投資法人・資産運用会社の情報投資法人に関する情報として、投資口の追加発行や投資法人債の募集・資金の 借入れなどの決定事項、業務遂行の過程で生じた損害などの発生事項について、
適時開示が求められます。また、資産運用会社についても同様に、合併や資産運用 の休止などの決定事項、スポンサーの異動などの発生事項について、適時開示が 求められています。
(
2
)運用資産等の情報運用資産等については、主に以下の事項のような一定の変更や影響が生じる場 合には、適時開示が求められます。
①運用資産等の譲渡や取得を決定した場合
②運用資産等のテナントが異動する場合
③偶発的事象や業務遂行の過程で運用資産に損害が発生した場合
④業績予想や分配予想について予想値から差異が見込まれる場合
(
3
)決算等の情報J
リートの決算の内容が定まった場合には、株式会社と同様、決算短信による 適時開示が求められます。また、この中では、分配予想等に係る情報や運用資産等 の価格に関する情報等についても記載されます。なお、投資法人が保有している不動産の内容(価格、投資比率など)やテナント の概要(テナント数、総賃料収入など)については決算短信において開示されます が、法律上も開示が求められているため、有価証券報告書や毎期送付される資産 運用報告においても確認することができます。
2.TDnet
による適時開示情報の開示上記の適時開示情報は、株式会社と同様に、
TDnet
(適時開示情報伝達システ ム)というシステムを通じて即時に報道機関に伝達されるとともに、投資家の皆 様も日本取引所グループのホームページ内の「適時開示情報閲覧サービス」から ご覧いただくことが可能です。なお、
2014
年4
月1
日から、金商法が改正されJ
リートもインサイダー取引規 制の対象となりましたが(詳細は、「2-5
J
リートに関するルール改正について」をご参照ください)、
TDnet
によって情報が開示されると、その情報はインサイ ダー取引規制上の公表がされた情報として扱われますので、この点でも適時開示J
リートに関する参考情報3.
不動産投資信託証券の発行者等の運用体制等に関する報告書適時開示に加え、
J
リートの運用体制などの情報を投資家に対して継続的に提 供することを目的として、J
リートの発行者等は、毎営業期間終了後3
か月以内に「不動産投資信託証券の発行者等の運用体制等に関する報告書」を東証に提出す ることが求められています。この報告書は、投資法人、資産運用会社及びスポン サーの資本関係・人的関係・取引関係、また、これらを踏まえた利益相反取引へ の対応方針、運用体制及び利害関係人等など特別な利害関係にある者との具体的 な取引状況などの情報が、所定の様式に基づいて記載されるものです。提出され た報告書は、公衆縦覧に供されるとともに、東証ホームページの「東証上場会社情 報サービス」のコーナーにてご覧いただくことが可能です。
東証上場会社情報サービス:
http://www.jpx.co.jp/listing/co-search/index.html
J
リートに関する参考情報4-4 J リートの上場基準・上場廃止基準
J
リートの上場基準は東証の規則で定められています。株式会社と同様に上場 適格性を判断するうえで、財務内容や上場投資口数などについて一定の数値基準 を設けるとともに、J
リートの特徴を維持するための厳格な基準を設けています。例えば、
J
リートの保有資産について、不動産や不動産信託受益権(「不動産 等」)、不動産に関連する資産(「不動産関連資産」)などを足し合わせた合計額の保 有資産全体に占める比率が95%
以上であることを求める一方、上場後にこの比 率が95%
を下回り、1
年以内に回復しない場合は上場廃止とするという上場廃 止基準を設けることで、不動産運用に特化したJ
リートの商品性を担保していま す。東証の
J
リート市場は、投資家が不動産への擬似的な投資を行う心づもりで投 資に参加することを明確なコンセプトとしており、このコンセプトに沿った基準 を設けています。具体的な内容は【上場審査基準と上場廃止基準の主な内容】のと おりです。上場審査基準と上場廃止基準の詳細は、以下のホームページをご覧ください。
上場基準:
http://www.jpx.co.jp/equities/products/reits/listing/index.html
上場廃止基準:
http://www.jpx.co.jp/equities/products/reits/listing/03.html
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リートに関する参考情報【上場審査基準と上場廃止基準の主な内容】
項目 内容
1
.上場審査基準(
1
)運用資産等の内容・運用資産等の総額に占める不動産等の額の比率…
70
%以上・運用資産等の総額に占める不動産等、不動産関連資産及び流 動資産等の合計額の比率…
95
%以上(
2
)財務内容等 ・純資産総額…10
億円以上・資産総額…
50
億円以上(
3
)上場投資口数 ・4,000
口数以上(
4
)投資主の分布状況 ・投資主が1,000
人以上(
5
)大口投資主(上位10
位)の所有口数 ・上場投資口数の75
%以下(
6
)その他 ・J
リートに関する情報開示を適正に行うことができる状況にあ ること・資産の運用を健全に行うことができる状況にあること・収益 の分配が上場後継続して行える見込みであること
2
.上場廃止基準(
1
)運用資産等の内容・運用資産等の総額に占める不動産等の額の比率が、
70
%未 満となった場合において、1
年以内に70
%以上とならない場 合・運用資産等の総額に占める不動産等、不動産関連資産及び流 動資産等の合計額の比率が、
95
%未満となった場合におい て、1
年以内に95
%以上とならない場合(
2
)投資法人 ・解散事由のいずれかに該当する場合・破産もしくは再生手続きを必要とするに至った場合またはこ れに準ずる状態になった場合
(
3
)資産運用会社 ・金融商品取引業の登録が失効した場合・金融商品取引業の登録を取り消された場合
・投資信託協会の会員でなくなった場合
(
4
)上場口数 ・4,000
口未満となった場合(
5
)資産総額等 ・純資産総額が、5
億円未満となった場合において、1
年以内に5
億円以上とならない場合・資産総額が、
25
億円未満となった場合において、1
年以内に25
億円以上とならない場合(
6
)売買高 ・毎年12
月末日以前1
年間の売買高が20
口未満である場合(
7
)分配金 ・金銭の分配を行わなかった場合において、1
年以内に金銭の 分配を行わない場合出所:東証
4-5 東証 REIT 指数先物とは
東証
REIT
指数先物取引とは、東証REIT
指数を対象とした指数先物取引です。将来の定められた時点の東証
REIT
指数を現在時点で取引することができ、主な 特徴・利用法としては以下が挙げられます。1.
少ない資金でJ
リート市場全体への投資が可能指数先物取引は、取引所に一定の証拠金を差し入れることで対象指数の売買が