18−24歳 GAPは・・・
11. J リーグの発展と外国人 の重要性
横山 福
(2001年度演習Ⅱ)要旨
Jリーグは、サッカーのレベルや観客動員数から世界で一流のサッカーリーグとは言えな い。それを改善するために、有名外国人選手の J リーグ移籍は、今の時点で最良の手段で ある。それはJ世界最強のJを目指すうえで大きな一歩である。
研究の概要
日本のプロサッカーリーグ「Jリーグ」は、今後、どのようにして発展していくべきか。
世界中で一番人気があるとも言われる競技の発展は、わが国のスポーツ振興に良い影響を 与えるものと思う。
世界最高峰といわれるリーグから発展しているサッカーリーグを定義する。そこから J リーグがそれに足りないものは何か導き出す。そしてそれに対し、日本のサッカーファン の動向から改善点を提案し、その効果を考える。
まず海外のサッカーリーグの状況から見ていきたい。
世界のサッカーリーグの発展状況
今、一番発展しているリーグはどこの国だろうか?一般に考えて、代表チームが強い国 はリーグの成熟度も高い、と言えるのではないだろうか?何故なら、代表チームが強いと いう事は、そのスポーツに対して人々の関心が高からである。世界ランクで常に上位に位 置する国としてはヨーロッパではフランス、イングランド、イタリア、スペイン、ドイツ、
オランダなどが上げられる。南米ではアルゼンチン、ブラジルである。ただし南米の2つ の国は、代表チームに、国内リーグで活躍する選手はほとんどいない。有力選手の多くは、
ヨーロッパのクラブに、高額な移籍金と年俸で引き抜かれるからである。だからリーグの レベルは世界最高峰といえないだろう。クラブも選手を育て、ヨーロッパに売ることで成 り立っていると言ってもよい。
では、ヨーロッパでは、どこの国のリーグが発展しているのだろうか。ヨーロッパには チャンピオンズリーグというクラブチームナンバ―ワンを決める大会がある。簡単に説明 すると、過去の実績から国ごとに何チームかの出場枠が割り振られ、各国リーグの上位チ ームから出場の権利が得られる。例えばイタリアなら出場枠が4だからイタリアリーグの 4位までが出場できるというわけである。(辞退するチームはまずない。出場は大変な名誉 な事だし、テレビの放映権などで大変儲かる。)その中から一番強いチームが選ばれる。こ の大会の上位に多くのチームを送り込んでいる国こそレベルの高いリーグといえるのでは ないか。
今シーズンのチャンピオンズリーグのベスト16は国別に見ると以下の通りである。
イングランド、スペイン3 イタリア、ドイツ、ポルトガル2 フランス、チェコ、ギリ シア、トルコ1
代表レベルでは世界最強のフランスは1チーム、オランダは1チームも残っていない。
この2つの国のリーグはどうなっているのか。実はこの2つの国のリーグはイマイチ盛り 上がっていないようである。その理由は観客動員数の減少にあるようだ。つまり観客動員 数が減った事によりスポンサーが離れ資金不足になる。今、ヨーロッパは選手の移籍金や 年俸が高騰しているので有力選手は海外に移籍する。チームが弱体化する。というわけで ある。確かにこの2か国の代表チームにも国内でプレーする選手はほとんどいない。ただ し、この両国とも選手の育成が上手いから、自国の有望な若手は多く在籍する。また、一 流リーグの国とも地理的に近ため、そういうリーグに移籍を狙うヨーロッパ以外の地域の 選手や、一度在籍し何等かの理由で活躍出来ず放出され、再起を狙う選手なども多数いる。
そのためリーグは世界最高峰とはいえないまでも、それなりに発展しているようである。
これを踏まえ発展しているリーグとは、1、サッカーのレベルが高い事2、多くの観客 を動員している事、である。また、この二つはたがいに比例する。
ではJはどうなのだろうか?
Jのサッカーレベル
今の日本代表はほとんどの選手がJリーグに所属している。つまりJ のレベルは代表に 還元されているといってよい。日本代表は J リーグ創設前より確実に強くなっている。9 8年には初のワールドカップ出場も果たした。若い世代も2000年のシドニーオリンピ ックではベスト16と好成績を残している。
スポーツのレベルとその国のプロリーグの歴史は切り離せない。W 杯常連のイタリアや イングランド、スペインなどのクラブには、百年もの歴史を持っているものもある。この 前、初めてW 杯本戦に出場した日本は、リーグ開幕10 年足らずである。サッカーレベル は、向上は順調だが、高いとはいえないと思う。
Jの観客動員数
一試合平均の観客動員数の年度 ごとの変化のグラフである。図を 見てもらって解るとおり減少傾 向にある。94年には約2万人近 くだったものが2000年には 1万1千人足らずである。たった 6年で約半分である。
此処にJリーグの問題がある。以前は2万人入っていたものが1万1千人ということは、
すごく廃れている感じがする。どうすれば観客がたくさん入りリーグが盛り上がるのだろ うか?
日本のサッカーファンの傾向とJリーグ離れ
最近のサッカーファンの興味はどこに向いているのだろうか。雑誌の売上から、ある程 度考えられるのではないだろうか。日本で一番有名なサッカー雑誌といえば週刊サッカー マガジンと週刊サッカーダイジェストである。両誌とも発行部数43万部でサッカー雑誌と してはトップである。内容は、サッカー全般に関する事で世界から日本の高校の事までと 幅広い。
これに対し、海外の情報ばかりを扱うのが、ワールドサッカーマガジンとワールドサッ カーダイジェストである。発行部数は32 万部と34 万部である。これは、かなりのサッカ ーファンの関心が海外に向いているという事が言えるのではないだろうか。(発行部数は日 本雑誌協会のホームページより)
なぜ海外か?
93年にJリーグが始まったことや、またドーハの悲劇と呼ばれる劇的なW杯予選敗退に より、サッカーに対する関心が高まった。これはJ元年の観客動員からも明らかである。
その流れで94年のアメリカW杯は、日本が出場していないのに、多くの人が興味を持った。
また、当時の日本のエースである三浦知良が、この年、世界一のリーグと言われたイタリ アのセリエAに移籍した。これにより世界レベルのプレーを見る機会が増え、また、海外 の情報が増加した。それ以降、95 年にはイングランド、ブラジル、など一流国とインター ナショナルチャレンジで対戦、96年アトランタオリンピックでブラジルを破る、97年悲願 のW杯予選を突破、98年フランスW杯に初出場、また中田英俊がセリエAで活躍、99年な ぜか南米選手権にゲスト国として出場、2000年シドニーオリンピック予選リーグ突破 など、近年、サッカーファンの目を海外に向けるような出来事がたくさんあった。93年
0 5000 10000 15000 20000
93年 96年 99年
一試合平均の 観客動員数
に J リーグが開幕する以前の、世界の強豪との対戦は92年アルゼンチン戦で、それ以前 は国際試合といえばサッカー後進地域のアジアとの対戦ばかりで、85年まで遡って調べ たが一試合も出てこなかった。
また、最大の要因として、スカイパーフェクTVなどで海外リーグ試合を放送するように なった事があげられる。これによりファンは家にいながらにして、いつでも世界最高峰の 試合を見る事が出来ることになった。
ではどうすればJリーグに客が来るか?
ファンは高いレベルのサッカーを求めているのだから、Jリーグのサッカーの質を向上さ せれば良い。これは時間をかけてやるしかない。そして順調に進んでいる。しかし、今の ところあまり集客効果には結びついていない。ここで疑問が出てくる。サッカーの質は向 上したのに観客は離れていったのは何故か、ということである。
これはリーグのレベルは一歩進んだが、ファンはもう二三歩先にいたという事だろう。
このギャップを埋めるには地道に全体のサッカーのレベルを上げるしかない。
しかし今はリーグを盛り上げる絶好機である。2002年は韓日でW杯を共催する。こ の先、自国で、この世界最高の名誉をかけた大会が行われる事は二度とないかもしれない。
マスコミは大騒ぎしている。昨日まで知らなかった者でも、知った瞬間から常識である。
サッカーは確実に注目されている。
そこで僕は有名外国人選手の補強を提案する。現役のトッププレーアーは無理だろう が知名度は高いが年齢やケガなどの影響でヨーロッパの一流リーグでプレーできない選手 を連れてくるのである。Jリーグは他国のリーグに比べて体のあたり激しくないという。そ れはプレーする多くの日本人の筋力の問題でもあるし、ファールの判定が厳しいという事 もある。それならばまだ活躍出来る選手もいるのではないだろうか。
集客効果も期待できる。集客効果を期待できない外国人は呼んでも意味がない。最初は その選手目当てでスタジアムにいっていても、何回か足を運んでいるうちにそのチームを 応援するようになるということは考えられる。また、大勢の観客の一種異様なムードとい う者はスタジアムで観戦するうえでの大きな魅力のひとつになるからだ。
90年代中盤から後半にかけての J リーグは多くの有名外国人選手が在籍していた。た だしその頃はそれらの選手の情報が少なかったため成功しなかった例も多かったのではな いか。今はたくさんの情報がある。選手のありがたみもわかり易い。つまり集客効果は高 いと思われる。
まとめ
発展しているサッカーリーグとは、プレーの質が高いことと、多くの観衆がいることで