自己申告の体重・身長
vs.
測定した体重・身長5140
4808 332
参加者
解析に用いた人数
#5391. Spencer EA, et al. Public Health Nutr 2002; 5: 561-5.
当たり前のことしかやっていない。でも、とても大切な研究
【測定の標準化
】
Within a few weeks of completing the questionnaire, … a nurse measured their height and weight, following a standard protocol. Height was measured without shoes and recorded to the nearest cm, weight was measured with light clothing and recorded to the nearest 0.1 kg.
【入力の誤りの確認】
Discrepancies between self-reported and measured height of over 10 cm and between self-reported and measured weight of over 5 kg were checked for data-entry errors.
【除外基準】
男性
身長
100cm
未満or 231cm
より大 体重30kg
未満女性
身長
100cm
未満or 198cm
より大 体重20kg
未満解析の前にすること!
解析の前にすること!
計画すること! 実行すること!
EPIC-Oxford
BMI 自己申告 vs. 測定値
#5391. Spencer EA, et al. Public Health Nutr 2002; 5: 561-5.
当たり前のことしかやっていない。
でも、とても大切な研究
0 .6 1
- 0 .6 0
- 1 .0 2
- 1 .6 6 0 .1 9
- 0 .4 4
- 0 .9 6
- 1 .3 5
- 2 .5 - 2 .0 - 1 .5 - 1 .0 - 0 .5 0 .0 0 .5 1 .0 1 .5 2 .0
2 0 .0 未 満 2 0 .0 ~ 2 4 .9 2 5 .0 ~ 2 9 .9 3 0 .0 以 上
男 性 女 性
BMI
で群分けした場合の申告値と測定値の差(平均、95
%信頼区間)BMI (kg/m2) 男性 女性
20.0未満 17 129
20.0~24.9 625 140 25.0~29.9 949 972
30.0以上 27 433
解析対象者数
(注意)
男性の
BMI=20.0-24.9
に は95
%信頼区間を入れて いない。論文の値が明ら かに誤植と思われたため系統誤差( systematic error )を測定する?!
同時に、「真」を測定できる究極の測定法( gold standard ) で測って、その差を比較する(妥当性研究、 validation ) とても難しい。そもそも、真値はなかなか測定できない
そこで、
「真」にかなり近いもの測り、その差を比較する
こんな論文があると、その後の人にとってはとても便利
自己申告の体重
vs.
信頼度の高い体重計できちんと測定した体重 測定機器が高価ならよいというわけではないことにも注意!自己申告より機械で測るほうがよい、とは必ずしもいえない。
収縮期血圧 (mmHg) 平均値
どのように利用するか?
次の調査設計をどのようにするか?
人数 平均 標準偏差 人数 平均 標準偏差
男性
4 0 - 4 9 歳 2 8 8 11 9 .5 1 3 .0 18 4 1 2 8 .3 1 4 .0 5 0 - 5 9 歳 2 8 6 12 1 .3 1 3 .1 27 8 1 3 3 .7 1 7 .5 女性
4 0 - 4 9 歳 2 9 1 11 2 .0 1 2 .8 34 6 1 2 2 .0 1 7 .4 5 0 - 5 9 歳 2 8 0 11 6 .3 1 4 .7 47 2 1 3 1 .8 1 8 .8
INTERLIPID(1 99 7 -8 ) 国民健康・ 栄養調査( 20 05 年)
#15387. Ueshima H, et al. J Hum Hypertens 2003; 17: 631-9.
測り方でこんなにちがう
国民健康・栄養調査
INTERLIPID Study
高血圧分類
至適
正常
正常高値
Ⅰ度高血圧
Ⅱ度高血圧
Ⅲ度高血圧
-79 80-4 85-9 90-9 100-9 110- (mmHg) -120
120-9 130-9 140-59 160-79
180-高血圧治療のガイドライン2009(日本高血圧学会)
拡張期血圧
収縮期血圧
集団平均値が 10mmHg 異なることがどれほど恐ろしいか!
(例)「朝食欠食」の質問
朝食を食べないことはありますか? (はい)(いいえ)
朝食を食べない日は週に2回以上ありますか? (はい) (いいえ)
主食のない朝食を食べない日はありますか? (はい) (いいえ)
朝食の欠食はありますか? (はい) (いいえ)
今朝、朝食を食べましたか? (はい) (いいえ)
それぞれ少しずつちがう質問です。
これらを使った調査結果を比較して良いか?
これらを使った調査データをまとめて集計して良いか?
質問文
…
質問への回答にも偶然誤差も系統誤差もある(対策) 目的を明確にする(狭く考えるほうがよい)
既報に従う(しかし、悪い先輩のまねはしないように)
大規模研究・国の調査には要注意 妥当性の報告のある質問を使う!
妥当性が悪いという質問でもそれを使うほうがよい
質問文・選択肢
■ 妥当性は?
■ 選択肢は偶数か奇数か?
■ 選択肢は3択か5択か?
■ いつ・何を・どのように食べるときを 想定しているのか?
■ 分布(形、量 [ 数 ] )は?
(偏り。天井効果、
ceiling effect
)使う? その前に何を考える?
#5585. Sasaki, et al. Int J Obes 2003; 27: 1405-10.
5%
22%
36% 32%
5%
(人) 1695人
測定誤差 疫学の根幹に関わる重大な課題
■ 結果を問うのではなく、
■ 測定方法の良否を問う姿勢がたいせつ
どんな疫学者が偉いのか?
結果( A と B の関連)を出した疫学者よりも、
測定方法
(methodology
)を確立した疫学者
(methodologist
)正しく測れなければ何もできない
行政調査の精度管理は、研究目的の研究よりもむずかしい ことが多い。
行政調査に実行不可能な無理難題を押し付けてはならない 一方、
精度管理の問題点を理解してから使うこと
(そこにデータがある、国民代表性がある、大規模、とい う誘惑に負けてはいけない)
■アメリカの国民健康栄養調査(
NHANES
)では、測定法に関す る詳細なレポートが公開されている。日本でなぜこれができない(むずかしい)かを考えてみよう