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DMFC の作動方法

ドキュメント内 江 頭 雅 之 (ページ 65-69)

4.1 節で組み立てた DMFC の発電性能試験および交流インピーダンス法によ るインピーダンスの評価を行った。発電性能試験測定の概略図をFig.4-2に示し

Fig. 4-1 Schematic of component parts of DMFC

(a) End plate

(b) Separator (c) Gasket

(d) Ion exchange membrane (e) Carbon paper

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DMFCの作動条件を以下に記載する。

燃料極側にはシリンジポンプ(TERUMO, CSP-100)を用いて純水で希釈した体積 比率3 %のメタノールを流量2.0 mL/minで供給した。空気極側にはエアポンプを用

いて流量2000 mL/minで空気を供給しDMFCを発電させた。発電させたDMFCの

Cole-ColeプロットおよびI-V特性、I-P特性をFCインピーダンスメーター(菊水電

子工業, KFM2005)を用いて測定した。

Cole-Coleプロットの測定は周波数範囲0.03 Hz ~ 10 kHzで行い負荷電流は40

mAとして測定を行った。さらに、重畳電流は16.5 mAで行った。運転温度を25 ℃ で行った理由として熱を加えたまま DMFC を運転すると電解質膜が熱で変形する ため、それを防ぐのに常温である25 ℃で運転を行った。

4.3.1 Cole-Coleプロットによる交流インピーダンス評価方法(5)

Cole-Coleプロットとは交流インピーダンス法に基づいて行う化学電池の内部

インピーダンスの測定方法である。交流インピーダンス法は測定対象に対して 交流信号を与えることにより電荷の移動抵抗・溶液抵抗といった電気化学の現 象や電極と電解質の界面の状態をインピーダンスとして表現できる方法である。

Fig. 4-2 Schematic of evaluation apparatus for performance of DMFC

Flow rate of air2000 mL/min

Syringe pump

Concentration of methanol3 vol. % Flow rate of methanol solution2.0 mL/min

DMFC

Air pump FC Impedance meter

Exhaust Drain

Operation temperature 25

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そして、周波数ごとに電気化学インピーダンスの軌跡を描いたものがCole-Cole プロットであり、得られた軌跡から等価回路のパラメーターを推定することが でき、燃料電池の等価回路はFig.4-3で表される。

Rsが膜抵抗であり、電気抵抗に相当するものとなる。この膜抵抗はセパレー ターやカーボンペーパーの電気抵抗や電解質膜の等価抵抗の合計値を示す。膜 抵抗は電気抵抗値を示しているので、触媒層と電解質膜の接触度合いや触媒層 の膜厚によっても変化すると考えられる。Rc は活性化損失であり、化学反応の 起こりやすさを示し、この活性化損失が小さければ小さいほど化学反応が起こ りやすくなる。活性化損失を減少させる方法として以下の方法がある(6)。一つ目 はDMFCの運転温度を増加させることで化学反応を起こりやすくする方法であ る。もう一つは触媒層の表面積を増加させる方法となる。Cd は電気二重層容量 と呼ぶ。これは電極と電解質に生じる界面をインピーダンスとして模擬したも のである。この Cdは Cole-Cole プロットの形状からは判断できないため計算に よって算出される。

(a) Cole-Cole plot (b) Equivalent of Fuel cell

Fig.4-3 Cole-Cole plot and equivalent of DMFC

R

s

ω = 0 ω

-jX(mΩ)

R(mΩ)

R

c

R

s

R

c

C

d

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このインピーダンスをCole-Cole プロットで表すとき縦軸は負の虚数軸、横軸 が実数軸の半円で描かれる。(a)に示すように半円の位置が膜抵抗Rsを示し、半 円の直径が活性化損失Rcを示す。このパラメーターは次式で表せられる。

𝑍𝑍 = 𝑅𝑅

𝑠𝑠

+ 𝑅𝑅

𝑐𝑐

1 + 𝑗𝑗𝑗𝑗𝑅𝑅

𝑐𝑐

𝐶𝐶

𝑑𝑑

[Ω] (14)

ここでZは等価回路のインピーダンスを示し、jは虚数単位を示す.さらにω は等価回路に与える信号の角周波数[rad/s]を示している。

4.3.2 四端子法による発電性能試験方法

四端子法とは、低抵抗を測定する際に用いられる測定方法である。四端子法 を行う測定回路をFig.4-5に示す。四端子法による発電性能試験は燃料電池に接 続している可変抵抗を変化させることで測定できる。可変抵抗が限りなく大き い場合は開放状態とみなせるため燃料電池から電流は流れず電圧計には燃料電 池の開放電圧が表示される。可変抵抗を小さくした場合、燃料電池から可変抵 抗に電流が流れるようになる。燃料電池には Fig.4-3(b)の等価回路のような内部

Fig. 4-5 Measuring circuit of four terminal method A

VV

Electronic load

E.M.F

Internal impedance of fuel cell

Fuel cell

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インピーダンスが存在していると考えられており燃料電池から電流が流れた場 合、内部インピーダンスによる電圧降下が生じる。そのため燃料電池から大き な電流を出力すると内部インピーダンスによる電圧降下が大きくなり、燃料電 池の端子電圧が小さくなる。燃料電池の発電性能試験は可変抵抗の値が限りな く大きい場合である開放状態から端子電圧が 0V になる短絡状態まで可変抵抗 を変化させることで測定される。可変抵抗を開放状態から短絡状態まで変化さ せた時の電圧Vと電流Iの変化を測定したものをI-V特性と呼ばれる。I-V特性 は燃料電池の分野で一般的に用いられる評価方法となる。また電圧 V の変化で はなくI-V特性より計算した電力Pと電流Iの変化を表示したものをI-P特性と 呼び、I-V特性と同様に一般的に用いられる。

電源の出力電力は電力供給最大の法則より電源の内部インピーダンスと負荷 抵抗が同じ時に最大になる。したがって、燃料電池の内部インピーダンスと負 荷抵抗の値が一番近いところが最大電力点となり、その点を中心として山なり の形状になる。

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