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屋根表面温度(未塗布) 屋根表面温度(塗布)

温度差:-11.2℃

屋根裏面温度(未塗布) 屋根裏面温度(塗布)

温度差:-6.2℃

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本テストでは屋根の1部のみ塗装を行ったが、上記結果から、全ての瓦屋根に塗布をした 場合、シミュレーション室内温度を算出すると、下記の結果を導き出せた。

シミュレーション結果を算出した過程は下記の通り。

1.屋根熱還流率(断熱性能)

(出典:提案企業自社データにより作成)

2.屋根からの侵入熱量

外気温(℃) 32

日射反射率(%) 施行前 40 施工後 94 日射量(W/㎡・℃) 500 室外側表面熱伝達率(W/㎡・℃) 25 屋根塗装面積(㎡)

96

3.シミュレーション結果

厚さ(mm) 熱伝導率

屋根材(瓦) 40 1.96w/m・K 提案製品 0.2 0.14 w/m・K

施工前 施工後

想定室温(℃) 37.2 32.5

温度差:-4.7℃

施工前侵入熱量(W) 施工後侵入熱量(W)

7,659 759

施工後熱還流率 6.59

(条件)

・建物は直方体とする

・侵入熱は屋根のみからとする

・侵入熱計算は室内温度=外気温として日射量からの屋根温度を使用

・床下は一定量の外気が流入しており、床下空間の温度は室温との温度差が常に室 内温度差の半分であると仮定する

・常に密閉温度の場合とする

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インドネシアの家屋では非常に一般的な茶系の瓦にも提案製品による温度低下が認めら れた。一般的な家屋にはエアコンが普及していないが、提案製品の使用による温度低下によ り、普段の生活において悩みの種となっている暑さと熱の問題が軽減し、生活環境が改善さ れることが証明された。

【参考追加資料:色について】工場やビルの屋根色は、白やグレーが一般的であるが、提案 製品には 19 色のカラーバリエーションがあるため、カンパニーカラーや顧客の希望の色に 対しても柔軟な対応が可能である。また、インドネシアの建物(特に一般家屋)でよく使用 されている茶系の瓦に対しては、提案製品の姉妹品、PLANET SUPRA NEO で対応可能である。

以下は、茶系の瓦と PLANET SUPRA NEO を塗布した瓦との社内温度比較結果である。

測定詳細:① 温度センサーはアルミテープにより固定

② 表面温度センサーはアルミテープで固定した後、日よけをつけ光源の影響 を小さくする

③ 光源は 100W のハロゲンランプを使用 ④ 光源から瓦表面までの距離を 10cm とする ⑤ 測定時間は 50 分 、測定間隔は 10 秒 とする

図 7-8 実験方法

(出典:提案企業の実験データにより作成)

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図 7-9 測定点での温度推移 (出典:提案企業の実験データにより作成)

図 7-10 各測点での温度差 (出典:提案企業の実験データにより作成)

【結果】グラフ 2 に表面、裏面での一般塗料瓦と PLANET SUPRA NEO 塗布瓦の温度差を示し た。グラフから判るように PLANET SUPRA NEO を塗布することによって、表面温度を 8℃下 げる効果があり、裏面では 12℃下げる効果が確認できた。よってインドネシアの茶系瓦に も十分対応可能であることが分かった。

15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50

温度()

経過時間(min)

茶系瓦へのPLANET SUPRA NEO 塗布 温度測定

茶瓦表面 茶瓦裏面 NEO塗布表面 NEO塗布裏面

-4 -2 0 2 4 6 8 10 12 14

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50

温度()

経過時間(min)

茶系瓦へのPLANET SUPRA NEO塗布 温度差グラフ 温度差 = 茶瓦 - PLANET SUPRA NEO塗布瓦

表面温度差 裏面温度差

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第8章 現地 ODA 事業との連携可能性

8-1 連携事業の必要性

2015 年 12 月、パリで開催された COP21 の決議による世界の温室効果ガス排出抑制の目標 に合致し、特にインドネシア国政府の答申による CO2 削減モデル事業の策定効果に、提案製 品は大きく寄与すると考える。

インドネシアにおいて実施されている ODA 事業と本事業の連携が考えられるものとして は、【低炭素化型開発のためのキャパシティ・デベロップメント支援プロジェクト】の温室 効果ガス排出削減に関する取組との連携が期待できる。

8-2 連携事業のカウンターパート

MOU を結んだ LIPI は「研究・技術・高等技術省」に属する政府機関のため、LIPI を通し て省庁への直接的なアプローチが可能である。更に同院の事務次官であり、ナノテクノロジ ーの権威であるヌルル氏のサポートの元、大臣クラスへの意見交換も期待できる。提案製品 が日本―インドネシア政府間におけるエネルギー問題への解決策の1つに推奨され、最終 的には省エネルギー・温室効果ガス排出削減の取り組みとしてインドネシア国家開発企画 庁 ODA 案件にまで押し上げることが期待される。

出典:各種資料を元に調査団作成

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