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5.  結語

ドキュメント内 レクリエーション研究 (ページ 65-77)

以上のととから結論としてはまず第11ζ,日本の自 然や風土性,歴史性がかみ合った空聞に対して,如何 に利用を一致させていくかという①レク開発の風土性 と立地が問題となる。

また②資源というものに対して,使い捨てではなく 育てながら使う方法の検討が必要である。

③計画性の重視という面では,利用率を上げながら かっ容量に見合ったものを如何につくるという全体の 計画性が重要である。

最後に 3の「レクの本質から何を選択し重視する か」を本学会の主要課題として取りあげ,様々な投げ かけをしてほしい。 4.の「レク空間の具備すべき条件

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は, 3.と4.のやり取りが大切である。乙れらを詰めて いげば日本のレク資源も維持され,空間も整備される だろう。

E 公 的 レ ク リ ヱ ー シ ョ ン 施 設 一一特に利用の実態と運営のプログラム,

レクリーダーとの接点一一 杉 尾 邦 江 1

.  我国におけるレク政策と公的レク施設事業の 実態

我国のレク政策として,諸官庁14省において172の 事業が実施されている。余暇関連の公的施設は全国で 7万カ所,それに対する投入建設費は毎年4.000億円 に達しており,都市公園だけをとりあげても約885億 円もの投資が行われている。したがって公的レク施設 はある面では政治的な手段として使われる乙とも多L。、

とれらの問題点としてまず第ーにあげられる乙とは

政策の一元化という乙とである。現状では,様々な施 設が輔湊して設けられ,各省庁とも同じような政策を 実施している。つまりレク政策としてのコンセブトが大 変不明瞭な状態にあり,資金,資源,労力の投下の必 要性Ie:応じて,強力なリーダーシップをとる省庁の存 在が欠けているといえよう。その結果,ビジョン,調 整機能の欠如や,レクプログラムが効果的に実行され ず,施設の建設だけが先行する,また立派な施設がで きても効果的な運営がなされない,といった問題が発 生している。

更に,そうした施設等の建設が,環境アセスメント 的手法をとり入れないで行われる乙とによって,資源,

空間,環境面においてかなりの混乱や質的低下が生じ ており,それらの保全とコントロール,統一的な管理 システムの開発,調整が必要である。また,それに係 わるプログラムや,それを効果的に実施してし、く指導 員,レクリーダ一等の指導体制の確立も必要とされる。

乙うした現状からどの様な幣害が生じているかとい う乙とであるが,まず第ーに,需要と供給の面でアン バランスを呈しているのではないか,という乙とであ る。公的施設の建設が地域の振興に大きなインパクト を与えている例はしばしばみられる。例えば,民宿等 を中心とする比較的小規模な続光地において,立派な 公的宿泊施設が建設されると,建設段階では確かに投 資効果がみられるが,出来上ってしまうとそれが民宿 の経営を圧迫する。従来からの地域lζ根ざした組織を 公的施設が壊してしまうのである。このように,地域 の中での機能や役割分担が明確にされないまま,補助 金(建設資金)を無計計画に投入していく,そうした 政策が地域Ie:大きな幣害をもたらしている事例は大変 多い。

乙乙で公的レク施設における歴史を考えると,自然 公園においては昭和30年代から野外レクの需要が高ま り急激に発展した。昭和40年代は自然公園政策が自然 保護に傾き,本来の公園利用という測面をあまり重要 視しない政策がとられた。しかし,高度成長により余 暇の拡大,野外レクの大衆化が促進され,その後のオ イルショック,低成長によって,環境や自然に対する 関心が高まった。今日ではレクの多様化,クオリティ 志向が進み,また都市近郊における身近かなレク需要 が高まる一方で,交通体系の整備によって自然性の高 い地域への資源利用の拡大が進行している。しかし一 方で,乙うしたレク需要の拡大による資源,空間,環

境の破壊問題が生じ,またそれによって資源の価値や ポテンシャルの低下が顕在化してきた。例えば,富山 県の立山では,観光ルートが整備されたために一般の 観光客が急増し,それに押されて本来の登山客が寄り 付かなくなった。その結果,稜線の山小屋の経営が危 機に瀕するという状況さえ生じている。

乙れらの問題に対しては,資源の保全,回復,コン トロールといった技術的対応と同時に, レク資源,空 間の最適利用,つまり資源、の資,グレードに応じた利 用を行なう,という乙とが重要である。特1<::ソフト面 の対策として,利用,活動,活用のプログラムの開発 と実施,乙れらを行なうためのレクリーダーに対する トレーニングプログラムの開発が必要とされる。また 一般のレク志向もスポーツ感覚から知的感覚,ネイチ ュア感覚へと変化してきており,新しい環境や自然に 親しむためのテクニックをリーダーたちが身にっけな ければならない。更に,啓蒙,指導,教育的サーヒース を拡充していく政策が必要であり,それらの面を具体 的に行う環境教育,あるいは環境教育指導者の養成が 望まれる。

2 .

 

レク体系化の必要性 (1 ) アメリカのレク政策

アメリカのレク体系を,

1 9 6 2

年の

ORRRC

のレポ ートにより紹介したし、。乙のレポートでは,先ず①強 力なリーダーシップが必要であると述べている。乙れ は政策の一元化というととである。また②レクプログ ラムの効果的調整,③資源のコントロール,④レク資 源の体系化と分類,すなわち資源のグレードに応じた レク活動と管理が当然なされるべき乙となど,積極的 にアウトドアレクの重要性と政策やプログラムの必要 性を強調している。

乙のレポート1<::よれば, レク資源は次の6段階l己分 類されている。①高度利用地区,②一般野外レク地域,

③自然環境地域,④特別自然地域,⑤原始的地域,⑥ 歴史的文化地域である。乙れはレク資源の管理を助け その質を高め,レク地域の開発を適正かつ容易にする ととをねらったもので,

1 9 6 2

年から実施に移されてい る。

1 9 6 0 ‑ 1 9 7 0

年にかけて,アメリカではベトナム戦争 など社会情勢の大きな変化がみられ,アウトドアレク においても環境教育的ニードが高まった。また世界的 規模での環境問題への認識の一般化により,アメリカ では環境教育を体系化し,重要政策として位置づけ,

‑ 63  NEED, NESA, NEEL,その他のシステムを 開発,実施ζi移している。 ζれは従来のアウトドアレ クに供されている資源,空間を活用するものであり,

特にナショナルパークでも自然観察等の施設を整備す ると共に,環境教育指導を実施している。

(2)  富山県におけるレク政策の体系化

我固においては国レベルのレク政策の体系化はほと んどなされていないが,富山県には県レベルのナチュ ラリスト制度が設けられている。乙れは富山県自然解 説員設置要領に基づくものであり,昭和49年7月1日 に施行された。乙の制度の目的としては,自然解説や 自然環境保全に関する知識の普及,利用指導等をあげ ている。立山自然保護センターおよび自然博物園セン ター「ねいの里

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をその活動の拠点としている。これ らの企画から建設まではナチュラリストが参加してき たが,乙のナチュラリスト制度は一種のレクリーダー としてとらえる乙とができる。

今後のレク空間計画とレクリーダーの役割 レク資源は,それのみではレク空間とはならない。

資源に加工(施設化)を加え,利用の圧力を制御する 保全とコントロールを行ない,適正な利用を促す乙と によって,始めてレク空間として成立する。乙れが本 来のレク空間であり,また乙の作業がレク空間プラン ニングであって,造国家及びプランナーの重要任務と いえる。

更に,乙の空間利用を活性化,効率化し,効果を高 めるよう,ユーザーとの聞の媒体的役割を果すのがプ レイリーダーの役割である。今後プレイリーダーはナ チュラリストである必要があり,プレイリーダーの教 育,養成が望まれる。

最後にレクの体系化ということであるが,レク空間 は大きく資源型,施設型,ソフト型に分ける乙とがで きょう。資源型の代表として自然公園があげられ,非 日常的空間としての性格をもっ。施設型には都市公園 があり,乙れは日常的レク空間である。またソフト型 はプログラム活動型という乙とになろう。

乙乙で重要な乙とは,先述したように資源のグレー ドに応じた活用を考えるという乙とである。どとでも 同じような活動を行うのではなくて,資源のタイプに 応じたレク活動があり,一種のすみ分け,つまり「レ クリエーション生態学j といったものを考えねばなら ないであろう。

もう 1つは,行政レベルで強力なリーダーシップを

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