表ト-37 14週時のプロラクチン抑制効果と排卵障害・黄体機能不全との関連性 排卵障害・黄体機能不全
著明改善 改善 不変 悪化 計 著明改善 38
(60.3)
1
(1.6)
8
(12.7)
0 47
中等度改善 4
(6.3)
3
(4.8)
3
(4.8) 0 10 軽度改善 1
(1.6)
1
(1.6)
3
(4.8) 0 5 不変 1
(1.6)
0 0 0 1
悪化 0 0 0 0 0
プ ロ ラ ク チ ン 抑 制 効
果 計 44 5 14 0 63
例数(%)
b)プロラクチン抑制効果と乳汁漏出症
14
週時のプロラクチン抑制効果と乳汁漏出症との関係を表ト-38に示した。プロラク チン抑制効果および乳汁漏出症がともに「著明改善」であった症例は全体の64.7%であり、
プロラクチン抑制効果と乳汁漏出症改善との関連性は高かった。
表ト-38 14週時のプロラクチン抑制効果と乳汁漏出症との関連性 乳汁漏出症
著明改善 中等度
改善 軽度改善 不変 悪化 計 著明
改善
33
(64.7)
0 3
(5.9)
1
(2.0)
0 37
中等度 改善
4
(7.8)
0 4
(7.8)
2
(3.9)
0 10
軽度 改善
3
(5.9) 0 0 0 0 3 不変 1
(2.0)
0 0 0 0 1
悪化 0 0 0 0 0 0
プ ロ ラ ク チ ン 抑 制 効
果 計 41 0 7 3 0 51
例数(%)
(v)全般改善度
14
週および26
週時の各評価時投与量別の全般改善度を表ト-39に示した。投与14
週 時および26
週時における改善率(「中等度改善」以上)はそれぞれ82.9%および 72.2%
であった。疾患分類別では
14
週時において高プロラクチン血性排卵障害が92.2%
、高プ ロラクチン血性下垂体腺腫で65.6%とやや低く、乳汁漏出症では 86.4%の改善率であった
(表ト-39)。また、
14
週時において最終投与量を基に算出した累積改善率は、0.25 mg
24.8%、0.5 mg 73.3%および 0.75 mg 81.9%であった。一方、14
週以降の継続投与例において、
1.0 mg
または1.25 mg
へ増量した10
例中8
例が中等度改善以上であった(表ト-40)。
表ト-39 全般改善度 判定
疾患 時期 最終
投与量 著明改善 中等度
改善 軽度改善 不変 悪化 計 「中等度改善」
以上 0.25
mg 12 1 1 14 12 (85.7)
0.5 mg 28 1 2 31 29 (93.5)
0.75
mg 2 3 5 5 (100)
1.0 mg 1 1 1 (100)
14週
計 43 (84.3) 4 (7.8) 3 (5.9) 1 (2.0) 0 51 47 (92.2) 0.25
mg 0 -
0.5 mg 1 1 1 (100)
0.75
mg 0 -
1.0 mg 0 -
1.25
mg 1 1 2 2 (100)
高プ ロ ラ ク チ ン 血性排卵障害
26週
計 2 (66.7) 1 (33.3) 0 0 0 3 3 (100) 0.25
mg 4 2 6 4 (66.7)
0.5 mg 13 1 3 17 14 (82.4)
0.75
mg 1 2 6 9 3 (33.3)
1.0 mg 0 -
14週
計 18 (56.3) 3 (9.4) 11 (34.4) 0 0 32 21 (65.6) 0.25
mg 1 1 0
0.5 mg 1 1 1 (100)
0.75
mg 2 1 3 2 (66.7)
1.0 mg 2 2 2 (100)
1.25
mg 2 1 1 4 3 (75.0)
高プ ロ ラ ク チ ン 血性下垂体腺腫
26週
計 7(63.6) 1(9.1) 3(27.3) 0 0 11 8 (72.7) 0.25
mg 8 2 10 10 (100)
0.5 mg 8 2 10 8 (80.0)
0.75
mg 1 1 2 1 (50.0)
1.0 mg 0 -
14週
計 17 (77.3) 2 (9.1) 3 (13.6) 0 0 22 19 (86.4) 0.25
mg 0 -
0.5 mg 1 1 2 1 (50.0)
0.75
mg 0 -
1.0 mg 1 1 0
1.25
mg 1 1 1 (100)
乳汁漏出症
26週
計 1(25.0) 1(25.0) 2(50.0) 0 0 4 2 (50.0) 14週時 78
(74.3)
9 (8.6)
17 (16.2)
1 (1.0)
0 105 87 (82.9) 全 体
26週時 10 (55.6)
3 (16.7)
5 (27.8)
0 0 18 13 (72.2)
( ):%
表ト-40 最終投与量別全般改善度 [14週時]
判定 投与量
著明 改善
中等度 改善
軽度
改善 不変 悪 化 計
改善率 (「中等度改善」
以上)
累積効果 (「中等度改善」
以上) 0.25 mg 24 (80.0) 2 (6.7) 3 (10.0) 1 (3.3) 0 30 26 (86.7) 26 (24.8)
0.5 mg 49 (84.5) 2 (3.4) 7 (12.1) 0 0 58 51 (87.9) 77 (73.3) 0.75 mg 4 (25.0) 5 (31.3) 7 (43.8) 0 0 16 9 (56.3) 86 (81.9) 1.0 mg 1 (100) 0 0 0 0 1 1 (100) 87 (82.9)
( ):%
[26週時]
判定 投与量
著明 改善
中等度 改善
軽度
改善 不変 悪 化 計
改善率 (「中等度改善」
以上)
累積効果 (「中等度改善」
以上)
0.25 mg 0 0 1 (100) 0 0 1 0 0
0.5 mg 2 (50.0) 1 (25.0) 1 (25.0) 0 0 4 3 (75.0) 3 (16.7) 0.75 mg 2 (66.7) 0 1 (33.3) 0 0 3 2 (66.7) 5 (27.8) 1.0 mg 2 (66.7) 0 1 (33.3) 0 0 3 2 (66.7) 7 (38.9) 1.25 mg 4 (57.1) 2 (28.6) 1 (14.3) 0 0 7 6 (85.7) 13 (72.2)
( ):%
⑤安全性 (i)有害事象
有害事象は
112
例中25
例(22.3%)に69
件みられ、主な症状は嘔気、嘔吐、頭痛であっ た(表ト-41)。このうち、治験薬との因果関係が否定できない有害事象(副作用)は、112
例中
15
例(13.4%
)に52
件みられ、主な症状は嘔気、嘔吐等の消化器症状、頭痛、ふらつきであった。これらのうち、1 例に高度の血圧低下に伴う嘔気、ふらつき、立てない等 の重篤な副作用が発現して投与を中止した(表ト-42)。用量別では
0.25 mg
が37
件、0.5
mg
が14
件、1.0 mg
が1
件であり、投与初期にみられたものが多数を占めていた。増量に関連すると考えられる有害事象は
4
例にみられ、1例は前述の0.5 mg
増量時に重 篤な副作用および副作用の程度の上昇が認められた症例であり、1例は0.5 mg/週への増量
時に高度の嘔気・嘔吐および中等度のめまいが発現した症例、1
例は0.5 mg/
週に増量後5
日目に中等度の悪心が発現した症例、残りの1
例は1.0 mg
に増量後3
日目より頭痛が発現 した症例であったが、継続的な発現頻度および程度の上昇は認められず、漸増投与の忍容 性に問題はないと考えられた。表ト-41 有害事象一覧
投与前 0.25 mg 0.5 mg 0.75mg 1.0 mg 1.25mg
中等度 高度 軽度 中等度 軽度 中等度 高度 中等度 症状
発現 例数
(%)
発現 件数
1-3* 0* 1-3* 0*
合
計 1-3* 0* 1-3* 0*
合
計 1-3* 0* 1-3* 0* 1-3* 0*
合
計 1-3* 0*
合 計
嘔気 嘔吐 下痢
9(8.0) 3(2.7) 2(1.8)
15 4 4
9 2 3
3 12
2 3
1 1 1
2 1
3 2 1 むかつき
悪心
胃のモヤモヤ感
2(1.8) 1(0.9) 1(0.9)
5 1 3
4 2
1 5
2 1
1 1
1 消
化 器 系 腹痛
胃腸障害 胃痛
1(0.9) 1(0.9) 1(0.9)
2 1 1
2 1
2 1
1 1
頭痛 ふらつき めまい
7(6.3) 2(1.8) 2(1.8)
7 6 2
3 2 1
1 2
4 4 1
1 2
1 1
2 2 1
1 1
循環器系精神神経・ 立てない
血圧低下 動悸
1(0.9) 1(0.9) 1(0.9)
1 1
1 1 1
1 1
1 1
感冒 上気道炎
2(1.8) 2(1.8)
2 2
1 1 2
2 2
発疹 全身痒疹
1(0.9) 1(0.9)
3 1
2
1 2 1
1 1
悪寒・戦慄 ヘルペス(口部)
1(0.9) 1(0.9)
1
1 1
1 1
1 肝機能障害
耳鳴
1(0.9) 1(0.9)
1 1
1 1
1 1
その他
乳房痛
両側網膜格子状変性 両側網膜剥離
1(0.9) 1(0.9) 1(0.9)
1 1 1
1 1
1 1
1 1
発現件数 69 0 1 0 2 3 31 4 6 2 43 3 7 5 1 6 0 22 0 1 0 1 0
有害事象発現例数(%) 25(22.3) 2(1.8) 16(14.3) 10(12.7) 0 1(8.3) 0 副作用発現例数(%) 15(13.4) 0 12(10.7) 4(5.1) 0 1(8.3) 0
当該用量の投与例数 112 112 112 79 18 12 7
*関連性; 0.なし、 1.あり、 2.疑わしい、 3.不明
表ト-42 重篤な副作用発現症例の詳細 症例
番号
副作用 (程度)
発現 時期
投与量
(/週) 処置 転帰 関連
性 患者背景および発現経過 ふらつき
(中等度) 嘔気 (中等度) 発疹 (軽度) ふらつき (中等度) 嘔気 (中等度) 発疹 (軽度) 嘔気 (高度) ふらつき (中等度) 発疹 (軽度) 立てない (高度) 血圧低下 (高度) 悪寒・戦慄 (高度) 下痢 (中等度) 嘔吐 (中等度) ふらつき (軽度)
1 日目 1 日目
2日目
10日目 10日目 10日目 17日目 17日目 18日目 18日目 19日目 19日目 19日目 19日目 19日目
1回目 0.25 mg
2回目
0.25 mg
3回目
0.5 mg なし なし なし なし なし なし なし なし なし なし
入 院 ・ 昇 圧 剤投与 なし なし なし なし
2日後消失 2日後消失 2日後消失 2日後消失 2日後消失 3日後消失 2日後消失 3日後消失 1日後消失 1日後消失 発現日消失 発現日消失 発現日消失 発現日消失 1日後消失
あり あり あり あり あり あり あり あり あり あり あり あり 不明 あり あり
年齢:2□歳、身長:162 cm、体重:41.2 kg 主訴:乳汁漏出
投与開始前PRL値:5.6 ng/mL
診断:正常プロラクチン血性乳汁漏出症 既往歴、合併症:なし
対象疾患治療歴:なし [投与開始日]
臨床検査値異常なし 血圧(座位):110/70
1回目服薬(0.25 mg)および2回目(0.25 mg、
10 日 目)の 服 薬 直 後 か ら 翌 日 に か け て 嘔 気、ふらつきおよび発疹がみられたが2~3 日後には無処置で消失した。
[2週後の来院時]
特に異常なく計画書に従い 0.5 mg/週への 増量処方。乳汁漏出は止まっていた。
[高度な副作用発現]
3 回目の服薬(0.5 mg)後より高度の嘔気お よび中等度のふらつき発現、翌日ふらつい て立 て な かっ た た め自 宅 にて 静養 し た 。
翌々日の13:30入院、悪寒・戦慄、嘔吐、
下痢を認め、収縮期血圧が50 mmHgのた め昇圧剤およびステロイド投与し2時間後
110 mmHgに回復、各症状も消失し夜に退
院した。退院翌日は軽度のふらつきがみら れたが血圧112/70と他に異常はなかった。
当日試験は中止となった。
[追跡調査]
ふら つ き 等な く 全 て症 状 の回 復を 確 認 し た。
※厚生省に報告済.
(ii)臨床検査値の異常変動
解析対象(
1
項目以上の検査を投与前後に実施した例数)96
例のうち、本薬との関連性 が否定できない臨床検査異常変動は、0.25 mg
投与のLDH
の軽度上昇の1例(1.0%
)のみ であった(表ト-43)。また、心電図において異常変動は認められなかった。表ト-43 臨床検査値異常変動例
投与量 0.25 mg 0.5 mg 0.75 mg 1.0 mg 1.25 mg 因果関係 1~3 0 1~3 0 1~3 0 0~3 1~3 0
GOT投与前高値 2*3
GPT投与前高値 2*3
γ-GTP投与前高値 2*3
LDH上昇 1 1*1
LDH投与前高値 2*3
トリグリセライド投与前高値 1 2*3
Na低下 2*1*2 1*4
K上昇 6*1*2 1*4 1*4
K投与前高値 1
異常変動発現件数 1 1 0 10 0 12 0 0 1
異常変動発現例数 1 1 0 7 0 2 0 0 1
因果関係:1あり、2疑わしい、3不明、0なし、*1~*4:同一症例
*3,4は14、26週時ともに異常変動あり
#:異常変動時の投与量
(iii)内分泌検査の推移
内分泌ホルモンのうち、
Free-T
3およびコルチゾールに有意な低下が認められが、これら はいずれも臨床的に問題になるものではなかった。(iv)概括安全度
投与
14
週時および26
週時において、「安全である」と判定された症例の割合(安全率)はそれぞれ
86.6%および 88.9%であった(表ト-44)。「安全性にやや問題あり」の 3
例、「安 全性に問題あり」の2
例はいずれも副作用に基づく評価であり、症例毎の副作用を表ト-45に示した。副作用としては、血圧低下による重篤な副作用例(表ト-42)のほか、「高度 の嘔気、嘔吐および中等度のめまい」発現のため中止例、「下痢、腹痛、嘔気、嘔吐(いず れも軽度)」の発現例、「嘔気、頭痛(ともに中等度)」および「頭痛(中等度)」の発現に よる中止例であった。
副作用の発現頻度は
13.4%
であり、0.25
~1.25 mg
の投与での忍容性は良好であったが、血圧低下に伴う重篤な副作用が
1
例に認められたことから、血圧が低い傾向にある症例に 対しては慎重な投与が必要と考えられた。表ト-44 概括安全度 判定 安全である ほぼ安全
である
安全性に やや問題あり
安全性に
問題あり 計 「ほぼ安全である」
以上 14週時 97 (86.6%) 11 (9.8%) 2 (1.8%) 2 (1.8%) 112 108 (96.4%) 26週時 16 (88.9%) 1 (5.6%) 1 (5.6%) 0 18 17 (94.4%)
表ト-45 安全性に「問題あり」あるいは「やや問題あり」と評価された副作用発現症例の詳細
症例 番号
年 齢
有害事象
(程度)
発現 時期*
発現時
投与量 処置 経過 (消失時期)
関連 性
概括
安全度 患者背景および発現経過
2□ 表ト-42参照
安 全 性 に 問 題 あり
表ト-42参照
嘔気
(中等度) 2日目 0.25 mg なし 発現日消失 あり
2□
頭痛
(中等度) 2日目 0.25 mg
ボルタレン服 用 ( 発 現 日 の み )
+中止
2日後消失 あり
安 全 性 に や や 問 題 あ り
身長:158 cm,体重:55 kg 主訴:月経異常,乳汁漏出 投与前PRL値:18 ng/mL 診断:高プロラクチン血性排卵障害 合併症・既往歴:なし 対象疾患治療歴:なし
0.25 mg 投与開始、翌日に嘔
気、頭痛発現
症 状 は 消 失 し た が 患 者 の 希 望もあり投与を中止した。
下痢
(軽度)
2日目 9日目 21日目
0.25 mg なし
1日後消失**
疑 わ しい 腹痛
(軽度)
2日目
9日目 0.25 mg なし
6日後消失**
疑 わ しい 嘔気
(軽度)
11日目 16日目 23日目
0.25 mg なし
2日後消失**
疑 わ しい 3□
嘔吐
(軽度)
18日目
19日目 0.25 mg なし 1日後消失**
疑 わ しい
安 全 性 に や や 問 題 あ り
身長:157.5 cm,体重:51 kg 主訴:乳汁漏出
投与前PRL値:14 ng/mL 診断:乳汁漏出症 合併症:SLE,MCTD 既往歴:虫垂切除術 対象疾患治療歴:なし 投与開始後、左記のとおり 4 週後まで副作用が発現した。
そ の 後 は 副 作 用 を 認 め ず 、
0.25 mg/週で14週間投与し試
験終了となった。
2□ 頭痛
(中等度) 102日目 1.0 mg 鎮痛剤
+中止 10日後消失 疑 わ しい
安 全 性 に や や 問 題 あ り
身長:160 cm,体重:51.5 kg 主訴:乳汁漏出
投与前PRL値:5.6 ng/mL 診断:乳汁漏出症 合併症:なし 既往歴:肺結核 対象疾患治療歴:なし 投与開始後、0.75 mgまで増 量し 14 週間投与したが乳汁 分泌停止せず 1.0 mg に増量 後3日目より連日側頭部痛が 発現した。鎮痛剤投与も行っ た が 症 状 軽 減 す る も 消 失 せ ず、投与を中止した。
3□
嘔気
(高度)
嘔吐
(高度)
めまい
(中等度)
16日目 0.5 mg 中止 27日後消失 あり
安 全 性 に 問 題 あり
身長:156 cm,体重:41 kg 主訴:月経異常、不妊 投与前PRL値:32.0 ng/mL 診断:Chiari-Frommel症候群 合併症・既往歴:なし 対象疾患治療歴:パーロデル
2週後0.5 mgに増量後、嘔気、
嘔吐、めまいが発現し試験を 中止した。発現 13 日後に症 状は軽減していたが、依然持 続していた。その後の来院時 に消失を確認した。
* 発現時期は投与開始日を1日目として算出.
** 最終発現日からの消失時期
⑥有用性
投与
14
週時および26
週時の有用度評価において、「有用」以上の有用率はそれぞれ79.6%
および