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26.59第3 次産業,

31.59

<1995年>

(単位:%)

図 2-3 2017 年の麗江における産業別 GDP の割合 資料:『雲南統計年鑑』により作成。

図 2-4 麗江における GDP 成長率 資料:『雲南統計年鑑』各年版より作成。

1 次産業, 14.61

2 次産業,40.40

3 次産業,

44.99

<2017年>

(単位:%)

5.30%

10.61%

12.60%

14.50%

10.80%

12.90% 13.90%

19.25%

16.10%

15.20%

16.50%

15.80%

14.20%

4.60%

10.75%

7.00%

9.40%

0.00%

5.00%

10.00%

15.00%

20.00%

25.00%

表 2-2 麗江における各観光関連産業の従業員数の動向

従業員(万人

産業

麗江 中国

1995 年 2005 年 2014 年 1995 年 2005 年 2014 年 農林牧漁業 0.40 0.50 0.10 657.00 446.30 284.60 製造業 1.08 0.33 0.63 4743.00 3210.90 5243.10 建築業 0.15 0.10 1.03 1032.00 926.60 2921.20

小売・卸売業 0.28 0.68 544.00 888.60

宿泊飲食業 0.74 0.09 0.68 1754.00 181.20 289.30 交通運輸、倉庫及

び運便業 0.36 0.15 0.33 815.00 613.90 861.40 不動産業 0.01 0.03 0.35 67.00 146.50 402.20 総従業員数 6.45 5.50 10.78 14071.00 11404.00 18277.80 資料:『雲南省統計年鑑』、『中国統計年鑑』より作成。

2-2 考察のフレームワーク 2-2-1 立地比率(LQ 分析)

「地域の基幹産業は何か?」という問いへの一般的な経済学的アプローチとして 立地比率(Location Quotient)法がある。立地比率は、ある地域におけるある産業 部門の雇用や生産額の割合(シェア)と全国における当該部門の雇用や生産額の割 合 (シェア)との比率として定義される。経済学では、就業者を用いての分析が一 般的であるが実務(行政などの分析) においては、データの制約から生産額による ことも多い。さらに、就業者と生 産額とでは異なる傾向を示す場合があり、その違 いを理解することも地域経済の分析を行う上で有用と考えられる。また、産業別の 統計方法が異なるため、立地比率や市場シェアといった比較可能な基準を用いた 手法で分類する必要がある。本研究においては生産額を用いて分析 する。定式化 は次式(1)である。

𝐿𝑄 = 𝐿

𝑖𝑗

/𝐿

𝑗

𝐿

𝑖

/𝐿

(1)

ここで、

𝐿𝑄は立地比率とし、𝐿 𝑖𝑗

は𝑗地域

𝑖産業の付加価値とし、𝐿 𝑗

は𝑗地域の総付

加価値である。𝐿

𝑖

は全国𝑖産業の付加価値とし、𝐿は全国の総付加価値である。立地 係数が1より大きければ(𝐿𝑄>1ならば)、該当部門に特化しているといえ、その値 が大きければ大きいほど、その産業の特化の度合いが強いといえる。

2-2-2 シフト・シェア分析

地域経済の各産業の産業成長率は産業によって同じではなく、このことは各産

業に成長産業と衰退産業があることを示している。 また地域によっても産業の成 長率は、同じ産業比率であっても違ってくるであろう。このことからも地域特有 の成長要因があることが考えられる。このようにシフト・シェア分析(shift-share analysis)は、地域の経済成長をその地域の産業構成によって説明できる要因と それ以外の要因に分ける手法である。地域経済の分析に用いられる統計的手法で,

ある地域で観察された雇用成長を,国レベルの成長 による成長要因,国と比較し ての地域の産業構成による産業構造要因、それら 2 つの効果では説明できない地 域の競争力による競合効果、に分解して雇用成長の要因を明らかにする方法であ る。全国成長要因は、全国の産業活動全般の活発さが地域に及ぼしている影響を 示し、産業構造要因は、地域の産業構造が地域の経済の浮き沈みに与えている 影 響を現す。 地域競争力要因は、それらを除いて、さらに地域独自の理由、競争力 などにより経済活動が浮沈している要因が占める割合を示す。シフト・シェア分 析を用いた観光に関する研究は少なくないが、本研究は主に葛・劉(2011)99を参 考として分析フレームワークとした。これらを定式化したのが以下 の(2)~(8)で ある。

ここで、𝑏

𝑖0

は該当地域の𝑖産業の 0 時点の付加価値、𝑏

0

は該当地域の 0 時点の総 付加価値とし、𝑏

𝑖𝑡

は該当地域の𝑖産業の𝑡時点の付加価値とし、𝑏

𝑡

は該当地域の𝑡時 点の総付加価値である。𝐵

𝑖0

は全国の𝑖産業の 0 時点の付加価値、𝐵

0

は全国の 0 時点 の総付加価値とし、𝐵

𝑖𝑡

は全国の𝑖産業の𝑡時点の付加価値とし、𝐵

𝑡

は全国の

𝑡時点の

総付加価値である。地域𝑖産業が「0~ 𝑡」時間帯の伸び率(𝑟

𝑖

)は式(2)であり、

全国𝑖産業が「0~ 𝑡」時間帯の伸び率(𝑅

𝑖

)は式(3)である。

𝑟 𝑖

=

𝑏

𝑖𝑡

−𝑏

𝑖0

𝑏

𝑖0 (2)

𝑅 𝑖

=

𝐵

𝑖𝑡

−𝐵

𝑖0

𝐵

𝑖0 (3)

地域の増加スピードと全国の増加スピードの違いを除外するため、標準化値

𝑏′ 𝑖

(式4)を導入した。

𝑏′

𝑖

=𝑏

𝐵 𝐵

𝑖0

0 (4)

このように、該当地域𝑖産業の成長率

𝐺 𝑖

(式 5)は地域成長要因𝑁

𝑖

(式 6)、産業 構造要因𝑃

𝑖

(式 7)と競争力𝐷

𝑖

(式 8)に分けられる。

𝐺 𝑖 = 𝑁 𝑖 + 𝑃 𝑖 + 𝐷 𝑖

(5)

𝑁 𝑖 = 𝑏′ 𝑖 × 𝑅 𝑖

(6)

𝑃 𝑖 = (𝑏 𝑖0 − 𝑏′ 𝑖 ) × 𝑅 𝑖

(7)

𝐷

𝑖 = 𝑏 𝑖0 × (𝑟 𝑖 − 𝑅 𝑖 ) (8)

𝑁 𝑖

>0:該当産業は成長産業

𝑃 𝑖

>0:地域の産業構造は該当産業の発展に寄与

𝐷 𝑖

>0:該当産業の競争力が高い

2-2-3 観光関連産業の範囲

観光業は観光客の多岐にわたる目的を達成させるために、複数業種のサービス を受けるということから「複合産業」であるといえる。 観光業とは、一般的には ホテル、旅館などの「宿泊業」、鉄道、航空、バスなどの「交通運輸業」、レスト ラン、食堂などの「飲食業」、土産店、地元商店街などの「物販業」、各種スポー ツセンター、遊園地、テーマパークなどの娯楽業と文化施設を中核とした産業で ある。しかし近年では、観光行動の多様化によりその範囲は必ずしも一定化して いない100。中国の「観光業分類」によると、「観光」とは「観光客の活動、すなわ ち観光客の移動、宿泊、飲食、遊覧、買物、娯楽などの活動」を指す。 観光業は 大きく 2 つの部門に分類される。一つは「観光業」であり、観光客に対して直接 に移動、宿泊、飲食、遊覧、買物、娯楽、旅行者などのサービス活動を提供する ものである。もう一つは、「観光関連産業」であり、観光客の移動にかかわる補助 サービス、観光関連の金融、観光教育サービス、および政府の観光管理サービス が含まれる101。麗江は豊かな自然風景により、農業も観光資源の一つであり、 観 光業と緊密な関係性がある。また、観光業の発展と観光客の急増にしたがって、

不動産の開発のブームも沸いた。建築業と不動産業は互いに影響があるため、本 章では麗江の実際と合わせて観光関連産業を農林牧漁業、製造業、建築業、小売・

卸売業、飲食・宿泊業、交通運輸倉庫及び運便業、不動産業とした。本研究では、

『雲南統計年鑑』と『中国統計年鑑』の統計データを用いて、1995 年〜2005 年、

2005 年〜2015 年の 2 期間に分け、麗江における各産業の生産額を対象に分析を行 う。

2-3 分析と考察

2-3-1 立地比率(LQ 分析)による分析

表 2-3 麗江における各観光関連産業の付加価値 付加価値(億元)

産業

麗江 中国

1995 年 2005 年 2015 年 1995 年 2005 年 2015 年

農林牧漁業 7.35 14.38 44.57 12135.10 23070.40 62911.80 製造業 2.20 5.23 17.96 20459.00 60118.00 202420.10 建築業 1.22 7.33 49.87 3733.70 10133.80 46626.70 小売業、卸売業 0.92 4.07 22.02 4778.60 13534.50 66186.70 飲食と宿泊業 0.62 3.11 27.37 1200.10 4193.40 12153.70 交通運輸、倉庫及

び運便業

1.01 4.30 7.17 3244.70 10835.70 30487.80

不動産業 0.42 2.20 7.39 2354.00 8243.80 41701.00 総付加価値 17.88 60.33 289.61 61339.90 187318.90 685505.80 資料:『麗江統計年鑑』2000,2006,2016 年版、『中国統計年鑑』1996,2006,2016

年版より。

表 2-4 麗江における各産業の立地比率(LQ 分析)結果

立地比率(LQ) 集 積 度 の 増 加 率 1995 年 2005 年 2015 年 (C)

農林牧漁業 2.08 1.94 1.68 -19.28 製造業 0.37 0.27 0.21 -43.15 建築業 1.12 2.25 2.53 125.51 小売業、卸売業 0.66 0.93 0.79 18.82 飲食と宿泊業 1.76 2.30 5.33 203.01 交 通 運 輸 、 倉 庫

及び運便業 1.06 1.23 0.56 -47.65 不動産業 0.61 0.83 0.42 -31.18 注:立地比率=(麗江市該当産業付加価値/麗江市総付加価値)/(全国該当産業付加

価値/全国総付加価値)。

集積度の増加率(C)=(2015 年立地比率-1995 年立地比率)/1995 年立地比率。

図 2-5 麗江における観光関連産業の LQ 動向

表 2−4 および図 2-5 により、1995 年から 2014 年の間に、農林牧漁業、建築業及 び飲食と宿泊業の立地比率は1よりも高く、集積度の高い産業だと言える。その 中、農林牧漁業の立地比率は1より高いが、集積度の増加率はマイナスになって いる。それは農林牧漁業の集積度が下降していることから理解できる。建築業の 立地比率は 1995 年の 1.12 から 2015 年には 2.53 となり、集積度がますます上昇 していることがわかった。飲食と宿泊業の立地比率は 1995 年の 1.76 から 2015 年 には 5.33 に上昇し、集積度の増加率が最も高い産業でもある。それは 1995 年か ら 2015 年の間に、飲食と宿泊業の集積度が最も上昇しているからもわかる。1995 年から 2015 年の間に小売・卸売業の立地比率は1より低いが、集積度の増加率は プラスになっている。それは、小売・卸売業の集積度はまだ低いけれども、増加 していることがわかった。製造業、交通運輸・倉庫及び運便業、不動産業は 2015 年に立地比率が1より低く、立地比率の増加率もマイナスとなっている。この三 つの産業の集積度が下降し、発展力に課題があると考えられる。

0.00 1.00 2.00 3.00 4.00 5.00 6.00

1995

2005

2015

農林牧漁業

製造業

建築業

小売業、卸売業

飲食と宿泊業

交通運輸、倉庫及び運便

不動産業

2-3-2 シフト・シェア分析による分析

1995 年から 2005 年までを通して麗江における各産業のシフト・シェア分析結果 を示したのが表 2-5 と図 2-6 である

表 2-3 1995 年-2005 年麗江における観光関連産業のシフト・シェア分析結果

𝑏

𝑖0

𝑏

𝑖𝑡

𝐵

𝑖0

𝐵

𝑖𝑡

𝑟

𝑖

𝑅

𝑖

𝑏′

𝑖

𝑁

𝑖

𝑃

𝑖

𝐷

𝑖

𝐺

𝑖 農林牧漁業 7.35 14.38 12135.10 23070.40 0.96 0.90 3.54 3.19 3.43 0.41 7.03 製造業 2.20 5.23 20459.00 60118.00 1.37 1.94 5.96 11.56 -7.29 -1.25 3.02 建築業 1.22 7.33 3733.70 10133.80 5.00 1.71 1.09 1.87 0.23 4.01 6.11 小売・卸売業 0.92 4.07 4778.60 13534.50 3.41 1.83 1.39 2.55 -0.86 1.46 3.15 飲食・宿泊業 0.62 3.11 1200.10 4193.40 4.05 2.49 0.35 0.87 0.66 0.96 2.49 交通運輸、倉

庫 及 び 運 便

1.01 4.30 3244.70 10835.70 3.28 2.34 0.95 2.21 0.14 0.94 3.29

不動産業 0.42 2.20 2354.00 8243.80 4.26 2.50 0.69 1.72 -0.67 0.73 1.78

図 2-6 1995 年-2005 年麗江における観光関連産業のシフト・シェア分析の結果 図 2-6 により、この期間においては、農林牧漁業、建築業、飲食と宿泊業及び 交通運輸・倉庫と運便業は産業構造要因(P)と競争力要因(D)が両方ともプラ

農林牧漁業

製造業

建築業 小売・卸売業

飲食・宿泊業 交通

不動産業

-8.00 -6.00 -4.00 -2.00 0.00 2.00 4.00

-2.00 -1.00 0.00 1.00 2.00 3.00 4.00 5.00

𝐷

𝑖

𝑃

𝑖

スであり、産業構造は高度化し競争力も向上していると言える。農林牧漁業の産 業構造要因(P)は 3.43 であり、産業構造要因(P)が最も高い産業である。しか し競争要因(D)は 0.41 であり、まだ向上を要することがよみとれる。建築業の 競争要因(D)は最も高くて、4.01 となっているが、産業構造要因(P)は 0.23 であり、一層調整する必要を示唆している。小売業と卸売業及び不動産業は 競争 力要因(D)がプラスである一方、産業構造要因(P)がマイナスになっている。

このことはこの期間において、この二つの産業は競争力が向上したものの、産業 構造の高度化を要することがよみとれる。また、製造業は産業構造要因( P)と競 争力要因(D)が両方マイナスである。特に産業構造要因( P)が低くて、−7.29 である。製造業の産業構造の高度化と競争力の向上が求められる。

2005 年から 2015 年まで麗江における各産業のシフト・シェア分析結果を示した のが表 2-6 と図 2-7 である。

表 2-6 2005 年-2015 年麗江における観光関連産業のシフト・シェア分析結果

𝑏

𝑖0

𝑏

𝑖𝑡

𝐵

𝑖0

𝐵

𝑖𝑡

𝑟

𝑖

𝑅

𝑖

𝑏′

𝑖

𝑁

𝑖

𝑃

𝑖

𝐷

𝑖

𝐺

𝑖 農 林 牧 漁

14.38 44.57 23070.40 62911.80 2.10 1.73 7.43 12.83 12.01 5.36 30.19

製造業 5.23 17.96 60118.00 202420.10 2.44 2.37 19.36 45.83 -33.46 0.36 12.73 建築業 7.33 49.87 10133.80 46626.70 5.80 3.60 3.26 11.75 14.64 16.15 42.54 小 売 ・ 卸

売業

4.07 22.02 13534.50 66186.70 4.40 3.89 4.36 16.96 -1.11 2.10 17.94

飲 食 ・ 宿 泊業

3.11 27.37 4193.40 12153.70 7.81 1.90 1.35 2.56 3.33 18.36 24.26

交 通 運 輸 、 倉 庫 及 び 運 便

4.30 7.17 10835.70 30487.80 0.67 1.81 3.49 6.33 1.47 -4.93 2.87

不動産業 2.20 7.39 8243.80 41701.00 2.36 4.06 2.66 10.78 -1.86 -3.73 5.19

資料:『麗江統計年鑑』2000,2006,2016 年版、『中国統計年鑑』1996,2006,2016 年版

この期間においては、農林牧漁業、建築業及び飲食と宿泊業は前期間と同じ、

産業構造要因(P)と競争力要因(D)が両方ともプラスである。その上、産業構 造要因(P)と競争力要因(D)とも前期より高くなり、この三つの産業は麗江に おける比較優位産業であると言える。交通運輸・倉庫と運便業は競争力要因(D)

が前期のプラスからマイナスになった。このことは交通運輸 ・倉庫と運便業の競 争力は全国と比べて衰退したことがわかった。小売業と卸売業及び製造業は競争

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