小川原湖より下流高瀬川では、左岸側を中心に、比較的広い高水敷が存在しないことから、
主に水際・水面での利用が多い。利用内容は「釣り」が約 70%を占めており、水遊び・散策 なども行われている。右岸側は米軍による射爆練習場となっているため立ち入りができず、
水辺の利用はされていない。
表 7.1.1 年間河川空間利用状況
(平成 12 年度河川水辺の国勢調査 河川空間利用実態調査 より)
「デーリー東北新聞社提供」
7‑2.河川の利用状況 (1)内水面漁業
小川原湖における内水面漁業は、小川原湖漁業協同組合、六ヶ所村漁業協同組合ならびに 三沢市漁業協同組合の3団体によって行われている。
内水面漁業(湖沼)の 2001 年漁獲高は宍道湖(島根県)に次いで全国第 2 位であり、主要漁 獲種はヤマトシジミ、シラウオ、ワカサギとなっている。シジミは水深 8m 以浅に多く存在 していることを除けば、シジミ、シラウオ、ワカサギともほぼ湖内全域で捕獲されている。
近年における漁獲高の状況をみると、平成6年(1994 年)のシジミ大量斃死によって一時 的に落ち込んだが、年々回復傾向にある。
漁獲高について近年の状況をみると、全体としては 1999 年までは徐々に減少し約 30 億円 を下回る状況となった。その後は、シジミ漁獲量の増大それによる漁獲高の増加によって再 び 30 億円を上回る状況となっている。
(2)舟運
小川原湖における舟運としては、過去に観光船「グルメシップ」が運航されていたが、平 成 14 年度より運行中止となり、現在は、舟運の利用はない。
図 7.2.1 小川原湖における漁獲量の推移
図 7.2.2 小川原湖における近年の漁獲高の推移
0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001
漁獲高(百万円)
0 500 1,000 1,500 2,000 2,500
しじみ貝の漁獲高(百万円)
わかさぎ しらうお
しじみ貝 その他
しじみ貝(単独)
(年度)
0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001
漁獲量(t)
0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000
しじみ貝の漁獲量(t)
わかさぎ しらうお
しじみ貝 その他
しじみ貝(単独)
(年度)
8.河道特性
小川原湖は、海面低下と砂州の成長により外海と切り離され形成された海跡湖であるこ とから、湖は低平地に位置しており、海面との水位差はほとんどない。小川原湖と太平洋を つなぐ下流高瀬川の延長は約 6km であり、河床勾配は約 1/30,000 である。
一方、小川原湖に流入するまでの高瀬川(七戸川)の河床勾配は、上流の小坪渓流で約 1/50 であり、全域では約 1/50〜1/2,000 の範囲にある。
図 8.1 直轄区間における最深河床高の変化
9.河川管理
9‑1.管理区間
高瀬川水系の管理区間は、小川原湖全域および下流高瀬川河口までの全長 40.1km の区間 となっている。
図 9.1.1 高瀬川水系における管理区間の状況
表 9.1.1 直轄管理区間公示
河川名 上流端 下流端 延長(㎞) 適用
高瀬川
(小川原湖及び七戸川を含む)
【左岸】
青森県上北郡上北町上野字北谷地 347 番の 2 地先
【右岸】
青森県上北郡上北町上野字北谷地 106 番地先
海に至る 40.1 昭和 47 年 4 月 26 日 建設省告示第 881 号
9‑2.河川管理施設
高瀬川本川堤防ならびに小川原湖の湖岸堤の整備については、堤防必要区間 18.4km のう ち 11.0km(約 60%)が完成および暫定堤防として完了している。また、護岸・堤防を除く 主な河川管理施設としては、水門/樋管として表 9.2.2 に示す 8 施設が存在する。
表 9.2.1 堤防整備の現状(単位:km)
完成堤防 7.7(42%) 暫定堤防 3.3(18%) 未施工区間 7.4(40%)
計 18.4
※現況放水路含む
表 9.2.2 直轄区間における主な河川管理施設
区 分 施設名称
水門 市柳川水門
平沼第1排水樋管 倉内第4排水樋管 中志第1排水樋管 流川排水樋管 津花川排水樋管 小川原排水樋管 樋管
南谷地排水樋管
9‑3.河川情報
高瀬川水系に関わる河川情報として、水位:14 箇所,降水量:11 箇所,水質:1 箇所の テレメータ観測所の他、CCTVカメラ:1 箇所が設置されており、これら情報をもとに、
被害有無の予測、被災状況の確認、応急対策等を効率的に行うなどして、河川管理に役立て ている。
図 9.3.1 テレメータ観測所位置図
また、これらの情報は、「国土交通省 リアルタイム 川の防災情報」として、インター ネットで公開することにより、河川状況をいち早く地域住民に提供し、洪水被害の低減など に役立てている。
図 9.3.2 国土交通省 リアルタイム 川の防災情報
9‑4.水防体制
・水防警報・洪水予報の状況
高瀬川本川において、洪水による災害が起こりうる可能性があると予測された場合に水防 警報を発令し、水防団や関連市町村等と協力して洪水被害の軽減に努めるよう体制を整えて いる。また、高瀬川は洪水予報河川に指定されており、青森気象台と協同で洪水予報、警報 の発表を行い、周辺住民への適切な情報提供を実施している。
表 9.4.1 高瀬川における水防警報対象観測所および洪水予報基準観測所の状況
水位観測所名 水防警報対象 洪水予報基準 指定水位(T.P.m)
警戒水位 (T.P.m)
危険水位 (T.P.m)
小川原湖 ○ ○ 0.8 1.1 1.3
河口 ○ − 0.8 1.0 −