岐阜大学大学院教育学研究科総合教科教育専攻 水口彰
2日間のテーマ
•空間図形の平面での把握
•図形の分類
練習問題(復習1)
以下の図を、R変形を使って同じ形にしましょう。
練習問題(復習1)
R2 R1
R1 R1
練習問題(復習2)
次の2つの結び目が同じか違うかを考えましょう。
(1) (2)
練習問題(復習2)
階数を求めると次のようになる。
p=2 p=3
(1)
2 3
(2)
2 3
163
2/28/2019
ちなみに・・・
p=2 p=3
2 3
p=2 p=3
2 3
練習問題(復習2)
①変形しても同じ形にはできない。
②階数は同じ。
同じか違うか分からない!
不変量について
不変量について(2)
例:三角形に対して、次のような量を考える。
「三角形の各角について、角の大きさが大きい順に(a,b,c)」
(80,60,40) (80,60,40)
不変量について(2)
しかしながら、不変量は一致するが、図形としては重ならない 以下のような場合が考えられる。
(80,60,40) (80,60,40)
不変量について(3)
2/28/2019
3
階数では区別できない・・・
ではどうしましょうか?
別の不変量を考えましょう。
新たな結び目の不変量
新たな結び目の不変量として、ジョーンズ多項式という物 を考えます。
ジョーンズ多項式を学ぶ前にも、少し準備をしていきます。
多項式とは
高校までに習ったこと・・・
2𝑎 + 6、3𝑐 − 5𝑑
のように単項式の和の形で表される式階数では、具体的な数字が出てきたが、
ジョーンズ多項式では、文字を含んだ式が出ます。
指数法則(1)
①𝑎0
= 1
②
𝑎
−𝑚=
𝑎1𝑚中学校までは、指数には自然数しか入りませんでしたが、
今回は実数の範囲で考えます。
①𝑎𝑚
× 𝑎
𝑛= 𝑎
𝑚+𝑛②𝑎𝑚
÷ 𝑎
𝑛= 𝑎
𝑚−𝑛③(𝑎𝑚
)
𝑛= 𝑎
𝑚𝑛④(𝑎𝑏)𝑛
= 𝑎
𝑛𝑏
𝑛練習問題9-1
①
2
2× 2
2= 2
2+2= 2
4= 16
②373
× 3
23= 3
93= 3
3= 27
③
6
52÷ 6
12= 6
42= 6
2= 36
④
(5
4)
1 2
= 5
4
2
= 5
2= 25
⑤(35
× 2
5)
15= 3 × 2 = 6
⑥
(2
4× 7
8)
14× 7
12÷ 2 = 2 × 7
2× 7
12÷ 2 = 1 × 7 = 7
練習問題9
⑦
𝑥
3× 𝑥
5= 𝑥
3+5= 𝑥
8⑧
𝑦
89÷ 𝑦
29= 𝑦
69= 𝑦
23⑨
(𝑡
2× 3
8)
14× 𝑡
4÷ 3
3= 𝑡
12× 3
2× 𝑡
4÷ 3
3= 𝑡
92× 3
−1=
13
𝑡
92165
2/28/2019
交差交換とスプライス
交差交換 スプライス
向きは変わらないことに注意
交差交換の例
スプライスの例
スプライスの注意点
スプライスのやり方によっては結び目が2つに分かれることもある。
このような結び目が組み合わさった形を絡み目という。
練習問題10
次の結び目を図式にかきましょう。
その図式に交差交換、スプライスをして同じ形にしましょう。
自明な結び目・絡み目
2/28/2019
5
ジョーンズ多項式
次のようにして定める「 𝑉 𝐿 𝑡 」を、
結び目 L
のジョーンズ多項式という。ジョーンズ多項式(1)
(1)自明な結び目Oについては、𝑉𝑂
𝑡 = 1である。
ジョーンズ多項式(2-1)
(2)3つの結び目
𝐿
+, 𝐿
−, 𝐿
0について、それぞれの図式を𝐷
𝐿+, 𝐷
𝐿−, 𝐷
𝐿0とする。それぞれの図式は、ある1つの 交点以外では全く同じであるとする。このとき、以下の 式が成り立つ。𝑡
−1𝑉
𝐿+𝑡 − 𝑡𝑉
𝐿−𝑡 = (𝑡
12−𝑡
−12)𝑉
𝐿0(𝑡)
ジョーンズ多項式(2-2)
𝑡
−1𝑉
𝐿+𝑡 − 𝑡𝑉
𝐿−𝑡 = (𝑡
12−𝑡
−12)𝑉
𝐿0(𝑡)
𝐷
𝐿+𝐷
𝐿−𝐷
𝐿0例えば・・・
𝐷
𝐿+𝐷
𝐿−𝐷
𝐿0練習問題11
次の図式の指定された交点について、交差交換、スプライスを して𝑫𝑳+
, 𝑫
𝑳−, 𝑫
𝑳𝟎をつくりましょう。(1) (2)
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2/28/2019
(1) 𝐷
𝐿+𝐷
𝐿−𝐷
𝐿0(1)
𝐷
𝐿+𝐷
𝐿−𝐷
𝐿0ジョーンズ多項式の性質
N成分の自明な絡み目𝑂 について、以下の式が成り立ちます。
例えば・・・
𝑉 𝑂
1𝑡 = (−1) 1−1 (𝑡 1 2 + 𝑡 −1 2 ) 1−1
= 1
𝑉 𝑂
2𝑡 = (−1) 2−1 (𝑡 1 2 + 𝑡 −1 2 ) 2−1
= −(𝑡 1 2 + 𝑡 −1 2 )
ジョーンズ多項式の計算法(1)
・下の式を変形して「𝑉𝐿
+
=
」,「𝑉𝐿−
=」の形に変形しましょう。
𝑡
−1𝑉
𝐿+𝑡 − 𝑡𝑉
𝐿−𝑡 = (𝑡
12−𝑡
−12)𝑉
𝐿0(𝑡)
○ただし、𝑡12
− 𝑡
−12= 𝑧
とおいて考えましょう。ジョーンズ多項式の計算法(2)
○
𝑡
12− 𝑡
−12= 𝑧
とおきます。2/28/2019
7
ジョーンズ多項式の計算法(3)
○
𝑡
12− 𝑡
−12= 𝑧
とおきます。𝑡
−1𝑉
𝐿+𝑡 − 𝑡𝑉
𝐿−𝑡 = 𝑧𝑉
𝐿0(𝑡)
−𝑡𝑉
𝐿−𝑡 = −𝑡
−1𝑉
𝐿+𝑡 + 𝑧𝑉
𝐿0(𝑡) (2)
𝑉
𝐿−𝑡 = 𝑡
−2𝑉
𝐿+𝑡 − 𝑧𝑡
−1𝑉
𝐿0(𝑡)
ジョーンズ多項式の計算法(4)
𝑉
𝐿−𝑡 = 𝑡
−2𝑉
𝐿+𝑡 − 𝑧𝑡
−1𝑉
𝐿0(𝑡) 𝑉
𝐿+𝑡 = 𝑡
2𝑉
𝐿−𝑡 + 𝑧𝑡𝑉
𝐿0(𝑡)
上の式を利用して、次のようにジョーンズ多項式を求められます。
例えば・・・
𝐷
𝐿+𝐷
𝐿−𝐷
𝐿0ジョーンズ多項式の計算法(5-1)
𝑉
𝐿+𝑡 = 𝑡
2𝑉
𝐿−𝑡 + 𝑧𝑡𝑉
𝐿0(𝑡)
=
𝑡 2 × 𝑧𝑡 ×
+
のジョーンズ多項式 のジョーンズ多項式 のジョーンズ多項式
ジョーンズ多項式の計算法(5-2)
=
𝑡 −2 × 𝑧𝑡 −1 ×
−
のジョーンズ多項式 のジョーンズ多項式 のジョーンズ多項式
𝑉
𝐿−𝑡 = 𝑡
−2𝑉
𝐿+𝑡 − 𝑧𝑡
−1𝑉
𝐿0(𝑡)
三葉結び目のジョーンズ多項式
これから、指示に従って一緒に三葉結び目のジョーン ズ多項式を求めてみましょう。とても難しいのでゆっくり と進めていきます。
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2/28/2019
木図表
𝑡 2 𝑧𝑡
𝑡 2 𝑧𝑡
𝐿 +
木図表の作り方(1)
(1)ジョーンズ多項式を求めたい図式を一番上にかく。
そのとき、1つの交点に注目して図式に𝐿+か𝐿−をかく。
𝐿 +
木図表の作り方(2)
𝐿 +
木図表の作り方(3)
(3)もとの図式の𝐿+か𝐿−に応じて、交差交換とスプライス
したものに、𝑡2と𝑧𝑡か、𝑡−2と−𝑧𝑡−1をかく。
𝑡 2 𝑧𝑡
𝐿 +
木図表の作り方(4-1)
(4)新しくできた2つの図式に注目する。
𝑡 2 𝑧𝑡
𝐿 +
木図表の作り方(4-2)
(4)新しくできた2つの図式に注目する。
2/28/2019
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木図表の作り方(5)
𝑡 2 𝑧𝑡
𝑡 2 𝑧𝑡
𝐿 +
𝐿 +
(5)操作した交点とは別の部分に注目する。
木図表の作り方(5)
木図表の作り方(6)
𝑡 2
𝑧𝑡
𝑡 2 𝑧𝑡
𝐿 + 𝐿 +
(6)自明な絡み目のジョーンズ多項式は 分かっているので、それを下にかく 。
𝑉𝑂1𝑡 = 1
𝑉𝑂1𝑡 = 1 𝑉𝑂2𝑡 = −(𝑡12+ 𝑡−12)
木図表の作り方(7-1)
𝑡 2 𝑧𝑡
𝑡 2 𝑧𝑡
𝐿 +
𝐿 +
(7)列ごとに文字をかけて、それらをすべて足すと 求めるジョーンズ多項 式になる 。
𝑉𝑂1𝑡 = 1
𝑉𝑂1𝑡 = 1 𝑉𝑂2 𝑡 = −(𝑡12+ 𝑡−12)
𝑡 2 × 1
木図表の作り方(7-2)
𝑧𝑡 𝑡 2
𝐿 +
𝑉𝑂2𝑡 = −(𝑡12+ 𝑡−12) 𝑡2× 𝑧𝑡 × {−(𝑡12+ 𝑡−12)}
木図表の作り方(7-3)
𝑧𝑡
𝑧𝑡 𝐿 +
𝑉𝑂1 𝑡 = 1
𝑧𝑡 × 𝑧𝑡 × 1
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2/28/2019
木図表の作り方(8)
この図式の結び目のジョーンズ多項式は・・・
𝐿
𝑉
𝐿𝑡 = 𝑡
2× 1 + 𝑡
2× 𝑧𝑡 × {−(𝑡
12+ 𝑡
−12)} + 𝑧𝑡 × 𝑧𝑡 × 1
問題この式を計算して、文字にtだけが出てくるように簡単に しましょう。
𝑉
𝐿𝑡 = 𝑡
2× 1 + 𝑡
2× 𝑧𝑡 × {−(𝑡
12+ 𝑡
−12)} + 𝑧𝑡 × 𝑧𝑡 × 1
○
𝑡
12− 𝑡
−12= 𝑧
とおいたことを忘れずに。答え
𝑉
𝐿𝑡 = 𝑡
2× 1 + 𝑡
2× 𝑧𝑡 × {−(𝑡
12+ 𝑡
−12)} + 𝑧𝑡 × 𝑧𝑡 × 1
問題(まとめ3-1)
木図表の作り方を参考にして、下の結び目の ジョーンズ多項式を求めましょう。
問題(まとめ3)
𝐿 −
𝑡 −2
𝑡 −2
−𝑧𝑡 −1
−𝑧𝑡 −1
問題 (まとめ3)