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1 変数関数の微分の基礎

ドキュメント内 微分積分 (ページ 35-42)

演習4.1 極限 lim

xα

f(x)f(α)

xα が存在することは,g(x) = f(x)xf(α)α とおいた関 数gx=αで極限を持つことであるから,命題3.1より,次と同値になる.

『「xn∈I\ {α}がlimxn=αを満たす⇒limg(xn) =`」となる`∈Rがある』

gを定義に戻って書き直せばよい.

演習4.2 (1)g(x) = sinx,f(x) = cosxとすると合成関数g◦f の微分になる からcos(cosx)(−sinx) =−(cos(cosx)) sinxとなる.

(2) g(x) = ex, f(x) = ax2+bx+cとおくとg◦f の微分なので, (2ax+ b)eax2+bx+c となる.

以降, どのような合成関数を取ったかは略す.

(3) cossinxx

(4)ax=exlogaなのでloga×exloga= (loga)axまたは,括弧をなくしたけ ればaxlogaとなる.

括弧をつけないと誤解をうむ場合があるときは, なるべく括弧の少ない表し 方・順番に書くのが好ましい.

(5)関数の積の微分なのでnxn1logx+xn1=xn1(1 +nlogx) (6)xx=exlogxなので, (1 + logx)exlogx= (1 + logx)xxとなる.

(7)g(x) =√

x,f(x) = 11+x

x として, (g◦f)0(x)を計算すると, 1

2(1−√ x 1 +

x)1212x12(1 +

x) + (1−√ x)12x12 (1 +

x)2 =1

2

1 (1 +

x)32(1−√ x)12 となる. 整理して 1

21x(1+x) としてもよい.

(8) aa+xx=1 +a+x2a に注意し,積の微分より√

ax a+x+x2

a+x

ax((a+x)2a 2)と

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なる. 整理して,√

ax

a+x{1a2axx2}としてもよい.

(9) 2 1 1+logx

1

x= 2x1

1+logx となる.

(10) 1

2

x21+

x2+1{xx21+x

x2+1}となる. 整理して, x

x2+1+ x21 2(x21)

となる.

(11) log(x12+ex) 1

x2+ex(2x+ex) = (x2+ex2x+e) log(xx2+ex)となる.

演習4.3 (1)y= cos1xとおくと,x= cosyでありxで両辺をxで微分する と, y0 =sin1y となる. siny =±

1cos2y = ±√

1−x2 となるが, 1 x≤1であり, 0≤y≤πだから0siny≤1なのでsiny=

1−x2となる.

よって, (cos1)0(x) =11x2 となる.

(2) y= tan1xとおくと, x= tanyとなる. 両辺をxで微分して整理する とy0= cos2yとなる.

x2+ 1 = tan2y+ 1 = cos12y なので, (tan1)0x=x21+1 となる.

(3)y= sin1(cosx)とおくとsiny= cosxとなる. ただし,|y| ≤π/2. 両辺 をxで微分すると(cosy)y0 =sinxとなり,y0=sincosxy である.

|y| ≥π/2なので, cosy=√

1sin2y=

1cos2x=|sinx|となる. よっ て,y0=|sinsinxx| =|xx| (x6= 0).

(4) y = cos1(2 sinx)と お く と, cosy = 2 sinxとなる. xで微分する と, −y0siny = 2 cosxと な る. y0 = 2cossinyx にsiny = ±

1cos2y =

±

14 sin2x.

|x|が14 sin2x 0となるくらい小さい時, cosy = 2 sinxなので, yπ/2に充分近い. よって,s∈y≥0なので, siny=

14 sinsxとなり,y0=

2 cosx/

14 sin2x.

(5)y= tan11a+xax とおくと, tany=1a+xax =1a+a(11+aax)2 となる. xで微 分して, y0cos12y = 1+aa 2(1aax)2 = (11+aax)22 となる. ところで, tany = 1a+xax よ りsiny=1a+xaxcosyである. よって,

cos2y= 1sin2y= 1 (a+x)2 (1−ax)2cos2y

となり, cos2y= (1ax)(12ax)+(a+x)2 2 となるので,y0= cos2y(11+aax)22 に代入して,次 のようになる.

y0 = 1 +a2

(1−ax)2+ (a+x)2 = 1 x2+ 1

(6)問題が間違ってました!このままではきれいな答えが出ません。正しい問 題は,「sin1(3x4x3)の導関数を求めよ」

y= sin1(3x4x3)とおくと, siny= 3x4x3となりxで微分してy0cosy= 312x2を得る.

cos2y= 1(3x4x3)2= (1−x2)(4x21)2 よって,x2<1/4の時,y0= 3/

1−x2, 1/4< x2<1の時,y0=3/ 1−x2 演習4.4 (1) sin0x= cosx= sin(x+π2)なので, sin(n)x= sin(x+πn2 )が予 想できる. 実際に成り立つことは数学的帰納法で示せるので略す.

(2) (eax)0=aeaxなので, (eax)(n)=aneaxが予想でき,数学的帰納法で示せ る(各自やる).

(3) f(x) =xn1ex1 とおく. f0 =e1x((n1)xn2−xn3) =e1xxn3((n 1)x1)となる・・・

(4)f(x) = log(1 +x)とおくと,f0 = 1+x1 ,f00=(1+x)1 2, f(3)= (1+x)2 3 な ので,f(n)= (1)n1(n1)!(1+x)1 n が予想される. 数学的帰納法で示せる(各 自チェック!).

(5) f(x) = (ax+b)k とおくと, n≥k+ 1のときはf(n)= 0である. f0 = ka(ax+b)k1,f00=k(k−1)a2(ax+b)k2なので, 3≤n≤kのときは,f(n)=

k!

(kn)!an(ax+b)kn となることが予想でき,数学的帰納法で示せる(自分で).

(6) f(x) = 11x とおくと, f0 = (11x)2, f00= (12x)3, f(3) = (13!x)4 なので f(n)= (1n!x)n+1 が予想でき,数学的帰納法で示せる(自習).

演習4.5 f(α) ≥f(a) > f(β)とする. a 6=β かつb 6= βなので, n Nが

1

n <min{β−a, b−β}を満たせば, β±n1 (a, b)となるので, f(β)≤f±

1

n)なので

38 4 1変数関数の微分の基礎

f(β+n1)−f(β)

1 n

0

となる. fβ で微分可能だから命題4.1よりf0(β)0となる. 一方, fn1)−f(β)

n1 0

より,同様にf0(β)0となり,結局等号f0(β) = 0が成り立つ.

演習4.6 定数関数とは∀x, y∈[a, b]に対しf(x) =f(y)となる. 定数関数であ ることを否定すると,「f(α)6=f(β)」を満たすα, β∈[a, b]があることである.

α6=β は明らかなので,a≤α < β≤bとする.

f(α)< f(β)と仮定して矛盾を導く. (f(α)> f(β)と仮定しても同様に矛盾 が導ける.)

平均値の定理(定理4.12)より,「f(β)βf(α)

α =f0(z0)」となりz0 (α, β)が 存在するが,f0(z0) = 0なのでf(α) =f(β)となり矛盾する.

演習4.7 定理4.15の定理の証明で,aαで置き換え,bxで置き換えれば よい.

演習4.8 系4.16で,α= 0とおけばいい。

問題4.1 n+11 <|x| ≤ 1n の時, |f(x)f(0)|

|x| =|a|xn||(n+ 1)|an| となる.

問題4.2 f(n1)1f(0) n

= 1なので lim

n→∞

f(1n)f(0)

1 n

= 1となるが, f(n1)f(0)

n1

=

1なので,収束列の取り方によって値が違うから f(x)xf(0)x→0での極限 座存在しない. つまり,x= 0で微分可能でない.

問題4.3 2次のテイラー展開(または,マクローリン)を関数g(h) =f(α+x) + f−x)−2f(α)に適用すると,g(x) =g(0) +g0(0)x+12g00(θx)x2となるθ∈ (0,1)がある. 計算すると,

g(h) ={f0(α)−f0(α)}h+1

2{f00(α+θh) +f00−θh)}h2

となる. よって,h2g(h)−f00(α) = f00(α+θh)+f002θh)2f00(α) f00αで連続

だから, ∀ε >0に対し,「|x|< δε⇒ |f00(α+x)−f00(α)|< ε」となるδε>0 がある. |h|< δεとすると0< θ <1なので, |f00±θh)−f(α)|< εとなる ので,|g(h)−f00(α)|< εとなる.

問題4.4 (1) 2次のマクローリン展開により,f(x) = (1 +x)αとおくと,f(x) = f(0) +f0(0)x+f00(θx)2 x2となるθ∈(0,1)がある. 計算すると,

f(x) = 1 +αx+1

2α(α−1)(1 +θx)α2x2

となるθ∈(0,1)がある. α >1でx6= 0なので,第3項を除くと等号の着かな い不等式が成り立つ.

(2) 同じく(1 +x)β = 1 +βx+ 12β(β−1)(1 +θx)β2x2となるθ∈(0,1) がある. 0< β <1なので(かつx6= 0の時は), 第3項を除くと等式の着かな い不等式を得る.

(3) sinx= sin 0 + cos 0x12sin(θx)x2となるθ∈(0,1)がある. sin(θx)>

0 (0< x < π2)なので,第3項を除くとsinx < xが成り立つ.

f(x) = sinx− 2xπ とおく. f00(x) =sinxなので1 < f00(x) <0とな る. 更に,f0(0) = 12π >0,f0(π2) =π2, f(0) =f(π2) = 0となる. よって, f0(t) = 0となるt∈(0,π2)がただ一つある.

もし, f(s) = 0となるs∈(0,π2)があるとすると, s∈(t,π2)である. なぜな ら,s∈(0, t]ではf(s)> f(0) = 0であるから.

f(s) = 0がs∈(t,π2)で成り立つと, (t,π2)でf0 <0なのでf(π2)<0とな り矛盾する. 故に,x∈(0,π2)⇒f(x)>0となる.

(4) (3)より,x∈(0,π2)¥T osinx < xは成り立つ. x≥ π2 >1ならばsinx≤ 1< xとなる.

7次のマクローリン展開で, sinx= sin 0 + cos 0·x−12sin 0·x23!1cos 0· x3+4!1sin 0·x4+5!1 cos 0·x56!1sin(θx)x6となるθ∈(0,1)がある. つまり

sinx=x−x3 6 + 1

5!x5 1

6!sin(θx)x6

が成り立つが, 右辺最後の2項はx6!5(6−x)であり, 0< x <6のときに,成 り立つ. 帰納的に次が示せる(各自確かめよ).

40 4 1変数関数の微分の基礎

sinx≥x−x3 6 +x5

7!(7!

5!−x2)+· · ·+ xn

(n+ 2)!((n+ 2)!

n! −x2)+ xn+3

(n+ 4)!(n+4−|sin(θx)|·x) 0< x < n+ 1ならば第3項以降は皆, 正なので, sinx > x−x63 が0 < x <

n+ 1で成り立つが,nは任意の自然数を取れるので, ∀x >0で成立する.

(5) cosx= 1x22 + sin(θx)x3!3 となるθ∈(0,1)がある. 0< x < π/2なら ば第3項をとればcosx >1x22 が成り立つ.

cosx= 1x22 +x4!4 x5!5sin(θx)となるθ∈(0,1) があるが, 右辺最後の項 を除けばcosx <1x22 +x4!4 が示せる.

(6)ex= 1 +x+x22eθxとなるθ∈(0,1)がある. よって,ex>1 +xとなる (これはx∈Rでよい).

ex<11x を示すには,f(x) = (1−x)exとおき, f(x)<1を示せばよい.

f0(x) =−xex、f(0) = 1,f(1) = 0に注意すれば、ほとんど明らか.

問題4.5 (1) sinf =xより,f0cosf = 1となり,f00cosf (f0)2sinf = 0と なる. よって,f00(1sin2f) =f00cos2f = sinfcosf(f0)2= sinf f0となる.

sinf =xを思い出せばよい.

(2)n= 0は,今示したので,n≥0で成立するとして,両辺を微分する.

2xf(n+2)+(1−x−2)f(n+3)2nf(n+1)2nxf(n+2)−n(n−1)f(n+1)=f(n+1)+xf(n+2)nf(n+1) 右辺左辺ともキャンセルさせずに,素直に整理し直せばよい.

(3) (1)からf00(0) = 0, (3)でn= 2, x= 0で,f(4)(0) = 0となる,後は帰納 法で示す.

(4) (3)でn= 1とすると, f(3)(0) =f0(0). f0(0) = 1に注意する. (なぜな ら,f0(x) cosf(x) = 1だが,f(0) = 0なので,f0(0) = 1)

あとは(3)を用いて帰納法で示せばよい.

問題4.6 ライプニッツの公式より、

f(n)=

n k=0

n!

k!(n−k)!(xn1)(k)(logx)(nk)

=

n1 k=0

n!

k!(n−k)!(n1)· · ·(n−k)xnk1(1)nk+1(n−k−1)!xn+k+0×logx

= (n1)!

x

n1 k=0

n!

(n−k)!k!(1)nk+1= (n1)!

x {1(11)n}=(n1)!

x 問題4.7 f0は, 有界閉区間[a, b]上で連続だから. K= max

x[a,b]|f0(x)|<∞と おく. a≤x < y ≤bに対し, f(x)−f(y) =f0(z)(x−y)となるz∈[x, y] [a, b]がある. 故に,|f(x)−f(y)| ≤K|x−y|となる.

問題4.8 (1) n = 2m+ 1の時, sinx = x− x3!3 +· · ·+ (1)m1(2mx2m−11)! + (1)m(2m+1)!cos(θx)x2m+1 (0<∃θ <1)

(2)n= 2m+2の時, cosx= 1x2!2+· · ·+(1)m x(2m)!2m +(1)m+1 cos((2m+2)!θx)x2m+1 (0<∃θ <1)

(3)ex=

n1 k=0

xk

k! +en!θxxn (0<∃θ <1) (4) (1 +x)a =

n1 k=0

aCkxk+aCn(1 +θx)anxn (0<∃θ <1) ただし、a / Nに対しては,次で与える.

aCk =a(a−1)(a2)· · ·(a−k+ 1)

k! (一般化された二項係数)

(5) 11x =

n1 k=0

xk+(1θx)1n+1xn (0<∃<1) (6) (11x)2 =

n1 k=0

(k+ 1)xk+(1n+1θx)n+2xn (0<∃θ <1) (7) (4)で,a=12 とする. 具体的には,各自やってください.

(8) log(1 +x) =

k=1

(1)k+1xkk に注意して,n= 2m+ 1として, 12log11+xx=

m k=1

x2k−1 2k1 +

( 1

(1+θx)2m+1+(1θx)12m+1 )

x2m+1 (0<∃θ <1)

5

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