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4.SW操作感とカスタマーディライトの開発

ドキュメント内 2003 No.21 (ページ 183-186)

上記構想を実現するために以下の観点で,SW操作感と,

お客様の期待を上回るカスタマーディライトを開発した。

4.1 スポーツドライビングに対応する操作性の実現 素早い操作を必要とするダウンSWの操作ONストロー クはSTG上のオーディオSWやASC-SWの1.5mmに対し 1.2mmと小さくした。さらにメリハリのある操作感を出す ためにこれらのSWより操作力を約40%重く設定した。一 方,薬指と小指による操作を想定したアップSWは,しっ Fig.7 UP Switch Fig.8 DOWN Switch

Fig.9 RX-ELOLV Fig.10 RX-8 Show Car

Fig.11 Design Proposal of Long Length UP Switch

Fig.12 Final Design

かりした手応え感を作るために操作ONストロークを4 mmと大きく設定した(Fig.13,14)。

4.2 SW構造の選定

開発初期には,アップSW操作部をアルミ無垢材で製作 することを想定していた。しかし,炎天下放置状態では,

操作部表面温度が高温となり且つ熱容量が大きいためすぐ には温度が下がらず,操作が困難となる熱害問題が判明し た。これによりアルミ無垢材の使用を見送り樹脂材に切り 替えた。

樹脂への切り替えに伴い,剛性感を増すために樹脂の中 に金属製強度部材を芯材として入れる構造と,樹脂のみに よる成型構造での剛性について比較検討を行った。樹脂の みによる成型構造の方が10%ほど高い剛性が得られた。こ れは操作部の形状が複雑で且つ薄いため効果的な強度部材 の配置が十分でなかったこと及び強度部材と樹脂の密着性 の確保が困難であったためである(Fig.15)。

SW操作部は期待以上の剛性を確保できたがSWをSTGホ イールに装着した状態ではSWボディ部とSTGホイールへ の締結部間での剛性不足により満足のいく操作感が得られ なかった。このためSWボディ部を金属ブラケットで覆う 構造とすることで剛性を約40%アップさせ操作感を改善し た(Fig.16)。

4.3 カスタマーディライトの開発

金属的な手触り感を持たすための,アップSWへの金属 無垢材の採用は,前述の熱害問題により見送った。しかし,

熱害問題をクリアさせながら金属的な手触り感と見栄えを 持たせることを狙い,クロムメッキによる表面仕上げの下 地にニッケルと銅の金属2層の厚メッキを施すことで熱害 問題に対応し,且つアルミ無垢材に匹敵する金属的な手触 り感を実現させた(Fig.17)。熱害問題に対しては,パネ ラーによる感応評価と測温データにて問題のないことを確 0

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4 1.6 1.8

Stroke(mm)

Force(N)

   

 

          A   Audio SW/

SC SW Down SW

Shortening

ON ON

Fig.13 Comparison of F-S Characteristics 

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Stroke(mm)

Force (N)

Without metal core

(only resinonly resin)

With metal core  

( ) 

  Without metal core

only resin

With metal core

Fig.15 Comparison of Rigidity of UP Switches with/without Metal Core

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 0

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

S t r o k e ( m m )

Force(N)

ON ON 

Fig.14 F-S Characteristics of UP Switch

Fig.16 Structure of Metal Bracket

No.21(2003) マ ツ ダ 技 報

認した(Fig.18)。金属感を定量的に表現する方法として,

常温にて樹脂無垢材を触った時に感じるプラスティック的 な温度感を1とし,アルミ無垢材を触った時に感じる金属 的な温度感を10と定義した後,アップSWレバー形状に試 作した各材質サンプルを複数のパネラーにて実際に触って 評価した(Fig.19)。その結果,金属に近い仕様に仕上が っていることが確認できた。

さらに夜間における良好なシフト操作と,照明による気 持ちの高揚を演出するためダウンSWには透過照明を,ア ップSWにはSW全面を柔らかく浮かび上がらせる間接照 明を配した(Fig.20)。

5.おわりに

ステアリングや周辺SW類の操作性,メータ視認性など を犠牲にすることなく,優れた操作性や高い商品性を織り 込むという困難な開発であったが,お客様に満足して頂け るものに仕上げることができた。開発にご協力頂いたñ 海理化をはじめとする社外の関係者各位に感謝の意を表し ます。

■著 者■

吉河和彦 大坪善徳 國廣真吾

菅野裕二 古川浩二 松岡信宏

Fig.17 Material and Plating Structure of UP Switch 

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 0

Aluminum

Resin+Thick  coating

Resin+Coating Only 

resin Metallic 

feeling  

Plastic  feeling  

Fig.19 Evaluation of Metallic Coldness of UP Switch

Fig.20 Nighttime Illumination of DOWN/UP Switches 45.0

50.0 55.0 60.0 65.0 70.0 75.0 80.0

0 10 20 30 40 60 80 100 140 180 220 260 300

Time (s)

Temprature(℃)

Up SW Up SW (Aluminum) (Aluminum)

Up SW Up SW

(Resin + Thick coating)  

 

 

  Up SW (Aluminum)

Up SW

(Resin + Thick coating)

Fig.18 Comparison of Temperature Measurement of UP Switches

要 約

エンジンの開発期間短縮,品質向上という流れが加速する中で,エンジン性能を予測する際に欠かせない Computational  Fluid  Dynamics(流れ解析,以下CFD)はますます活用ニーズが高まっている。しかし,使いこな すためには高度なノウハウが必要なことから一般的に「CFDは解析専任者が使うもの」との認識がある。この現 状を改善するため,市販CFDソフトSTAR-CDをベースに,パワートレイン向けの解析ノウハウを詰め込んだ Pre/PostシステムであるPower  Train-Easy  CFD  System(以下PT-ECS)を開発した。本システムを用いることによ り,パソコンから誰でも簡単にCFDを使って高度な解析が可能になる。本稿ではシステムの内容と,活用した効 果について報告する。

Summary

W i t h t h e a c c e l e r a t i o n o f t h e r e d u c t i o n i n l e a d - t i m e f o r e n g i n e d e v e l o p m e n t p r o c e s s a n d t h e improvement in quality, the needs for practical use of CFD are in the increase as a tool indispensable to the prediction of engine performance. However, there is general recognition that CFD is the tool for specialists, because it requires high expertise for highly effective use. For the break-through of the actual situation, we have developed “PT-ECS”; that is, a peripheral system for STAR-CD which is loaded with know-how for Powertrain analysis. With this system, everyone can easily conduct a high quality analysis on their PC. This paper describes the contents of the system and the effects of an application.

論文・解説

設計者向けCFDシステム(PT-ECS)の開発

ドキュメント内 2003 No.21 (ページ 183-186)