Watson は「読み」「理解し」
「推論」できるではないか!
なぜこれを使わずにいるのか?
ディープラーニングに象徴される機械学習技術
自然言語処理技術
スピードが問題 !
診断が困難な血液疾患は全遺伝子解析で
• 診断 : AML-NOS 再発(急性骨髄性白血病ー特定不能)
(NOS: not otherwise specified:特定不能)
• 検体:再発時骨髄 ( 芽球 60%) vs 頬粘膜 DNA
• 全遺伝子解析で、病態に関係するかもしれない変異
(SNVs & INDELs)を同定。それをWatsonへ。
Total 1631 variants from BM (Blast=60%)
Watson pipeline
144 variants Basic
filter
(-)segmental duplicate
(-)synonymous/5UTR/intergenic/(intronic) (-)minimum MAF >= 0.02
(-)germ line
In-house pipeline
• VAF >=0.10
• Quality
• Time series
• Database registration
[COSMIC, ICGC etc.]
• Functional impact
Reporting Segment 1
1st CS Report
Reporting Segment 2 Actionable
by Watson/manual
Definite driver Putative driver
3 variants
2 variants
2 variants 2
variants
Uncertain significance Reporting
Segment 3 140 variants
臨床シーケンス解析のフロー
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全変異(ある患者サンプル) 全変異(ある患者サンプル)
有害でない変異 有害でない変異
ドライバー 変異 ドライバー
変異
薬剤標的変異 薬剤標的変異
全変異(ある患者サンプル)
有害でない変異
ドライバー 変異
薬剤標的変異
1457
20
1 1477
⼈⼿
なぜWatson for Genomicsを導入しなければならなかったか 人の眼で変異の整理・解釈(キュレーション)は大変
10分以下
IBM Watson for Genomics
(Watson)
⼤量の論⽂・
データベース
(遺伝的個性・多様性)
2週間以上
論文の検索・解釈
医科研血液腫瘍内科の
• Informative
• Actionable
• Action -承認薬 -臨床試験 -その他
73症例 29症例 8症例 4症例 2症例 2症例 全患者数 113*
Myeloid 68
AML 27
MDS 22
MPN 13
CML 6
Lymphoid 17
ALL 9
NHL 3
MM/PCL 4
CLL 1
Others 28
ICUS 12
AA 5
etc.
シークエンス種別
54遺伝⼦パネル 98症例
4800遺伝⼦パネル 10症例
全エクソーム/RNA 30症例
医科研血液腫瘍内科におけるパネル臨床シークエンス
(2015年7月から2016年11月の集計)
⾎液専⾨医による解釈
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医科研は現在、5日で全遺伝子解析・解釈結果を 患者さんに返している( 2016 年 12 月)
解釈者
(専門医)
WET
DRY 担当医
Pre-WET
(本業と兼業)
(本業と兼業)
day4 day3
Day1‐3
Day3‐4 Day1
説明と 同意取得
検体採取
現在、全ゲノムシークエンスに基づき →3 日と 8 時間
急性骨髄性白血病 (AML)
人間ドックで白血球、好酸球増多を指摘された。
近医受診し AML が疑われた。
46
検査所見
2017/10/05 骨髄
NCC 165000/μl, MgK 0/μl Blast 65.8%
FACS:CD13+, CD33+, HLA‐DR+, CD34 dim FISH(FIP1L1‐PDGFRα): 99%
G‐band: 46, XY [20/20]
融合遺伝子が見つかる
ゲノム異常はこれだけか?
他に「悪たれ」はいないのか?
⇒
全ゲノムシークエンスでみるしかない!
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全ゲノムシークエンス解析 Turnaround times
day1 day2 day3 day4
day2 13:45〜 シークエンス開始 (Nextseq)
day3 12:00〜 Bioinfomatics
day4 12:30 解析結果 受け取り day4 16:30 担当医に 結果報告 day1 9:00〜
ライブラリ調整開始 (Truseq Nano DNA LT )
day4 (3 日と 7 時間 30 分 ) で WGS
の結果を担当医に報告。
Watson for Genomics が全部見ると!
やはり、それしかなかった!
(この解析は10分)
50
• AML症例の全ゲノムシークエンスを行い7488個の体細胞変異と108 個の構造異常を検出。
• このうち4番染色体長腕の欠失による FIP1L1 - PDGFRα融合遺伝子 を白血化に寄与するdriverの構造異常として検出。
(4q12領域に約48.76MBの欠失が観察された)
• FIP1L1 はintron13にbreak pointがあり PDGFRα はexon12に breakpoint がある( Leukemia (2009) 23, 271–27).
• 上記融合遺伝子に対してはimatinib(グリベック)などのTKIが有効と 考えられる。
サマリー
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臨床医の判断とWfGの結果が一致し、グリベックで奏功が得られている。
シークエンスをして解釈しなければこんなことに
東大医科研病院実例(血液腫瘍内科)
• Ph染色体陰性急性リンパ性白血病
Action 候補 : 1)Ph 染色体陽性急性リンパ性白血病 2) 腎がん承認薬剤
• 急性骨髄性白血病再発
Action 候補:慢性骨髄性白血病承認薬剤
AIを用いたシステムの薬事規制上の位置づけ
「AI=プログラム+データ」が薬機法の対象となるか
医療機器該当性、膨大なデータと学習機能の評 価が課題
同じ変異情報ファイルを入力しても、1月後には データが増え、学習しているため、提示される結 果に変化がある(レストランのランク情報が変わる のはあたりまえだが)。
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21
stCentury Cures Act(2016年12月成立)
3060条で、医療機関の経営支援用ソフトや電子カルテなどのこれま でも非医療機器とされていたものに加え、以下のものは医療機器で はないことを明確化。
① 患者個人の医療情報やその他の医療情報(論文など)を表示・分析し、
② 医療関係者に診断、治療等の支援又は推奨(recommendation)の提示を行い、
③ かつ、医療上の判断を下す際に、当該推奨を最初から当てにすることのないよ うに、医療関係者がそれらの推奨の根拠を独自にレビューすることができるよ うにしているもの
④ ただし、画像診断情報や診断機器から信号の分析をするものを除く
※参考:医療機器該当性通知(平成26年11月14日付薬食監麻発1114第5号通知)
2)⑥患者の体重等のデータから麻酔薬の投与量を容易な検証ができない方法に より 算出し、投与を支援するプログラム⇒医療機器該当
8)④添付文書の用法用量・使用上の注意や、治療指針、ガイドラインなど公知の 投与量の増減に対応する薬剤の投与量を提示するプログラム
⇒医療機器非該当
医療ソフトウェア規制に関する米国の動向
http://docs.house.gov/billsthisweek/20161128/CPRT‐114‐HPRT‐RU00‐SAHR34.pdf
医療機器分野における AI の展開 – 各国の医療機器規制の対応状況
米国 EU 韓国 日本
医療機器規制 における AI の 扱い
(医療画像を扱 う機器を除く)
• The 21stCentury Cures Act により、臨 床決定支援(clinical decision support:
CDS)ソフトウェアは医 療機器規制の対象か ら除外されている。
• AI はCDS に該当し、
低リスクであるとの判 断。
• CE Mark 制度により、
低リスク製品は事業 者の自己責任と判 断により、市場への 投入が可能。
• AI は低リスク製品 (Class I) であり、事 業者の自主認証に より対応。
• 2017年に政府が ビッグ・データ、AI 医療機器ガイドライ ンを作成し、医療情 報を検索し治療オプ ションを表示するソ フトウェアは医療機 器には該当しないこ とを明確化。
• AI は、医療機器か ら除外されるソフト ウェアに含まれる。
• 現行医薬品医療機 器等法では、人体 へのリスクがほとん どない低リスクのソ フトウェアは医療機 器プログラムの対象 から除外。
• しかし、AI が低リス クソフトウェアとして 医療機器から除外 されるのかどうか明 確になっていない。
•米、EU、韓国ではAI は低リスクのソフト ウェアであり、医療機器規制の対象か らは除外されている。その結果、市場 における製品展開が進んでいる。
?
医療機器のAI分野は各国がスピード感を持って展開を競っている領域。迅速 に市場展開できる環境を早期に整えないと、日本は国際競争に置いていかれ る可能性がある。
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医薬品医療機器等法の体系
国際医療機器分類
(リスク分類)
医薬品医療機器等法
医療機器認証 事業者ライセンス
クラス分類 認証 製造販売業 販売業
貸与業
クラスIV 侵襲性が高く、生命の危険に直結
する恐れ
高度管理医療機器
大臣承認 + 認証
許可制
(一, 二、 三種)
許可制 クラスIII 人体へのリスクが比較的高い
クラスII 人体へのリスクが比較的低い 管理医療機器 届出制
認証
クラスI 人体へのリスクが極めて低い 一般医療機器 届出 ー
低リスクのプログ ラムは医療機器か ら除外
米、EU、韓国における AI(医療画像を扱わない診断支援ソフトウエア) の定義(クラス分類)
がんゲノムに係る事例 ‐ 米国国立がん研究所 NCI
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