藤沢市民病院長
市民病院におけるVRE全棟検査の結果 及び今後の対応等について(お知らせ)
1 市民病院におけるVRE全棟検査の結果について
藤沢市民病院で12月7日(火)に行った入院患者全員を対象とするVREスクリ ーニング検査の結果ですが、12月13日現在では、462人のうち422人の陰性が 確定、残る40人は検査中とご説明しましたが、最終的に、検査中であった40人のう ち23人が陽性、17人が陰性と確定いたしました。
これにより、合計で、462人中439人が陰性、23人が陽性(保菌者)となり ます。発症者はございませんでした。
2 VRE終息に向けた具体的な対策について
12月13日に開催した「VRE対策会議」で外部の専門家からいただいたご提案 やこの度の全棟スクリーニングの結果等を踏まえ、市民病院のVREの終息に向けた今 後の対応として、次の対策を講じることといたしましたのでご報告いたします。
① 職員に対する感染拡大防止策の教育の徹底
院内におけるVRE対策勉強会等の開催により感染防止対策の再確認の徹底を図る とともに、清掃等の委託業者への指導を徹底します。
② 全病棟における環境清掃の強化
院内全病棟における環境清掃の強化を図ります。特にベッド周辺やトイレなどの環 境清掃を徹底します。
③ 全入院患者に対する入院時スクリーニングの実施
本年12月20日からの実施に向けて、対象患者さんへの事前周知に努めます。
④ 定期的全棟スクリーニングの実施
全入院患者さんを対象とするVREスクリーニング検査を定期的に行い、院内の感染 状況を監視します。次回は2011年1月6日に実施します。
⑤ 抗菌薬適正使用の強化
耐性菌対策として、院内における抗菌薬の適正使用の徹底を図ります。
資料7.第1回全棟結果と会議内容
⑥ 外部の専門家も含めたVRE対策会議の定期的な開催
当面、外部の専門家も含めたVRE対策会議を定期的に開催し、当院におけるVRE の終息に向けた監視と各種対策の効果測定を行いながら、必要に応じ、対策の強化につ いて指導、助言をいただきます。次回は2011年1月18日に開催します。
3 今後に向けて
今後、VREの終息に向け、市民病院挙げて対策の強化に取り組んでまいりますが、
これには患者さんやご家族の方々のご協力が不可欠となりますことから、感染対策の大 切さ等について十分ご理解いただくよう院内掲示やホームページなどを活用した周知 に努めてまいります。
また、救急患者さんの受入等につきましても、引き続き消防本部や周辺の病院にも ご協力をいただきながら、地域の救急患者対応に支障が生じないようにしてまいります。
今後とも、報道機関各位におかれましてもご理解とご協力を賜りますようお願い申 し上げます。
以上
資料7.第1回全棟結果と会議内容
平成
23
年10
月12
日 報道機関各位市民病院におけるVRE感染問題の終息と今後の対策について(お知らせ)
1.VRE感染問題の終息について
藤沢市民病院においては、昨年6月にVRE(バンコマイシン耐性腸球菌)
の院内感染が発生して以来、その感染対策に継続して取り組んでまいりました。
現在までに判明しましたVRE陽性患者数は累計で106名(市民病院に入 院する前にすでに陽性であった方を含みます)となっておりますが、対策の結 果、今年の6月の2名を最後に院内での新規陽性患者さんは発生しておりませ ん。このような中で、10月7日には、入院患者さんでVRE陽性の方が0名 になりました。このため、当院におけるVRE感染問題は終息したものと宣言 いたします。
2.今後の対策について
しかしながら、当院にて受診されているVRE陽性の患者さんは、まだいら っしゃいますし、またこれまでの調査からも、ふつうに生活されている人の中 にもVREを持っている人がいることから、引き続き感染予防策並びにVRE 監視体制(入院時検査等)を継続してまいります。
3.経過と対策の公表について
今後も市民の皆さまに対しては報告書など適切な情報の提供を継続させてい ただきます。さらに、他の医療機関における今後の感染対策に役立てられるよ う、学術集会および学術雑誌上等での公表を予定しています。
報道機関各位におかれましては、今後ともご理解とご協力を賜りますようお 願い申し上げます。
藤沢市民病院
資料8.VRE感染問題の終息について(2011年10月12日付報道発表)
ドキュメント内
藤沢市民病院 バンコマイシン耐性腸球菌 (VRE) 院内感染アウトブレイクに関する報告書 藤沢市民病院 VRE 対策会議 感染対策チーム編 2012 年 3 月
(ページ 62-65)