︶ 消 費者 団 体 訴訟 制 度の 構 造を 分 析し
︑ 団 体訴 訟 制度 の 機能 の 拡大
︑ す なわ ち 事業 者 の不 当 な利 益 の 剥奪 ま たは 被 害者 の 被害 回 復 を
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目 的 とす る 事 後的 な 集団 的 救済 手 段が 必 要 であ る
︵髙 田 昌宏
団体 訴 訟 の構 造 と機 能 民 事 訴訟 法 の争 点
︵二
〇
〇九 年
︶三 二 頁
︶︒ 2
︶ 一 九九 八 年 少額 被 害に よ る紛 争 を円 滑 か つ効 果 的に 解 決す る 制度 と し て少 額 訴訟 手 続が 創 設さ れ た
︒少 額 訴訟 手 続は
︑ いわ ゆ る 本 人 訴 訟を 前 提 とす る 民事 訴 訟手 続 であ る か ら︑ 裁 判手 続 きの 知 識の 少 な いと 考 えら れ る消 費 者に と っ て真 に 利用 し やす い 手続 き で あ る か は疑 問 で ある
︒ 3
︶ 選 定当 事 者 制度 の 一般 的 限界 か ら消 費 者 被害 の 回復 の 場合 も 活用 が 難 しい と 論ず る もの に
︑宗 田 貴 行 消 費者 団 体訴 訟 と損 害 賠 償 請 求 小 島 武司 先 生古 稀 祝 賀民 事 司法 の 法理 と 政策 上
︵二
〇
〇八 年
︶ 五四 二 頁以 下 があ る
︒ 4
︶ 第 一章 で み たよ う に︑ 我 が国 の 消費 者 保 護政 策 の方 向 性の ひ とつ に は
︑利 益 剥奪 請 求権 の 導入 が あ ると 考 えて い る︒ ま た︑ 我 が 国 に お ける 利 益 剥奪 請 求権 に 基づ く 消費 者 団 体訴 訟 の在 り 方は
︑ 第二 章 で みた よ うな ド イツ に おけ る 団 体訴 訟 制度 の 歴史 か ら多 く の 示 唆 を 得る こ と がで き ると 考 えて い る︒ 5
︶ 不 当な 行 為 によ っ て得 た 利益 を 事業 者 の 手元 に 残さ な い制 度 の必 要 性 につ い ては
︑ 疑い が ない
︒ し かし
︑ その 制 度の 在 り方 の 表 現 に つ いて は
︑ 注意 を 要す る
︒と い うの は
︑ 消 費 者団 体 に よる 利 益吐 き 出し 請 求
︑ 消 費者 団 体に よ る損 害 賠償 請 求 あ る いは 事 業 者 か らの 不 当 な利 益 の剥 奪 請求
とい う 表 現が 用 いら れ るこ と が多 い が
︑消 費 者団 体 に 損 害賠 償 請 求権
を承 認 する の か︑ あ る い は ド イツ の よ うな
利益 剥 奪請 求 権 を 付 与す る のか は
︑こ れ らの 表 現 から は 直ち に 判断 で きな い か らで あ る︒ 6
︶ 差 止請 求 に より 擁 護さ れ る消 費 者は
︑ 一 般消 費 者で あ り︑ 損 害賠 償 請 求に よ り擁 護 され る 消費 者 は
︑具 体 的消 費 者︑ 個 々の 消 費 者 で あ る︒ しか し
︑利 益 剥奪 請 求に よ り擁 護 さ れる 消 費者 は
︑剥 奪さ れ た利 益 の帰 属 者が 誰 で ある か によ っ て︑ 一 般 消 費者 で あっ た り︑ 具 体 的な 消 費 者で あ った り する
︒ 7
︶ 個 々の 消 費 者の 損 害賠 償 請求 権 を代 表 し て行 使 する 制 度に ク ラス
・ ア クシ ョ ン制 度 があ る
︒除 外 の 申出 を しな い 限り ク ラス の 一 員 と さ れる 制 度 であ る が︑ こ の こと か ら生 じ る弊 害 が表 れ た 事例 が ある
︒検 索サ イ トグ ー グル に 関す る 集 団訴 訟 であ る
︒事 件 の概 要 は︑ 以 下 のと お り であ る
︒
Authors Guild
︑ 米 国出 版 社協 会
︵Association of American Publishers
︶等 は
︑ 二〇
〇 五年 に グー グ ルに 対 し
ブ ッ ク 検 索 に 関し て 集 団訴 訟 を提 起 した
︒そ の後
︑両 当事 者 は︑ 和 解に 至 っ た︒ そ の和 解 内 容の 主 なも の は︑ 次 のよ う なも の で あっ た
︒① グ ー グ ル は︑ 絶 版 と 認 定さ れ た書 籍 をデ ジ タ ル化 し
︑利 用 でき る
︒② 無 許 可で デ ジタ ル 化し た 著作 物 一 点当 た り六
〇 ドル を 著作 権 者 に 支 払 う︒
③ デ ジタ ル 使用 収 入の 六 三パ ー セ ント を 著作 権 者に 支 払う
︒
④ この 収 入分 配 のた め の第 三 者 機関 を 設置 し
︑グ ー グル は
︑ そ の 費 用三 四 五
〇万 ド ルを 負 担す る
︒
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こ の和 解 の 法的 効 力発 生 には
︑ 裁判 所 の 承認 が 必要 で あっ た
︒ま た
︑ この 訴 訟は
︑ 集団 訴 訟で あ り
︑和 解 から の 除外
︵ 離脱
︶ を 申 し 出 ない 限 り
︑米 国内 で 流通 す る書 籍 の 著作 権 者に 対 し和 解 の効 力 が 及ぶ も ので あ った
︒そ こ で
︑法 定 通 知が な され た
︒わ が国 で も︑ 二
〇
〇九 年 二 月二 四 日の 朝 日新 聞 と読 売 新 聞に 法 定通 知 が掲 載 され た
︒と い う のも
︑ア メリ カ と日 本 は
︑ベ ルヌ 条 約 の締 結 国で あ り︑ 同 条 約は
︑ 加 盟国 の 著作 権 者に 自 国の 著 作 権者 と 同等 の 権利 を 与え る こ とを 義 務付 け てい る
︒す な わ ち︑ 日 本の 著 作権 者 もア メ リ カ 国 内 では ア メ リカ の 著作 権 者と 同 等に 扱 わ れ︑ し たが っ て 先の 和 解の 効 力が 日 本に い る 日本 の 著作 権 者に も 及ぶ こ と とな る ので あ る︒ ク ラ ス・ ア ク ショ ン 制度 に よる 判 決︑ 和 解 等の 効 力が 除 外の 申 出を し な い者 に 及ぶ と する 規 律が 条 約 の存 在 によ り
︑他 国 に住 む 者 に も 及 ぶ︑ い わ ゆる オ プト ア ウト 制 度の 弊 害 が表 面 化し た 事例 と いっ て よ いで あ ろう
︒ 米 司法 省 な どが 先 の和 解 案に 反 対し た た め︑ 修 正さ れ るこ と とな っ た︵ 日 本 経済 新 聞 二〇
〇 九年 九 月二 四 日︶
︒ ニ ュー ヨ ーク 州 の 連 邦 地 方裁 判 所 は︑ 両 当事 者 に対 し
︑修 正 し た和 解 案を 二
〇〇 九 年一 一 月 九日 ま でに 提 出す る よう 求 め た︵ 日 本経 済 新聞 二
〇〇 九 年 一
〇 月 八日
︶︒ 二〇
〇 九 年一 一 月一 三 日同 地 方裁 判 所 に︑ サ ービ ス の対 象 を 米国 の 連邦 著 作権 登 録局 に 登 録さ れ た書 籍 か︑ 英 国
︑カ ナ ダ︑ オ ー スト ラ リ アで 出 版さ れ た書 籍 に限 定 す ると の 修正 和 解案 が 提出 さ れ た︵ 書籍 検 索 で 譲 歩案
︶日 本 経 済新 聞 二〇
〇 九年 一 一 月 一 五 日︶
︒ ク ラス
・ア クシ ョ ンに お け る和 解 手続 と その 問 題点 に つ いて
︑ 川嶋 四 郎 差 止救 済 過 程の 近 未来 展 望
︵ 二
〇〇 六 年︶ 二 一九 頁 以 下 が 詳 しい
︒ 8
︶ 不 当 な 利 益 を 剥 奪 す る 制 度 の ひ と つ と し て
︑一 九 六 九 年 ニュ ー
・ヨ ー ク 市 の 消 費 者 保 護 条 例 が 以 下 の と お り 紹 介 さ れ て い る
︒ ニ ュ ー・ ヨ ー ク市 の 消費 者 問題 局 長は
︑ 業 者が 同 条例 ま たは そ れに 基 づ く規 則 に反 復 的・ 継 続的 に 違 反し た と認 め る場 合 には
︑ そ の 業 者 に対 し て 訴訟 を 提起 し
︑業 者 が違 法 行 為に よ り収 受 した す べて の 金 銭・ 財 産・ そ の売 上 金を 支 払 うべ き 旨を 求 める
︒ その 金 銭 等 を い った ん 特 別勘 定 に払 い 込ま せ た上 で
︑ その フ ァン ド から そ の業 者 の 違法 取 引の 相 手方 で あっ た 消 費者 の 申出 に 応じ
︑ 消費 者 が 支 払 っ た金 額 と 請求 の ため に 要し た 費用 と を 支払 う
︒請 求 額の 総 額が フ ァ ンド の 額を 超 える 場 合に は 案 分し て 支払 う
︒特 別 勘定 の 設 定 後 一 年内 に 消 費者 が 支払 い を請 求 しな か っ たた め 生じ た 残額 は
︑同 条 例 の将 来 の実 施 活動 の 経費 に 充 当す る ため
︑ 裁判 所 の命 令 に よ り 市 に交 付 す る︒
︵ 竹内 昭 夫 7 消費 者・ 投資 者 の保 護 と クラ ス・ ア ク ショ ン 消 費 者保 護 法の 理 論
︵ 一 九九 五 年︶ 一 九二 頁
︵ 初 出 ジ ュリ ス ト 五二 五 号︹ 特 集・ ク ラス
・ ア クシ ョ ン︺
︶ 参 照︶ 9
︶ 消 費者 契 約 法を 改 正し
︑消 費者 団 体に 差 止請 求 権を 付 与 する と した 二
〇〇 六 年改 正 の 際︑ 民 主党 は
︑ 消 費 者契 約 法の 一 部を 改 正 す る 法 律案
の 中で 損 害賠 償 等団 体 訴訟 案 を 提出 し てい る
︒消 費 者に 被 害 が発 生 した 場 合に お いて 適 切 かつ 迅 速な 救 済が 行 なわ れ る こ
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と が 重要 で あ ると の 見地 か ら︑ 損 害賠 償 等 団体 訴 訟を 構 築し て いる
︒ 適 格消 費 者団 体 は︑ 共 同の 利 益 を有 す る多 数 の消 費 者の 被 害 の 救 済 を図 る た め︑ 裁 判所 の 許可 を 得て
︑ 自 己の 名 をも っ て損 害 賠償 等 団 体訴 訟 を追 行 する こ とが で き る︒ 共 同の 利 益を 有 する 多 数 の 消 費 者の た め に事 業 者ま た はそ の 事業 の 利 益の た めに す る行 為 を行 っ た 役員 に 対し 損 害賠 償 請求 権 そ の他 の 金銭 債 権に 係 る給 付 を 求 め る 訴え を
︑ 当該 消 費者 か らの 授 権な く 提 起す る こと が でき
︑ 当該 判 決 の効 力 は除 外 の申 出 がな い 限 り当 該 消費 者 に及 ぶ とす る 制 度 で あ る︒ 損 害 賠償 等 団体 訴 訟は
︑ 訴訟 手 続 と配 当 手続 の 二段 階 構造 を と って い る︒ 概 要は 以 下の と お りで あ る︒ 1 訴訟 手 続 損 害賠 償 等 団体 訴 訟の 提 起は
︑ 訴状 に
︑ 損害 賠 償等 団 体訴 訟 であ る 旨 およ び 当該 損 害賠 償 等団 体 訴 訟に 係 る対 象 消費 者 の範 囲 を 明 記 し て行 う
︒ 適 格消 費 者 団体 の 提起 し た損 害 賠償 等 団 体訴 訟 の目 的 が︑ 共 同の 利 益 を有 す る多 数 の消 費 者の 有 す る損 害 賠償 請 求権 そ の他 の 金 銭 債 権 であ る こ とな ど すべ て の要 件 を満 た す とき
︑ 裁判 所 は︑ 訴 訟提 起 の 許可 の 決定 を しな け れば な ら ない
︒ 裁 判所 は
︑ 訴訟 提 起の 許 可の 決 定が 確 定 した と きは
︑ 直ち に
︑対 象 消 費者 の 範囲
︑ 除外 申 出期 間 な どを 官 報又 は 時事 に 関す る 事 項 を 掲 載す る 日 刊新 聞 紙に 掲 載す る など し て 公告 す る︒ 判 決の 効 力 が及 ぶ こと を 望ま な い対 象 消 費者 は
︑除 外 申出 期 間内 に
︑ 裁判 所 に対 し て︑ 書 面に よ り 除外 の 申出 を する
︒ 損 害額 を 立 証す る ため に 必要 な 事実 を 立 証す る こと が 当該 事 実の 性 質 上極 め て困 難 であ る とき は
︑ 裁判 所 は︑ 口 頭弁 論 の全 趣 旨 お よ び 証拠 調 べ の結 果 に基 づ き︑ 相 当な 損 害 額を 認 定す る こと が でき る
︒ 訴 えの 取 下 げ︑ 請 求の 放 棄︑ 裁 判上 の 和 解ま た は上 訴 の取 下 げに は
︑ 裁判 所 の許 可 を要 す る︒ 確 定判 決 の 効力 は
︑除 外 の申 出 をし た 者 を除 く 対象 消 費者 全 員に 対 し て及 ぶ
︒ 2 配当 手 続 適 格消 費 者 団体 は
︑裁 判 所の 監 督の も と 配当 手 続を 行 う︒ 適 格消 費 者 団体 は
︑裁 判 所の 許 可を 得 て
︑配 当 手続 の ため 必 要な 費 用 の前 払 およ び 報酬 を 配当 原 資 から 受 ける こ とが で きる
︒ 適 格消 費 者 団体 は
︑配 当 を行 う とき
︑ 配 当対 象 消費 者 の範 囲
︑配 当 の 基準 と その 方 法︑ 権 利の 届 出 をす べ き期 間 とそ の 方法 な ど を 記 載 した 配 当 計画 を 裁判 所 に提 出 する
︒ 配 当計 画 認 可の 決 定が あ った と きは
︑ 適 格消 費 者団 体 は︑ 速 やか に
︑ 配当 を 実施 す る︒ 配 当後 金 銭 に残 余 があ る とき は
︑こ れ を 国庫 に 納付 す る︒
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