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高齢者・障害者の見守り第 2 節

高齢者・障害者の見守りは重要課題

高齢者、障害者等の消費生活相談件数は近年増加傾向にあり、2013年 度は高齢者に関する相談が約26万7,000件、障害者等(認知症高齢者、障 害のある人等)については約2万2,000件寄せられています。高齢者・障害 者等が消費者被害に巻き込まれないよう見守りを強化することは重要課題 です。

47

183,541 209,606

189,112

154,035 164,033 170,870

189,588 199,281 214,317

266,976

0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000

2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013

( 件 )

( 年 度 )

無回答( 未入力)

相談者と別の人 相談者と同じ人

70.4%

69.5%

67.6%

25.1%

73.4% 74.6%

71.3%

67.3% 72.3% 73.2%

28.5%

29.3%

33.9%

32.3%

32.1%

30.2%

26.3%

27.4% 26.5%

0.3%

0.3% 0.3%

0.0%

0.5% 0.3%

0.3% 0.3% 0.2%

0.3%

備考) PIO-NETに登録された契約当事者が65歳以上の消費生活相談情報(2014年4月30日までの登録分)。

66.1%

(図表

5‐2‐1

) 「 高齢者」 に関する相談は増加傾向

11,636 

14,992  14,623 

13,708  13,698  14,622  15,640  17,259 

19,517  21,542 

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000

2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013

( 件)

( 年度)

無回答( 未入力)

相談者と別の人 相談者と同じ人 0.6%

0.6%

0.6%

0.6% 0.6%

0.6% 0.6%

0.9% 0.8%

0.3%

70.2%

71.7%

74.9%

76.7%

31.0%

29.2%

24.2%

66.2%

65.6%

66.0%

68.7%

68.6%

30.8% 30.7% 33.4% 33.8%

33.1%

22.9% 27.5%

(図表5‐2‐3) 「 障害者等」 に関する相談は増加傾向

(備考) 1.PIO-NETに登録された「障害者等」の消費生活相談情報( 2014年4月 30日までの登録分)。

2.「障害者等」の相談とは、「心身障害者関連」または「判断不十分者契約」に関する相談(認知症高齢者と一部重複)。

68.4%

 第4章でも高齢者の消費者トラブルに ついて述べましたが、消費生活センター 等への相談件数の推移を具体的に見てい くと、2008年度以降年々増加傾向にあり、

特に2013年度は前年度の21万4,317件を 5万件以上上回る26万6,976件の相談が 寄せられました (図表5-2-1)。

 また、相談者が契約者本人かどうかに 分けてみると、本人の割合が2004年度は 66.1%でしたが、2013年度には74.6%となっ ており、最近では自ら相談するという行動 が増加しています。これは、深刻化する高 齢者の消費者トラブルに対して、様々な機 関が消費者に対して情報提供、注意喚起

を行ってきたことにより、消費者にも認知 されてきた結果、トラブルに遭った際、自 身で早めに消費生活センター等へ相談す るという行為につながっているものとも考 えられます(詳細は、図表4-1-18、4-1-19 参照)。

 さらに、2013年度の相談をそのトラブ ルの当事者本人が相談しているかどうか について、年代別に見ていくと、未成年 者、高齢者では他の世代と異なり、本人 の割合が小さくなっています (図表5-2-2)。成人の中では、30歳代から60歳代ま では本人からの相談が約9割とほとんど が本人からの相談となっていますが、70 歳以上になると、年代が上がるにつれ本 人の割合が小さくなっていきます。

 消費生活センター等が相談を受ける中 高齢者・障害者に関する相談は増加

高齢者・障害者の見守り 第 2 節

図表5-2-1 「高齢者」に関する相談は増加傾向

(備考) PIO-NETに登録された契約当事者が65歳以上の消費生活相談情報(2014年 4 月30日までの登録分)。

67.3% 67.6%

69.5% 70.4% 71.3% 72.3% 73.4% 73.2%

32.3%

32.1%

30.2% 29.3% 28.5%

27.4% 26.3% 26.5%

66.1%

33.9%

74.6%

25.1%

(件)

(年度)2013 0

50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000

2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012

67.3% 67.6%

69.5% 70.4% 71.3% 72.3% 73.4% 73.2%

32.3%

32.1%

30.2% 29.3% 28.5%

27.4% 26.3% 26.5%

66.1%

33.9%

183,541 209,606

189,112

154,035164,033 170,870

189,588199,281214,317

74.6%

25.1%

266,976

0.0%

0.0%

0.3%

0.3%

0.3%

0.3%

0.3%

0.3% 0.3%

0.3%

0.2%

0.3% 0.2%

0.3% 0.3%

0.3%

0.3%

0.3%

0.5%

0.5%

無回答(未入力)

契約者が相談者と異なる 契約者が相談者と同一

 

図表5-2-3 「障害者等」に関する相談は増加傾向

(備考)  1 .PIO-NETに登録された「障害者等」の消費生活相談情報(2014年 4 月30日までの登録分)。

     2 .「障害者等」の相談とは、「心身障害者関連」または「判断不十分者契約」に関する相談(認知症高齢者 と一部重複)。

24.2% 27.5% 29.2% 31.0% 30.8% 30.7% 33.4% 33.8%

74.9% 71.7% 70.2% 68.4% 68.6% 68.7% 66.0%

65.6%

22.9%

76.7%

33.1%

66.2%

(件)

(年度)2013 0 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 5,000

10,000 15,000 20,000 25,000

24.2% 27.5% 29.2% 31.0% 30.8% 30.7% 33.4% 33.8%

74.9% 71.7% 70.2% 68.4% 68.6% 68.7% 66.0%

65.6%

0.9%

0.9% 0.8%0.8%

0.6%

0.6% 0.6%0.6% 0.6%0.6% 0.6%0.6%

0.6%

0.6%

0.6%

0.6%

22.9%

76.7%

0.3%

0.3%

0.3%

11,636

14,992 14,623

13,708 13,698 14,622 15,640 17,259

19,517

33.1%

66.2%

0.6%

21,5420.6%

無回答(未入力)

契約者が相談者と異なる 契約者が相談者と同一

図表5-2-4 2013年度の「障害者等」の相談は「訪問販売」が「店舗購入」とともに大きい

(備考)  1 .PIO-NETに登録された2013年度の「障害者等」の消費生活相談情報(2014年 4 月30日までの登録分)。

     2 .「障害者等」の相談とは、「心身障害者関連」または「判断不十分者契約」に関する相談(認知症高齢 者と一部重複)。

     3 .品目は商品キーワード(下位)。

23.0

23.0 23.323.3 15.515.5 0.90.9 17.417.41.81.80.70.7 16.616.6 0.8 0.8

商品・サービス名 件数 順位

1 新聞 956

2 修理サービス 149

3 屋根工事 146

4 ファンド型投資商品 138

5 浄水器 121

6 ふとん 120

7 塗装工事 104

8 健康食品(全般) 100 9 建物清掃サービス 99

10 光ファイバー 97

訪問販売の内訳

2013年度

100 80

60 40

20 0

通信販売ネガティブ・オプション 訪問購入 その他無店舗

マルチ取引

不明・無関係 電話勧誘販売

訪問販売 店舗購入

(%)

 

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第2節 高齢者・障害者の見守り②

高齢消費者への悪質電話対策のモデル事業

消費者庁では、高齢者の消費者被害防止に向けて、2013年度に高齢者を対 象とした定期的な電話による見守りや悪質な電話勧誘の通話録音等を行うモデ ル事業を実施し、地方公共団体向けに対策実施の手引を作成しました。

利用者アンケートから、①電話による見守りによって約95%の方が安心感につ ながった、②「録音します」という警告メッセージを流す機能のある通話録音装置 を設置した世帯では悪質な電話勧誘が大幅に減少した、という結果が得られま した。

48

( 図表5 - 2 - 7 ) 通話録音装置に事前警告機能があると 、不審な 電話の件数の減少に大きく寄与

47.4 61.4

47.4 61.4 48.5

36.8 23.5

36.8 23.5 27.3

15.8 15.2

15.8 15.2 19.9

10.1 27.3

4.3

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

電話のみ(

n=69 )

警告無(

n=11 )

警告有・手動録音(

n=19 )

警告有・自動録音(

n=132 )

全体平均(

n=231 )

なく なった 減った 変わらない 増えた 制の強化が不可欠です。

 第4章第1節でも見たように、高齢者 の消費者トラブルにおいて、近年「電話 勧誘販売」の相談件数が増加傾向にあり ます。そこで、消費者庁では、高齢消費 者を悪質な電話勧誘から守るための新し い被害防止対策として、①高齢者に定期 的に電話を架けて問合せや注意喚起(「電 話見守り」)をする、②「通話録音装置」

を設置し通話を録音するなどして被害の 抑止を図る、③「自動着信拒否装置」を 設置して悪質商法等に用いられた電話番 号からの着信を自動で拒否するという3 つの対策を採り上げて地方公共団体向け に手引を作成し、全国の同様の取組の改 善・高度化を促して、被害の防止を図っ

ています。

①高齢消費者の二次被害防止モデ ル事業の実施

 消費者庁では、地方公共団体と連携し て、電話をきっかけとした消費者トラブ ル抑止を図る「高齢消費者の二次被害防 止モデル事業」を2013年9月末から2014 年2月末までの約5か月間実施しました。

 同モデル事業では、岩手県、千葉県、

大分県の市町村(5地域)を対象とし、

①高齢者522世帯に定期的に電話を架け て問合せや注意喚起を行うことを内容と する電話による見守りを行うとともに、

②そのうち、協力いただける238世帯に 定期的な電話見守りに加えて通話録音装 置を設置し、不審な電話の録音データが 取れた場合は、訪問してそのデータのみ 回収し、高齢消費者の相談・あっせん対 応や事業者の手口公表・行政処分等への 高齢者の悪質電話対策のモデル事

業の実施

図表5-2-5 「高齢消費者の二次被害防止モデル事業」の対象世帯数と実績件数 対象世帯数と実績件数 岩手県

盛岡広域 千葉県

千葉市 千葉県

旭市 大分県

杵築市 大分県

日出町 合計

電話見守り実施世帯数 33 115 99 18 257 522

通話録音装置設置世帯数 26  85 77 18  32 238

被害を受けた件数  0   0  0  0 0(2) 0(2)

悪質な電話を受けた件数  9   6  8  2  47  72

録音データ取得件数  6   0  0  0   4  10

(備考)対象世帯数と実施期間に限りがあるが、悪質な電話勧誘をきっかけとする被害は発生していない。一方で、訪問をきっかけとする被害は 2 件発生。

図表5-2-6 「電話見守り」と通話録音装置のイメージ

コールセンター・

訪問担当

・電話による定期的な  問合せや注意喚起等

・通報、問合せ

対象の高齢者世帯 通話録音装置 電話見守り&通話録音装置のイメージ

・録音データの訪問・回収 電話局 電話機

電源

 登録されていない電話番号は、着信を 拒否したい場合と許可したい場合に、自 分で設定が可能です。各地の警察から提 供される電話番号や、他の利用者から通 報された迷惑・犯行電話番号を基に、情 報が毎日更新され、新しい番号から架 かってくる迷惑電話を拒否できることが 期待されます。

③「高齢消費者の悪質電話勧誘か らの被害防止対策の導入の手 引」の作成

 「高齢消費者の悪質電話勧誘からの被 害防止対策の導入の手引」は、消費者庁 のモデル事業の5地域、先駆的プログラ ムに取り組んだ8地域の事例に加え、別 途実施されている先進7事例の合計20事 例を調査し、分析・検証して取りまとめ ました (図表5-2-9)。

 消費者庁では、全国で実施される①「電 話見守り」、②「通話録音装置の導入」、

③「自動着信拒否装置の導入」の取組に ついて改善・高度化を促し、高齢者の消 費者被害の防止を図るため、地方公共団 体に手引を配布し、普及を図っています。

図表5-2-8 自動着信拒否装置のイメージ

迷惑電話の

場合 迷惑・犯行電話を自動で判別

許可された 電話の場合

赤点滅

青点灯 登録されて 黄点灯 いない場合 自動着信拒否機器のイメージ

対象の高齢者世帯

迷惑・犯行電 話の情報は、

P H S 網 等 を 通 じ て 管 理 サーバーに蓄 積し、各機器 が共有

活用を図りました (図表5-2-5、 5-2-6)。

 通話録音装置には、録音すると事前に 警告メッセージを流す機能の有無、録音 の開始の自動と手動の別などの違いがあ ります。事前警告機能があると、悪質な 電話そのものが約10分の1に減少し、事 後のアンケート調査では約96%の利用者 が安心できたと回答するなど、悪質な電 話自体を防止する効果が見られました

(図表5-2-7)。

 また、事前警告機能がなく、自動録音 する装置でのみ、10件の録音データを取 得できました。事業目的によって、事前 警告機能の有無や、自動録音機能を選択 する必要があることが分かりました。

 今後、各地の取組で、悪質な電話勧誘 の通話録音データを取得できた際には、

PIO-NETの相談情報の中に録音データ があることを入力し、相談・あっせん、

手口の公表、法執行等への活用を図りま す。

 また、事業効果を調べるため、2014年

2月、消費者庁のモデル事業対象者にア ンケート調査を実施(522人中421人が回 答、回答率80.7%)したところ、電話見 守りは約8割、通話録音装置は約7割が 継続を希望すると回答し、高い満足度が うかがえました(コラム12参照)。

②自動着信拒否装置の設置

 また、地方消費者行政活性化基金の先 駆的プログラム「悪質事業者による消費 者被害の防止の強化」により、電話によ る見守りや通話録音装置の設置だけでな く、自動着信拒否装置の設置など、地方 公共団体が主体的に行う施策を8地域で 支援しました (図表5-2-8)。

 自動着信拒否装置は、民間事業者が提 供するサービスで、悪質商法等の犯行に 使用された電話番号がデータベース化さ れ、装置が自動判別して着信の通知を変 えることで、利用者個人が知らない迷惑 電話番号も含め、着信を拒否することが できます。

図表5-2-7 通話録音装置に事前警告機能があると、不審な電話の件数の減少に大きく寄与

変わらない 増えた 減った

なくなった

100 80

60 40

20

0 (%)

電話のみ(n=69)

警告無(n=11)

警告有・手動録音(n=19)

警告有・自動録音(n=132)

全体平均(n=231)

47.4 47.4

61.4 61.4 48.5 48.5

36.8 36.8

23.5 23.5 27.3 27.3

15.8 15.8 15.2 15.2 19.9 19.9 4.34.3

18.2

29.0

45.5

29.0

9.1

31.9 27.3

10.1 18.2

29.0

45.5

29.0

9.1

31.9 27.3

10.1 18.2

29.0

45.5

29.0

9.1

31.9 27.3

10.1

(備考) 消費者庁「「高齢消費者の二次被害防止モデル事業」対象者へのアンケート調査」(2014年)。

 

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