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当社の特色と今後の方向性

均一でレベルの高い運航品質サービスでお客様からの 信頼を獲得

当社は、内航船(一部内外併用)として高圧ガス船 19隻、LNG船1隻、エチレン船1隻、溶融硫黄船1隻の 計22隻、外航船として高圧ガス船5隻、冷凍船1隻の 計6隻、併せて28隻を運航しています(2017年3月31 日現在)。

特徴としては自社管理船が受託船を含めて18隻と多 く、そのために200名以上の自社日本人船員を採用・

育成しており、一部フェリー会社を除けば日本でも最大 規模の海上技能集団を抱えていることです。また、内外 航28隻という運航隻数は、小型ガスタンカーオペレー ターとして世界でも5本の指に入る規模です。

但し当社の場合は闇雲に規模の拡大を目指してきた 訳ではなく、高品質の輸送サービスをお客様に提供す ることを第一とし、信頼を得てきた結果だと考えていま す。物流業界における人材不足は海上でも深刻化して おり、その信頼を維持するには、採用・育成・雇用継 続というサイクルの中で常に人材の安定確保に資する 具体策を、過去の前例に囚われず、率先して取り入れる

2017年3月期の事業環境と営業状況

内航輸送が好調だったものの、近海輸送は低迷 2017年3月期では冷凍エチレン船の代替建造、高圧船 2隻の長期入渠も重なり、売上高は前期比で落ち込みま したが、石油化学系荷主の輸送需要が底堅く、また効率 的な配船と合理的なコスト節減に努めた結果、経常利益 を確保できました。国内LPG需要については微減傾向が 続いています。そのため荷主間で物流合理化の動きがあ り、輸送需要も徐々に減少しております。石油化学ガス については、国内エチレン装置の一部停止などがありま したがエチレンクラッカーの稼働率は高水準を維持し、

専用船契約を中心に安定した収益を確保しました。

近海輸送では、新造船の流入が減少し、中国経済減 速の影響で低迷している市況も底入れの兆しを見せま したが、損失を計上せざるを得ませんでした。内航部 門は堅調でしたが近海部門が低調だったため全体とし ては減益となりました。

2018年3月期の見通し

円建てにより内航部門では安定収益を確保、外航部門 では収益性向上を推進

内航部門については、荷主間の物流合理化対策の影 響で一時弱含みに推移するものの、LPGの海上輸送量 は例年通り堅調に推移すると見ています。石油化学ガ スは、国内エチレンプラントの一部閉鎖により全体の供 給力は落ちましたが、残存プラントの稼働率は高水準に あり、海上輸送量は堅調に推移すると予想しています。

当社では前期末に竣工した冷凍エチレン船が収益の柱 になると期待しております。但し、近海部門については、

中国経済回復の目途がまだ立っていません。

飯野海運グループの中で、当社にとって重要な使命 は為替変動の影響のない円建てによる安定収益を確保 することです。今後も内航部門においてはより収益性 を高めるべく、引き続き既存商権の維持とシェア向上 に注力し、近海部門では国内主力荷主との緊密な関係 を維持しながら、収益改善への取り組みを実行してま

イイノガストランスポート(株)

内 航・近 海 海 運 業

企業情報事業概況環境

コミュニケーション経営管理体制

部門別事業概況

代表取締役専務執行役員 チーフコンプライアンスオフィサー 近光 護

当社グループは、会社経営方針の根幹をなすもの としてグループ共通で「経営理念」を掲げています。

そして「経営理念」を実現するための行動指針として

「行動憲章」を定めています。この「行動憲章」を実 践するために経営の健全性、透明性、効率性を確保 するコーポレートガバナンスを「企業を構成する様々 な主体(ステークホルダー)間の利害を調整し、効率 的な企業活動を実現するための仕組み」と考えており ます。

三様監査体制を基礎とした組織体制のもと、コーポ レートガバナンスを充実させ、経営の健全性・透明性 と効率性との両立を図り、株主、従業員その他の様々 なステークホルダーとの関係に配慮し、最良の経営成 果をあげ、持続的な成長と中長期的な企業価値の向 上に取り組んでおります。

当社グループは、経営の意思決定・監督機関として の取締役会と、その意思決定に基づく業務執行方法 を協議する「経営執行協議会」及びグループを横断し て「コンプライアンス」「安全環境」「品質・システム」

の委員会、これら全般を管理する「リスク管理委員会」

を設置しております。

さらに当社グループでは、取締役会の重要事項に

関する意思決定機能と監督機能を強化することを目 的として、2016年6月に業務執行取締役執行体制 から執行役員執行体制へ移行いたしました。今後も コーポレートガバナンスの一層の充実を図ってまい ります。

取締役会/経営執行協議会

重要事項の決議及び取締役の職務執行・執行役員 の業務執行の監督を行うために毎月1回定例取締役会 を開催しております。さらに、取締役会から授権され た事項の決議や経営に関する意見交換等を行うため、

執行役員で構成される経営執行協議会を毎週開催して おります。

リスク管理委員会

グループ全体のリスク管理を、効率的に実施するた めの諸施策を決定及び管理し、会社の業績に重要な影 響を及ぼす重要な経営執行協議会付議案件について、

予備審議を行い、提案、助言、状況報告を行っており ます。

コーポレートガバナンス

経営管理体制

コーポレートガバナンス体制図

品質・システム 委員会 コンプライアンス

委員会

社長執行役員から指示 社長執行役員へ報告

会計監査人

監査役会 取締役会

執行役員 内部監査室

社長執行役員

経営執行協議会 安全環境

委員会

株主総会

指示監督 指示・監督

選任・解任 選任・解任

監査 監査

監査 監査

提案・報告

付議・報告

付議・報告

付議・報告

指 示

指 示 指 示

付議・報告

選任解任

取締役会の構成

当社の取締役会は、取締役8名(社外取締役2名)で 構成されております。

社外取締役は、取締役会の役割・責務を実効的に果 たすことができるという観点から、建設的な意見を持 ち、当社のより一層の成長に対する貢献が期待できる 人物を選任しており、行政監督、外交官の経験や他社 の役員経験者、学者など高い専門性を有する人材を選 任し、知識・経験・能力のバランスと多様性に十分配 慮しております。

 

監査役会の構成

監査役会は、監査役3名(社外監査役2名)で構成され ており、業務執行の監査を行っております。

監査役は当社グループの監査を適正に実施するため、

会計監査人の独立性を監視し、会計監査人から会計監 査の内容について説明を受け、情報交換を行うなど緊密 に連携することで、各々の監査の質を高めております。

当社グループ全体の業務執行の適正性の確保を目的 として、当社監査役及び会計監査人と連携し、グループ 全社を対象に業務監査を行う「内部監査室」を設置し、

毎月一回の定例打合せを開催している他、常勤監査役

は内部監査室と必要に応じて都度情報交換を行ってお ります。

社外役員の独立性及び資質に関する基準

取締役及び社外監査役に求められる独立性及び資質に 関して以下の「社外役員の独立性及び資質に関する基 準」を定めております。

社外取締役

社外取締役候補者には、会社法に定める社外取締役 の要件を満たし、かつ、優れた人格、見識及び能力と豊 富な経験とを有し、その責務を適切に果たすことのでき る者であって、建設的な意見を持ち、当社のより一層の 成長に対する貢献が期待できる人物を指名し、取締役 会全体としての知識・経験・能力のバランスと多様性 の確保にも配慮するものとする。

社外監査役

社外監査役候補者には、会社法に定める社外監査役 の要件を満たし、かつ、優れた人格、見識及び能力と豊 富な経験とを有し、その責務を適切に果たすことのでき る者を指名し、財務・会計に関する適切な知見を有す る者が含まれるよう配慮するものとする。

企業情報事業概況環境

コミュニケーション経営管理体制

部門別事業概況

社外取締役

遠藤 茂

地 位 氏 名 独立役員 選任の理由

遠藤氏は直接企業経営に関与された経験はありませんが、長年にわたり外交官として培ってきた豊 富な国際経験と知識等を当社の経営に活かし、幅広い見地からの当社経営に対する的確な助言、独 立の立場からの監督機能の発揮等により、社外取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断 したため、選任いたしました。

大江 啓

大江氏は、企業経営者としての経験と知識等を当社の経営に活かし、幅広い見地からの当社経営に 対する的確な助言、独立の立場からの監督機能の発揮等により、社外取締役としての職務を適切に 遂行できると判断したため、選任いたしました。

社外監査役

鈴木 進一

鈴木氏は、公認会計士であり、財務及び会計に関する豊富な専門知識と経験を当社の監査に反映し て頂けると判断したため選任いたしました。

また、実質的に監督機能を発揮できると判断しております。

堀之内 博一

堀之内氏は、金融機関における豊富な業務経験と知識及び監査役としての経験と見識を当社の監査 に反映して頂けると判断したため選任いたしました。

また、実質的に監督機能を発揮できると判断しております。

社外役員と会社との関係 社外役員の独立性判断基準

当社は、社外役員又は社外役員候補者が、次の各項 目のいずれにも該当しないと判断される場合に、独立 性を有しているものと判断する。

1. 当社又は当社子会社の業務執行者(注1)

2. 当社を主要な取引先とする者(注2)又はその業務執 行者

3. 当社の主要な取引先(注3)又はその業務執行者 4. 当社の現在の大株主(総議決権の10%以上の議決権

を直接又は間接的に保有している者)又はその業務 執行者

5. 当社の会計監査人又はその社員等として当社の監査 業務を担当している者 

6. 当社から役員報酬以外に、多額(注4)の金銭その他の 財産上の利益を受けているコンサルタント又は会計、

法律、税務その他の専門家。これらの者が法人、組合 等の団体である場合は当該団体に所属する者を含む。

7. 当社から多額の寄付又は助成を受けている者。これ らの者が法人、組合等の団体である場合はその理 事その他の業務執行者を含む。

8. 当社の業務執行取締役、常勤監査役が他の会社の 社外取締役又は社外監査役を兼任している場合に おいて、当該他の会社の業務執行取締役、執行役又 は執行役員である者

9. 上記1~8に過去3年間において該当していた者(注5)

10. 上記1~9に該当する者、又は、社外監査役の独立性 を判断する場合については以下に掲げる者が重要 な者(注6)である場合において、その者の配偶者又 は二親等内の親族

(a)当社の会計参与(当該会計参与が法人である場 合は、その職務を行うべき社員を含む。以下同じ) (b)当社の子会社の業務執行者でない取締役又は会

計参与

(c)過去3年間において上記(a)、(b)又は当社の業 務執行者でない取締役に該当していた者

(注1)業務執行者とは、業務執行取締役、執行役、執行役員その他これらに 準じる者及び使用人をいう。

(注2)当社を主要な取引先とする者とは、取引先の直近事業年度の年間連結 売上高の2%以上の額の支払いを当社から受けた者をいう。

(注3)当社の主要な取引先とは、直近事業年度における当社の年間連結売上 高の2%以上の額の支払いを当社に行っている者又は直近事業年度末におけ る当社の連結総資産の2%以上の額を当社に融資している者をいう。

(注4)多額とは、直近事業年度において当社から受けた財産上の利益が個人 の場合は年間1,000万円以上をいい、法人、組合等の団体の場合は、年間 1,000万円以上でかつ、当該団体の直近事業年度の年間連結売上高又は総 収入の2%以上の額をいう。

(注5)前記4に関しては、過去3年間において、当社の現在の大株主の業務執 行者であった者をいう。

(注6)重要な者には、取締役(社外取締役を除く)、監査役(社外監査役を除 く)、執行役員及び部長以上の管理職にある使用人、監査法人に所属する公 認会計士及び法律事務所に所属する弁護士(いわゆるアソシエイトを含む)が 含まれる。

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