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他の騒音推算ツールとの比較(小型超音速旅客機の共同研究における比較)

ドキュメント内 JAXA Repository AIREX: Parent Search Result (ページ 35-38)

4.   推算値と実験・実機データとの比較

4.4  他の騒音推算ツールとの比較(小型超音速旅客機の共同研究における比較)

(1) 比較データの概要

全機レベルでの騒音の推算について他の騒音推 算ツールとの比較を行った.対象とする 機体はJAXA で概念検討を進める50人乗り規模の小型超音速旅客機QSST37-38)とした.本 機体についてはJAXA 公募型共同研究の枠組みにより川崎重工業株式会社と共同研究

39)

を 行い,それぞれの推算ツールで離着陸騒音の推算を行っている.共同研究先で実施した騒 音推算手法の概要を図25に示す.各種音源モデルは,IHS社が有償で提供する音源モデル であるESDUを用い,伝播計算は内製のツールANPEPを使用している.本共同研究では騒 音の推算はICAOの定める3測定点について行った.

(2) 騒音推算ツールの入力値

機体の諸元を表11に示す.諸元に加え,エンジンモデル

40)

,空力モデル

41)

ともに両者で 同じものを用いた.フライトパスの推定方法は 4.3 節と同様である.フライトパスを,図 26に示す.カットバック位置は4.3節同様にブレーキリリースから6000 mの地点とした.

エンジン名称 定格推力 [kN ] バイパス 比

CFM5 6 - 5 A1 1 1 1 .2 6

CFM5 6 - 5 B 4 1 2 0 .1 6 CFM5 6 - 5 B 6 1 0 4 .5 6

CFM5 6 - 5 A3 1 1 7 .9 6

V2 5 0 0 - A1 1 1 7 .9 5 .3 V2 5 2 7 - A5 1 1 7 .9 4 .8 V2 5 2 7 E- A5 1 1 7 .9 4 .8

-5000 0

x

5000 10000

-2000 0

2000 EPNL: 80 90 100 110 120 130 140

y

[m]

[m ]

図25:共同研究先における離着陸騒音の推算手法の概要

39)

表11:機体諸元

図26:フライトパス(高度の履歴)

機体名称 小型超音速旅客機( Q SST)

エンジン形式 2 軸Mixe d tu rbo- f an

推力 ( SLS) 1 3 2 .4 kN ( 1 3 .5 to n )

バイパス 比( SLS) 3 .4

最大離陸重量 6 6 6 0 0 kg

最大着陸重量 5 6 6 0 0 kg

主翼参照面積

1 7 4 .2  m

2

最大揚力係数( 離陸) 1 .0

最大揚力係数( 着陸) 1 .2

0 500 1000 1500 2000 2500

0 2000 4000 6000 8000 10000 12000 14000 16000 18000 20000

Altitude [m]

x[m]

表 :各エンジンの定格推力及びバイパス比

図 :離着陸騒音の分布予測図

4.4 他の騒音推算ツールとの比較(小型超音速旅客機の共同研究における比較)

(1) 比較データの概要

全機レベルでの騒音の推算について他の騒音推 算ツールとの比較を行った.対象とする 機体は で概念検討を進める 人乗り規模の小型超音速旅客機 とした.本 機体については 公募型共同研究の枠組みにより川崎重工業株式会社と共同研究 を 行い,それぞれの推算ツールで離着陸騒音の推算を行っている.共同研究先で実施した騒 音推算手法の概要を図 に示す.各種音源モデルは, 社が有償で提供する音源モデル である を用い,伝播計算は内製のツール を使用している.本共同研究では騒 音の推算は の定める 測定点について行った.

(2) 騒音推算ツールの入力値

機体の諸元を表 に示す.諸元に加え,エンジンモデル ,空力モデル ともに両者で 同じものを用いた.フライトパスの推定方法は 節と同様である.フライトパスを,図 に示す.カットバック位置は 節同様にブレーキリリースから の地点とした.

エンジン名称 定格推力 [kN ] バイパス 比

CFM5 6 - 5 A1 1 1 1 .2 6

CFM5 6 - 5 B 4 1 2 0 .1 6 CFM5 6 - 5 B 6 1 0 4 .5 6

CFM5 6 - 5 A3 1 1 7 .9 6

V2 5 0 0 - A1 1 1 7 .9 5 .3 V2 5 2 7 - A5 1 1 7 .9 4 .8 V2 5 2 7 E- A5 1 1 7 .9 4 .8

-5000 0

x

5000 10000

-2000 0

2000 EPNL: 80 90 100 110 120 130 140

y

図27:フライトパス(機速の履歴)

図28:フライトパス(推力の履歴)

(3) ツール間の推算値の比較

ツール間の比較結果を表12に示す.両者の差はLateral測定点で最も大きく1.8 EPNdB, Flyover測定点で0.5 EPNdB,Approach測定点で0.6 EPNdBでありApproach測定点以外では 本ツールの推算値の方が小さい.3点の総和の差は1.7 EPNdBであり,両者の結果はよく一 致している.両者で同じ入力値を用いているため,この差はツールの推算方法の差と見ら れるが,その差は小さく本ツールで採用した方法の妥当性を確認することができた.

表12:ツール間の比較結果

0 20 40 60 80 100 120

0 2000 4000 6000 8000 10000 12000 14000 16000 18000 20000 Va[m/s]

x[m]

0 50000 100000 150000 200000 250000 300000

0 2000 4000 6000 8000 10000 12000 14000 16000 18000 20000

Thrust [N]

x[m]

Late ral騒音値 [EPN dB ]

Flyo ve r騒音値 [EPN dB ]

Appro ac h 騒音値 [EPNdB ]

3 条件の和 [EPN dB ]

①KH I推算値 9 2 .6 8 8 .7 9 3 .8 2 7 5 .1

②本ツール推算値 9 0 .8 8 8 .2 9 4 .4 2 7 3 .4

差②-① - 1 .8 - 0 .5 0 .6 - 1 .7

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