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電気回路モデルの作成

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6-2.対象とする特徴とカテゴリー分類

今回は、提案する電気回路モデルを用いて、まず特徴 A,特徴 B の 2 つの特徴をシミュレ ートすることを目的とした。さらに、特徴 A だけを有する患者もいれば、特徴 A,B の両方 を有する患者もいるため、被験者を新たにカテゴリー分類した。カテゴリー分類の詳細を以 下に示す。

Table.6-2 カテゴリー分類

また、各カテゴリー及び健常者のグラフ例を以下に示す(Fig.6-2(a)~Fig.6-2(e))。

Fig.6-2(a) カテゴリーⅠのグラフ例

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Fig.6-2(b) カテゴリーⅡのグラフ例

Fig.6-2(c) カテゴリーⅢのグラフ例

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Fig.6-2(d) カテゴリーⅣのグラフ例

Fig.6-2(e) カテゴリーⅤのグラフ例

カテゴリーⅠ(Fig.6-2(a))は、特徴 A のみを有しており、二次圧時(弱加圧時)に血液 が戻らず、流出し続けてしまっている患者である。カテゴリーⅡ(Fig.6-2(b))は、一次圧 終了時(強加圧終了時)にうっ血のような状態になってしまっており、血液が抜けきらない 患者である。カテゴリーⅢ(Fig.6-2(c))は、特徴 A と特徴 B の両方の特徴を有する患者で ある。カテゴリーⅣ(Fig.6-2(d))はどの特徴にも当てはまらない強皮症患者であるが、一 次圧終了時に、特徴 B とは逆に、血液が抜けすぎていることが観察できる。

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また、カテゴリーに分類されはするものの、希少な結果だったため、例外とした実験結果 を、Fig.6-2(f),Fig.6-2(g)に示す。

Fig.6-2(f) カテゴリーⅠの例外のグラフ

Fig.6-2(g) カテゴリーⅢの例外のグラフ

Fig.6-2(f)はカテゴリーⅠに分類されるが、若干拍動が出てしまっている例である。カ テゴリーⅠの被験者のほとんどは拍動がでないので、例外のデータとした。また、同様に Fig.6-2(g)はカテゴリーⅢに分類されるが、拍動が出てしまっている例である。カテゴリー

Ⅲの被験者に関しても、ほとんどは拍動がでないので、例外のデータとした。

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6-3.一次圧時(血液流出時)の電気回路モデル

一次圧時の電気回路モデルは、第 2 章 2-3 節で述べたものと同じモデルであるが、再度 末梢血管の模式図と比較して述べる。末梢血管の模式図と電気回路モデルを比較した図を Fig.6-3 に示す。

Fig.6-3 一次圧時電気回路モデル

一次圧時(血液流出時)の末梢血管は Fig.6-3 の左図で示され、電気回路モデルは右図に 示される。末梢血管の血管抵抗、血液量、印加圧、血管容量は、電気回路モデルでそれぞれ、

抵抗 R,電荷 Q,電圧 P,コンデンサ C に置き換えることができる。

一次圧時の血液流出モデル方程式は、

Q 1

t C

 

(2-13) ただし、

2 2

 8

 

a

m

P n l

で表されるが、今回フィッティングをする際に変化させるパラメータは血液粘性μを使用 することとした。

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6-4.二次圧時(血液流入時)の電気回路モデル

二次圧時の電気回路モデルに関しても、末梢血管系の模式図と電気回路モデルとを比較 して述べる。末梢血管の模式図と二次圧時電気回路モデルを比較した図を Fig.6-4(a)に示す。

Fig.6-4(a) 二次圧時電気回路モデル

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Fig.6-4(a)の上図が、今回対象とする末梢血管系の模式図である。二次圧時は、血液の流 入を考慮する必要があるため、細動脈、毛細血管、細静脈の 3 つを考慮する必要がある。加 圧光センサ法によって測定する部位は真ん中の毛細血管であり、ここに光を伝搬させ、反射 光を受光することで、毛細血管内の血液量の変化を測定している。

Fig.6-4(a)の下図が、模式図を基にして作成した電気回路モデルである。電気回路モデル においては、細動脈、毛細血管、細静脈の 3 つの他に、動脈側からの拍動成分および、加圧 光センサ法による外部圧を考慮する必要がある。上流側からの拍動成分を𝐸𝑎, 𝐸𝑑とし、二次 圧による外部圧を𝑃2とした。𝐸𝑎は上流側から流れてくる血圧の拍動のみの成分であり、sin 波の電源、𝐸𝑑は上流側から常にかかっている弛緩期血圧であり、順方向の電源、𝑃2はこれら の血圧に逆らった外部圧力であるため、逆側の起電力を設定した。動脈側の血管抵抗を𝑅1、 血管容量を C、静脈側血管抵抗を𝑅2とした。電気回路シミュレーションにおいては、毛細血 管に対応している血管容量 C 内の電荷 Q の変化を観測することで、末梢血管系の血液の流 れを疑似的に把握することができる。

各素子についての式を以下に示す。

𝑅1, 𝑅2:動脈、静脈側血管抵抗

𝑅1,2= 8𝜇

𝜋𝑟1,24 [𝑃𝑎・𝑠

𝑚4 ] (6 − 4 − 1)

𝐶:末梢血管容量

𝐶 =2𝜋𝑟3(1 − 𝜎2)

𝐸ℎ [𝑚3

𝑃𝑎] (6 − 4 − 2)

𝑃2:外部からの圧力(二次圧)[𝑃𝑎] 𝐸𝑎:血圧(拍動成分)[𝑃𝑎]

𝐸𝑑:弛緩期血圧[𝑃𝑎]

血管壁厚さ:ℎ [cm] 血管長さ:𝑙𝑚 [cm] 血管の数:𝑛 [本] 血管のヤング率:𝐸 [pa]

ポアソン比:𝜎 血液粘性:𝜇 [pa・s] 血管半径:𝑟 [cm]

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二次圧時電気回路モデルの特徴を説明する図を Fig.6-4(b)に示す。

Fig.6-4(b) 二次圧時電気回路モデルの特徴

血管抵抗 R は動脈側および静脈側の血管半径によって求められる。つまり、血管半径が 細ければ細いほど、抵抗 R は大きな値となり、太ければ太いほど小さな値となることがわ かる。このことから、この電気回路モデルを用いてフィッティングを行い、抵抗値が導出で きれば、末梢血管系の状態を推測することが可能となる。

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