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日本の冷蔵庫における省エネ技術は、基本技術の改善の積み重ねで消費電力量の低減を 実施してきた。主な省エネ技術についてまとめたものである。

(1) 圧縮機の効率向上(電気冷蔵庫及び電気冷凍庫の省エネ技術)

最近の高効率圧縮機では、軸受とクランクシャフトにボールベアリングを採用するな ど機械損失の低減を図っている。

断熱技術の向上により、以前に比べて圧縮機に必要な冷凍能力は少なってきているの で、シリンダ容積を小さくし同時にモータも小型化することで入力低減を図ってきた。

さらに、インバーター圧縮機では回転数を下げた低速運転をすることで入力低減を図る ことが有効であるが、回転数が少ないと摺動部への冷凍機油の供給が不足し信頼性が課 題となる。高効率の圧縮機では、より低速でも冷凍機油が供給できる構造を採用するこ とで低速回転を実現し入力低減を図っている。図13に圧縮機の構造図を示す。

図13 圧縮機の構造図

(2)真空断熱材の採用(電気冷蔵庫の省エネ技術)

冷蔵庫の外壁と内箱の間の断熱材を、従来のウレタン断熱材の約10倍の断熱特性を持

つ真空断熱材との複合断熱システムとすることにより、外部からの熱の侵入を約25%低

減し、大幅な省電力化に寄与してきた。

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図14 真空断熱材の構造図

真空断熱材の芯材として、以前は連続気泡セル形状の発泡樹脂(連通ウレタン)が用い られていたが、現在では輻射防止材料として適している短繊維グラスウールを用いること により断熱特性の改善を図っている。図15に真空断熱材の技術的な変遷を示す。

図14 真空断熱材の技術的な変遷 図15 真空断熱材の技術的な変遷

製造工程の改善や、空気吸着剤の改良により断熱材内部の真空度を上げることで断熱特性 の改善を進めてきている。また、外装アルミフィルム材を箔フィルムから蒸着フィルムに変 更することにより、外装フィルムを通して真空断熱材端面部の表から裏へ伝わる熱伝達(ヒ ートブリッジ)を低減している(2009 年~) 。

以上

0 .0 0 5 0 .0 1 0 0 .0 1 5

9 5 2000 2005 2010

パーライト VIP

第2世代VIP

(連通ウレタン) 第3世代VIP

(連通ウレタン)

9 0

7 0 7 5 8 5

第1世代VIP

(シリカ)

第4世代VIP (グラスウール)

0

(W/mK)

8 0

シリカ 連通ウレタン 吸着剤(物理)

連通ウレタン 吸着剤(化学)

吸着剤(化学) グラスウール

(年) (0.008W/mK)

(0.006W/mK) (0.008W/mK)

(0.0020W/mK)

2013

61 表 冷蔵庫のエネルギー消費効率改善技術の経緯

改善技術 ~1990 ~1995 ~1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 1.圧縮機の効率改善

2006年度を100とした場合

- - - - - - - - - 100 100 101 103 104 105 106 107 (108) (109) (110) (111) (112) (113) (114) (115)

(1)圧縮機の機械損失低減 低粘度油の採用(粘度)

ボールベアリングの採用

188 116 100 80 50 (50)

(2)圧縮機の低入力化

回転数(rpm) 1700 1500 1350 1350 1350 1250 1250 (1150) (1050) 3)圧縮機モータの高効率化

①磁石形状の変更

②巻線改善 2.断熱技術の向上

(1)ウレタン材料の改善 3.真空断熱材の採用

真空断熱材被覆率拡大(%) - - - - - - - - - 21.0 25.1 31.6 35.9 40.1 43.1 53.6 53.4 (54.0) (55.0) (56.0) (57.0) (58.0) (59.0) (60.0) (61.0) 4. イソブタン冷媒の採用

悪化要因 ~1990 ~1995 ~1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021

❶断熱発泡材にシクロペンタ ン採用(脱HCFC化のため)

❷両開き扉(観音扉)での露付 き防止ヒータ採用

シリカ(0.008W/mK)

連通ウレタン(0.006W/mK)

グラスウール(0.002W/mK) 2009年にアルミフィルム材変更;箔フィルム⇒蒸着フィルム

ノンフロン化

継 続 (2006年度を100と

した場合の粘度)

62 表 冷凍庫のエネルギー消費効率改善技術の経緯

改善技術 ~1990 ~1995 ~1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 1.圧縮機の効率改善

2006年度を100とした場合 - - - - - - - - - 100 100 103 104 107 109 109 110 (111) (112) (113) (114) (115) (116) (117) (118)

(1)圧縮機の機械損失低減

低粘度油の採用(粘度) 100 100 100

2)圧縮機モータの高効率化

3. イソブタン冷媒の採用

悪化要因 ~1990 ~1995 ~1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021

❶断熱発泡材にシクロペンタン採用

(脱HCFCのため) シクロペンタン;0.018W/mK HCFC141b;0.013W/mK

ノンフロン化

継 続 (2006年度を100とした場合の粘度)

63

電気冷蔵庫及び電気冷凍庫の JIS改正について

一般社団法人 日本電機工業会

参考資料2

64

冷蔵庫 JIS改正のまとめ

日本主導で 2015 年度に国際規格を改正 / 同規格に整合した JIS に改正する 世界の冷蔵庫業界の動き

1.国際規格の主な改正点( IEC 62552-2015: 2015 年 2 月発行)

• 消費電力量測定方法は、間接冷却方式と使用実態(現行 JIS 規格を改善したもの)を考慮する。

•内容積の定義は、多種多様な形態を考慮したシンプルなものとする。