• 検索結果がありません。

鉛吸着実験

ドキュメント内 修 士 学 位 論 文 (ページ 60-63)

第 4 章 吸着性能の評価

4.9 鉛吸着実験

4.9.1 吸着等温線の確認

RH-MACの鉛に対する吸着等温線の結果をFig. 4.9.1に示す。0.5 – 50 ppmの鉛溶液に

対してRH-MACを500 mg L⁄ の割合で添加し,24時間十分に撹拌することで吸着等温線の

確認をした。磁化の低いRH-MACほど鉛の吸着能力が高いことを確認した。実験で得られ た最大吸着量はRH-MAC1が2.19 mg g⁄ ,RH-MAC2が1.85 mg g⁄ ,RH-MAC3 が 1.46 mg g⁄ であり,50 ppm以上の高濃度範囲では更に高い吸着量が得られると予測できる。

ここで,RH-MACの鉛吸着能力に対するマグネタイトの影響を考察するため,Fig. 4.9.1 の吸着等温線の縦軸を,Table 3.3.2の結果を用いてマグネタイトの質量を除いた分の

RH-MACの質量で規格化する。結果をFig. 4.9.2に示す。規格化前と比較して各RH-MACの 差は小さくなり,特にRH-MAC2とRH-MAC3の吸着量はほぼ等しくなることを確認した。

ここから,磁化が高いRH-MACの鉛吸着量が低下した原因は,マグネタイトの含有量が多 いために単位質量あたりの活性炭の質量が低下し,さらに鉛吸着サイトを塞ぐマグネタイ トの量が増加したためであると考えられる。このため,RH-MACの鉛吸着は活性炭表面の 細孔への物理吸着の要因が大きいといえる。

Fig. 4.9.1 RH-MACの鉛に対する吸着等温線 (右: 両対数グラフ)

Fig. 4.9.2 RH-MAC中の活性炭の質量で規格化した鉛に対する吸着等温線

Fig. 4.9.1の測定データをLangmuir式 ((4.4)式) 及びFreundlich式 ((4.7)式) に当ては めた結果をFig. 4.9.3に,吸着定数をTable 4.9.1に示す。鉛において,Langmuir式には 平衡濃度約4.5 – 24 ppm,Freundlich式には平衡濃度約0.32 – 24 ppmの範囲でよく適合 し,Langmuir式から得られた最大吸着量はRH-MAC1が2.25 mg g⁄ ,RH-MAC2 が 1.65 mg g⁄ ,RH-MAC3が1.33 mg g⁄ であった。

Table 4.9.1 RH-MACの鉛吸着に関するLangmuir 及びFreundlichの定数

Fig. 4.9.3 RH-MACの鉛吸着に関する吸着等温式 (左: Langmuir,右: Freundlich)

4.9.2 吸着時間依存性及び投入量依存性確認

浄水処理におけるRH-MACの利用を考えるため,鉛に対する吸着性能に関して吸着時間 依存性と投入量依存性について調査した。環境水中の鉛の濃度は原水によって異なるため,

排水基準値の濃度 (0.1 ppm) からの処理を想定した。

鉛に対する吸着時間依存性の結果を Fig. 4.9.4 に示す。鉛溶液に対して RH-MAC を

1000 mg L⁄ の割合で添加し,1 – 60分間撹拌することで吸着時間依存性の確認をした。これ

により,吸着量は40分以内で溶液の濃度が平衡状態になることが確認でき,5分で十分な 吸着量が得られるといえる。

また,鉛に対する投入量依存性の結果をFig. 4.9.5に示す。鉛溶液に対してRH-MACを

10 – 2000 mg L⁄ の割合で添加し,120分間十分に撹拌することで,投入量依存性の確認を

Adsorbent

WS a KF n

RH-MAC1 2.253 0.1375 0.5067 2.577

RH-MAC2 1.646 0.1608 0.3807 2.491

RH-MAC3 1.330 0.1930 0.3231 2.463

Langmuir constants Freundlich constants

した。これにより,RH-MACの添加量が多くなるに従い除去率が上がり,RH-MAC1にお いて投入量2000 mg L⁄ で98.3%除去率を達成した。

Fig. 4.9.4 RH-MACによる鉛除去率の 吸着時間依存性

Fig. 4.9.5 RH-MACによる鉛除去率の 投入量依存性

ドキュメント内 修 士 学 位 論 文 (ページ 60-63)