(1)施設・設備
小項目 No.31 施設・設備
国内機関等施設のうち、築20年以上経過し、経年劣化箇所への早急な対策を要する3カ所の施設(東 京国際センター、九州国際センター、沖縄国際センター)について、建物診断調査及び外壁診断調査に 着手し、早期の改修工事の実施準備を着実に進めた。
(2)人事に関する計画
小項目 No.32 人事に関する計画
24年度は、基礎的な能力・ノウハウ(コアスキル)の見直しや各種研修の実施を通じて、新たな課題
(プログラム・アプローチ等)への対応力等の職員が備えるべき能力の開発及び発揮に向けた専門性の 蓄積を促進した。また、効果的かつ効率的な業務運営及び在外体制のさらなる強化に向けて、職群制度 やワークライフバランスにも配慮した在外赴任等を通じて、適材適所の人事配置を進めた。
人事評価制度については、職員の理解を得て適切に運用されるよう、人事評価ハンドブック第三版を 作成し、全職員に配布した。また、評価者の質を確保するべく、新任管理職を対象とした評価者研修を 実施した。23年度期末の評価を適切に実施し、給与、賞与、昇格の審査要素に反映させた。
適材適所の人事配置の実現に向けては、管理職層をマネジメント職群とエキスパート職群に区分する 職群制度に基づき、エキスパート職群に認定された職員の専門性を活用できる部署への配属、若手職員 に中長期的なキャリア開発の助言を与える「キャリア・コンサルテーション」の結果及び特定職職系等 の制度を活用した。また、組織内公募によって意欲と能力を有する人材の配置に取り組んだ。さらに、
夫婦同一国赴任、夫婦近隣国・同一時期赴任、単身子連赴任等の具体的な取組を通じて、ワークライフ バランスにも配慮した在外赴任を行う等、人的リソースの活用を図った。
職員の能力開発機会の提供として、24年度は上記「キャリア・コンサルテーション」を計4回実施し、
職員 40 名に対してキャリア開発を行うとともに、キャリア開発の早期化を検討した。また、職員が事 業を実施する上で共通して必要となる基礎的な能力やノウハウ(コアスキル)自体の見直しを行うとと もに、職員の事務所員赴任前研修を活用し、コアスキルに係る研修を職員全般に提供する「場」を充実 させる常設のコアスキル集中研修の設置計画を策定した。階層別研修及び各種専門研修については、23 年度のアンケート結果を踏まえて研修内容に改善を加えつつ、当初計画どおりコースを実施した。
(3)積立金の処分及び債権等の改修により取得した資産の取り扱いに関する事項(法第 31 条第 1 項及び法附則第 4 条第 1 項)
小項目 No.33 積立金の処分及び債権等の回収により取得した資産の取扱い
第2期中期目標期間の最終事業年度における積立金及び第2期中期目標期間中に回収した債権又は資 金について、法令等に基づき、費用的支出(安全対策経費、事業継続計画に係る経費)及び資本的支出(既 存施設改修)の財源に充当するものとして、24年6月に承認を受けた。24年度は、安全対策経費として16 百万円、事業継続計画に係る経費として84百万円を支出した。承認の範囲内で適正な管理を行っている。
小項目 No.34 中期目標期間を超える債務負担
中期目標期間の最終年度において実績報告を予定しており、24年度は報告対象外とする。
1-1
小項目 No.1 貧困削減( MDGs 達成への貢献)
大項目 1. 国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する目標を達成するた めとるべき措置
中項目 (1)より戦略的な事業の実施に向けた取組
小項目 1. 貧困削減(MDGs達成への貢献)
中期計画/
年度計画
【中期計画】
(1)より戦略的な事業の実施に向けた取組
政府開発援助大綱及び政府開発援助に関する中期政策並びに国別援助方針、年度毎の国 際協力重点方針をはじめとする政府の政策及び政府の国・地域別、分野・課題別の援助方針 に則り、開発途上地域の開発政策及び援助需要を踏まえ、事業量のみならず成果を重視し、
PDCA サイクルを徹底した効果的な事業を実施する。我が国政府が開発協力の重点分野と して掲げる貧困削減、持続的経済成長、地球規模課題への対応及び平和の構築に沿って、
戦略的、効果的かつ効率的な援助を実施していくため、機構は援助機関としての専門性を 活かし、国・地域別の分析や相手国との対話を通じ、援助の現場における開発ニーズ・実態 を把握し、技術協力、有償資金協力及び無償資金協力を柔軟かつ有機的に組み合わせたプ ログラム・アプローチを強化する。また、援助機関としての専門性を活かした事業構想力 を強化し、案件形成・実施能力を向上させるため、機動力のある実施体制を整備する。加 えて、既存の援助手法のみに限定することなく、柔軟に事業を実施するアプローチ、手法、
プロセスの改善を図る。実施に際しては、東日本大震災からの復興、防災、少子高齢化、
環境・エネルギー等、国内の課題・経験と海外の課題をつないで双方の課題解決に貢献す るよう努める。同時に、開発協力に対する国民の共感を高めるため、国民の理解と支持を 向上するための措置を実施する。
政府の援助方針等の政策を踏まえ、すべての人々が恩恵を受けるダイナミックな開発を 進めるという機構のビジョンのもとに、貧困削減、持続的成長、地球規模課題への対応及 び平和の構築を重点分野とした人間の安全保障の視点に基づく優良な案件の形成、実施を 行う。
具体的には、
(イ)貧困削減(MDGs達成への貢献)
公正な成長とそれを通じた持続的な貧困削減のため、貧困層自身が潜在的に持つ様々 な能力の強化及びその能力を発揮できる環境整備を支援する。
【年度計画】
(イ) 貧困削減(MDGs達成への貢献)
公正な成長とそれを通じた持続的な貧困削減のため、貧困層自身が潜在的に持つ能力の 強化及びその能力を発揮できる環境整備を目的としたMDGs達成への貢献に向けた保健、
教育、水分野等における優良案件の形成及び実施を行う。
1-2 要旨
1-1 教育
第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)公約の目標達成:「10万人の理数科教員に対する研修実施」
を約79万人、「みんなの学校モデルを1万校に拡大」を約2万校と超過達成した。小・中学校建設 に関して日本政府が公約に掲げる1,000校、5,500教室については、1,303校、7,147教室と目標を大 幅に超過して達成されており、そのうち機構は約520校、約3,680教室の建設を通じて貢献した。
アフリカ地域の教育の質の向上のための域内協力ネットワークの構築:①理数科教員の能力向上:
過去に構築した34カ国の域内ネットワークのうち14カ国に技術協力を展開した。②住民参加型学 校運営:国家政策として承認されているニジェールに続き、平成 24 年度にはセネガルで国家普及 モデルに認定された。
教育開発政策の評価手法の確立への取組:各国の教育政策・施策と子供の学習成果の関係性を検証 し、ひいては政策診断ツールを目指す世界銀行の教育システム評価手法(SABER)の開発・研究に、
現場での教育の質の向上のための協力を展開するドナーとして積極的に貢献した。
1-2保健
TICAD IV公約の目標達成:「10万人の保健・医療人材育成」に対し21万人、「1,000カ所の病院及び 保健センターの改善」については3,844施設と超過達成した。「母子保健の向上」に対しては、以下 の取組を通じて貢献した。
母子保健分野における協力成果の面的拡大:バングラデシュでのコミュニティレベルでの妊産婦保 健、パキスタンでのポリオ・ワクチン普及等、19カ国21件の技術協力から、無償資金協力・有償 資金協力を動員したインパクトの強いプログラムを展開した。
保健サービスの基盤整備のための新たな取組:①総合品質管理(TQM)の手法である5Sとカイゼ ン(KAIZEN)の概念をアフリカ15カ国の保健サービスや行政マネジメント能力向上のために導入 し、南南協力Expo2012 において国際連合からソリューション賞を受賞した。②近年、国際社会で 注目されているUniversal Health Coverage(UHC)に関し、IMF・世界銀行総会の関連イベントにお いて、UHCの取組の重要性、日本の保健人材育成や制度に関する取組などを発信した。
1-3 水・衛生
TICAD IV公約の目標達成:「650万人への安全な水提供」を約930万人、「水管理技術者5,000人の 育成」を約13,200人と超過達成した。ザンビア、ブルキナファソでは、機構の事業で確立された村 落給水施設の維持管理モデルが、24年度に国家政策に採用された。
アジアの大都市給水サービス改善のための上下水道整備計画の策定:アジアの大規模6都市におい て、水資源管理計画や上下水道整備計画を策定した。
産官学との連携による効率・効果的な支援の実施:当該分野の協力において、世界の最先端研究を 行う東京大学と連携するとともに、都市給水サービスの効率化のために本邦自治体等の優れた技術 の活用を図った。
基礎的な衛生施設へのアクセス改善:遅れが目立つアフリカに対する支援を強化した。
1-4 格差是正・貧困層支援
セクター横断的な貧困削減の取組:①全スキームの要請から実施までのプロセスにおいて、貧困削 減の視点の反映と貧困削減協力の主流化、②格差是正の考え方やアプローチを機構の事業にさらに 反映するための指針の作成、③各国の貧困課題を整理したプロファイル作成・共有(13カ国・1地 域)、③マイクロファイナンス、条件付所得移転等貧困削減手法の情報整備とセミナー開催に取り