「過剰反応」の現状は、「まったくそのような状況は生じていない」、「全面施行当初は『過剰 反応』が生じたが、現在ではおさまっている」都道府県が約 49%となっている。また、「全面 施行当初から『過剰反応』が生じ、現在でも続いている」、「全面施行当初は『過剰反応』が生 じなかったが、最近になって生じている」都道府県は約 47%となっている。
表 3‑ 1 「過剰反応」の有無
「過剰反応」の有無
回答 都道府県数
%
まったくそのような状況は生じていない 2 4.3
全面施行当初はそのような状況が生じたが、現在ではおさまっている 21 44.7 全面施行当初はそのような状況が生じなかったが、最近になって生じている 1 2.1 全面施行後からそのような状況が生じ、現在でも続いている 21 44.7
不明 2 4.3
合計 47 100.0
図 3‑ 1 「過剰反応」の有無
Q1.貴都道府県では、個人情報の保護に関する法律(以下、「個人情報保護法」という)の全面施行後、①必 要な個人情報が提供・共有されないことにより地域の活動等へ支障が生じる、②学校や地域コミュニティにおい て従来作成されていた緊急連絡網や名簿が作成されなくなり、住民の日常生活に不便が生じる、といった状況(い わゆる「過剰反応」)が生じていますか?
1.全面施行後からそのような状況が生じ、現在でも続いている
2.全面施行当初はそのような状況が生じたが、現在ではおさまっている 3.全面施行当初はそのような状況が生じなかったが、最近になって生じている 4.まったくそのような状況は生じていない
4.3%
44.7%
2.1%
44.7%
4.3%
全面施行後からそのような 状況が生じ、現在でも続い ている
全面施行当初はそのような状況が生じ なかったが、最近になって生じている
全面施行当初はそのような 状況が生じたが、現在では おさまっている
まったくそのような状 況は生じていない 不明
(1)
「過剰反応」があると判断した理由①「全面施行後から『過剰反応』が生じ、現在でも続いている」と判断した理由
「全面施行後から『過剰反応』が生じ、現在でも続いている」と判断した理由は、「問い合わ せなどがある」、「『過剰反応』があることを聞いた」、「『過剰反応』の事実を把握している」等 となっている。
以下に主な自由記述の内容を示す。
・ 住民、他地方公共団体、事業者などから問い合わせ・相談がある。
・ 都道府県職員からの問い合わせがある。
・ 事業者や住民等からの相談などの中で不便が多少生じていると聞いている。
・ 災害時要援護者の名簿作成や避難支援計画の策定で必要な福祉に関わる情報が、市町村 の内部において共有できていない状況が見られる。
・ 個人情報を教えてくれない地域住民が多くなったとの意見が民生委員からある。
・ 住民からの電話相談や昨年内閣府と共催で実施した説明会において、名簿作成について の質問があることからそのような状況が生じているのではないかと推測している。
②「全面施行当初は『過剰反応』が生じなかったが、最近になって生じている」と判断した理由
「全面施行当初は『過剰反応』が生じなかったが、最近になって生じている」と判断した理 由は、「最近の新聞報道で取り上げられていたこと」が挙げられた。「過剰反応」の内容は、「市 町村が民生委員・児童委員に必要な情報を提供しない」というものであった。
また、「全面施行当初は『過剰反応』が生じなかったが、最近になって生じている」原因とし て、「個人情報保護法の全面施行後、市町村では個人情報保護条例を制定又は全部改正し、条例 の運用を厳しくしたため」が挙げられた。
Q2.Q1で「1.全面施行後からそのような状況が生じ、現在でも続いている」と回答された都道府県におかれては、
「過剰反応」の状況が生じていると判断された理由について、具体的に記述してください。
Q6.Q1で「3.全面施行当初はそのような状況が生じなかったが、最近になって生じている」と回答された都道府 県におかれては、最近になって「過剰反応」の状況が生じている原因として考えられることを、例にならって具体的に 記述してください。
Q5.Q1で「3.全面施行当初はそのような状況が生じなかったが、最近になって生じている」と回答された都道府 県におかれては、最近になって「過剰反応」の状況が生じていると判断された理由について、具体的に記述してくださ い。
(2)
「過剰反応」がないと判断した理由①「全面施行当初は『過剰反応』が生じたが、現在ではおさまっている」と判断した理由
「全面施行当初は『過剰反応』が生じたが、現在ではおさまっている」と判断した理由は、「『過 剰反応』に関する問い合わせが減少した」、「『過剰反応』があることを聞かなくなった」、「解決し た事実を把握している」などとなっている。
以下に主な自由記述の内容を示す。
・ 住民、県職員、管内の市町村からの相談の件数が減少した。
・ 地域での名簿作成等に関する相談など、一般住民からの個人情報に関する相談が全面施 行直後に比べると著しく減少した。
・ 個人情報苦情相談窓口への相談件数が減少傾向にある。
・ 市町村教育委員会などからの問い合わせが減少し、学校のクラス内連絡網を工夫して作 成するようになった。
「過剰反応」がなくなった原因は、「国や都道府県の啓発活動の結果、個人情報保護制度への理 解が進んだ」との回答だった。啓発活動の内容としては、説明会、パンフレット、ホームページ、
ポスター、職員研修会などであった。
以下に主な自由記述の内容を示す。
・ 国や都道府県の広報啓発活動(ホームページ、パンフレット)等により、個人情報保護制 度に関する正しい理解が進んだ。
・ 広報啓発活動他、書籍等の事例などから、個人情報保護法に関しての理解が広まってき たのではないか。
・ 国における個人情報保護法の説明会の実施、ポスターやホームページ等による広報啓発 活動、また、都道府県における職員研修やホームページ等による広報啓発活動等により、
個人情報保護制度に対する誤解が少なくなり、県民等の理解が進んだ。
・ 個人情報保護法等の制度が定着してきた。
Q4.Q1で「2.全面施行当初はそのような状況が生じたが、現在ではおさまっている」と回答された都道府県にお
かれては、当初の状況がおさまってきた原因として考えられることを、具体的に記述してください。
Q3.Q1で「2.全面施行当初はそのような状況が生じたが、現在ではおさまっている」と回答された都道府県にお かれては、当初の状況がおさまってきたと判断された理由について、具体的に記述してください。
②「まったく『過剰反応』は生じていない」と判断した理由
「まったくそのような状況は生じていない」と判断した理由について、回答した都道府県 2 件とも「相談を受けていない」という回答だった。
以下に主な自由記述の内容を示す。
・ 名簿等の作成について住民等の協力を得にくくなった状況について、個人情報保護法の 不備であるとか、個人情報保護法に関する住民等への広報が不十分である等とする苦情 や相談はない。
・ 日常生活に不便が生じる、といった内容の相談はほとんど受けていない。
「まったくそのような状況は生じていない」原因は、「地方ではそれほど顕著な事例は見られ ない」、「従来のような方法では名簿の作成が困難になることもある程度やむを得ないものと受 け止められているのではないかと思われる」といった意見が挙げられた。
以下に主な自由記述の内容を示す。
・ 地方においてはそれほど顕著な事例が見られない。
・ 団体において、個人情報保護法の施行による住民等の個人情報の意識の高まりによって、
従来のような方法では名簿の作成が困難になることもある程度やむを得ないものと受 け止められているのではないかと思われる。
Q7.Q1で「4.まったくそのような状況は生じていない」と回答された都道府県におかれては、「過剰反応」の状 況が生じていないと判断された理由について記述してください。
Q8.Q1で「4.まったくそのような状況は生じていない」と回答された都道府県におかれては、「過剰反応」の状 況が生じていない原因として考えられることを記述してください。
3-2 都道府県の個人情報保護条例制定時の「過剰反応」について
個人情報保護条例制定時の「過剰反応」の有無について、約 77%の都道府県で「見られなかっ た」と回答している。
表 3‑ 2 個人情報保護条例制定時の「過剰反応」の有無 条例制定時の「過剰反応」の有無
回答 都道府県数
%
見られた 8 17.0
見られなかった 36 76.6
不明 3 6.4
合計 47 100.0
図 3‑ 2 個人情報保護「過剰反応」の有無
Q9.貴都道府県の個人情報保護条例制定時には、「過剰反応」に類似した状況は見られましたか。
1.見られた 2.見られなかった
6.4%
76.6%
17.0%
見られた 不明
見られなかった