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共通ゴールおよび共通プラクティス、

およびプロセス領域

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共通ゴールおよび共通プラクティス 65 共通ゴールおよび共通プラクティス

概要

本節では、CMMIのすべての共通ゴールおよび共通プラクティス、すなわちプロセス 制度化を直接取り上げるモデル構成要素について詳細に説明する。各プロセス領 域に取り組む場合、共通プラクティスすべての詳細については本節を参照のこと。

共通プラクティスの詳細説明は、共通プラクティスの後ろに出現し、プロセス領域に 対してどのように独特な形でその共通プラクティスが適用されるかについての手引き を提供する。

プロセス制度化

制度化は、プロセス改善において重要な概念である。共通ゴールおよび共通プラク ティスの記述において、制度化とは、作業が実施される方法としてプロセスが根付い ていること、およびプロセス実施(実行)に対してコミットメントおよび首尾一貫性が あることを意味する。

制度化されたプロセスは、重圧のかかっている状況下においても保持される可能性 がより高い。しかし、プロセスの要件と目標が変更されたときには、プロセスの実装も、

それが効果的であり続けるようにするために変化する必要があるだろう。共通プラク ティスは、制度化のこれらの側面を取り上げる活動を記述する。

制度化の度合いは、共通ゴールで具体化され、表6.1に示されるように各ゴールと 関連するプロセスの名称により表現される。

表6.1 共通ゴールおよびプロセス名称

共通ゴール プロセスの進展

GG 1 実施されたプロセス

GG 2 管理されたプロセス

GG 3 定義されたプロセス

プロセス制度化の進展は、各プロセスの以下の記述で特徴付けられる。

実施されたプロセス

「実施された」プロセスは、プロセス領域の固有ゴールを満たすのに必要な作業を遂 行するプロセスである。

66 共通ゴールおよび共通プラクティス 管理されたプロセス

「管理されたプロセス」は、「実施されたプロセス」であり、方針に従って計画され実 施される。このプロセスでは、制御された出力を作成するための必要十分な資源を 持つ熟練した人員を用い、直接の利害関係者を関与させる。また、このプロセスは、

監視され、制御され、レビューされ、そしてプロセス記述への忠実さを評価される。

プロセスは、プロジェクト、グループ、または組織機能部門によって事例化されること がある。プロセスの管理は、制度化に関係し、そして、費用、スケジュール、および品 質目標など、そのプロセスに対して確立された他の特定の目標の達成を重んじてい る。管理されたプロセスによってもたらされる制御は、重圧のかかっている状況下で、

確立されたプロセスが保持されるようにすることに役立つ。

プロセスに対する要件と目標は、組織によって確立される。作業成果物およびサー ビスの状況は、定義された時点(例えば、主要なマイルストーン、主要タスクの完 了) において、管理層から見える状態になっている。作業を実施する人々および直 接の利害関係者の間で、コミットメントが確立され、必要に応じて改訂される。作 業成果物は、直接の利害関係者と共にレビューされ制御される。作業成果物およ びサービスは、それらの指定された要件を満たす。

「実施されたプロセス」と「管理されたプロセス」の重要な違いは、そのプロセスが管理 される程度にある。管理されたプロセスは計画され(この計画はより網羅的な計画 の一部である場合もある)、プロセスの実行は計画に対して管理される。実際の結 果および実行が計画から著しく逸脱した場合は、是正処置がとられる。「管理され たプロセス」は、計画の目標を達成し、首尾一貫した実行のために制度化される。

定義されたプロセス

「定義されたプロセス」は、「管理されたプロセス」であり、組織のテーラリング指針に 従って「組織の標準プロセス群の集合」からテーラリングされる。このプロセスは、プロ セス記述が保守されており、組織プロセス資産に対してプロセス関連の経験情報を 提供する。

組織プロセス資産は、プロセスを記述し、実装し、そして改善することに関連する作 成物である。これらの作成物は資産である。なぜならば、組織の事業目標を満た すために開発または取得されるものであり、そして、現在および将来の事業上の価 値をもたらすことを期待して組織が行う投資に相当するからである。

「組織の標準プロセス群の集合」は、定義されたプロセスの基盤であり、時間をかけ て確立され改善される。標準プロセス群は、定義されたプロセスの中にあると期待さ れる、基盤となるプロセス要素を記述する。標準プロセス群はまた、プロセス要素間 の関係(例えば、順序、インタフェース)も記述する。「組織の標準プロセス群の集 合」の現在および将来の利用を支援するための組織レベルのインフラストラクチャは、

時間をかけて確立され改善される。(用語集の『標準プロセス』の定義を参照のこ と。)

共通ゴールおよび共通プラクティス 67

「プロジェクトの定義されたプロセス」は、プロジェクトのタスクと活動について、計画を 策定し、実施し、そして改善するための基盤を提供する。プロジェクトは、一つ以上 の定義されたプロセスを持つ場合がある(例えば、一つは成果物を開発するための、

そしてもう一つは成果物をテストするため)。

定義されたプロセスは、以下の事項を明確に述べる:

• 目的

• 入力

• 開始基準

• 活動

• 役割

• 尺度

• 検証ステップ

• 出力

• 終了基準

「管理されたプロセス」と「定義されたプロセス」の重要な違いは、プロセス記述、標 準、および手順の適用範囲である。「管理されたプロセス」では、プロセス記述、標 準、および手順は、特定のプロジェクト、グループ、または組織機能部門に対して適 用できる。結果として、一つの組織において、二つのプロジェクトの管理されたプロセ スは、異なる場合がある。

もう一つの重要な違いは、「定義されたプロセス」のほうが「管理されたプロセス」より も、より詳細に記述され、より厳格に実施されることである。この違いは、改善情報 を理解し、分析し、そして利用することがより容易であることを意味する。最後に、

定義されたプロセスの管理は、プロセス、その作業成果物、およびそのサービスの詳 細な尺度と、そのプロセスの活動との間の相互関係を理解して得た、新たな洞察に 基づく。

プロセス間の関係

共通ゴールは、各ゴールが次の基盤を提供するように進化する。そのため、以下の 結論が導かれる:

• 「実施されたプロセス」は、「管理されたプロセス」を包含する。

• 「管理されたプロセス」は、「定義されたプロセス」を包含する。

このように、一つずつ順番に適用されることで、「実施されたプロセス」から「定義され たプロセス」へと徐々に制度化されていくプロセスを、共通ゴールは説明している。

あるプロセス領域でGG 1を達成することは、そのプロセス領域の固有ゴールを達成 することと同等である。

あるプロセス領域でGG 2を達成することは、そのプロセス領域に関連するプロセス の実行を管理することと同等である。プロセスを実施するであろうことを示す方針が ある。それを実施するための計画がある。資源が提供される、責任が割り当てられ る、それを実施する方法についてトレーニングが行われる、そのプロセスを実施するこ とから選択された作業成果物が制御される、といったことである。言い換えると、プロ ジェクトあるいは支援の活動とまったく同様に、プロセスが計画され監視される。

68 共通ゴールおよび共通プラクティス あるプロセス領域でGG 3を達成することは、組織標準プロセスが存在し、使用す るプロセスとなるようにテーラリング可能であると述べることと同等である。テーラリング では、標準プロセスに対していかなる変更も行わないことになるかもしれない。言い 換えると、使用されるプロセスと標準プロセスは同じものである場合もある。標準プロ セスを『そのまま』使用することも、修正が必要ないという選択をしたのであって、テー ラリングである。

各プロセス領域は複数の活動を記述し、そのうちのいくつかは繰り返し実施される。

新しい能力や状況を明らかにするために、これらの活動の一つが実施されるような 方法をテーラリングする必要があるかもしれない。例えば、ある標準は、組織トレー ニングの開発または入手に関して、ウェブに基づくトレーニングを考慮していない場合 がある。ウェブに基づくコースの開発または入手の準備を行う際に、ウェブに基づくト レーニングに関する特定の問題点と利点を明らかにするために、その標準プロセスを テーラリングする必要があるかもしれない。

共通ゴールおよび共通プラクティス

本節では、すべての共通ゴールおよび共通プラクティス、およびそれらに関連するサブ プラクティス、注釈、例、および参照を説明する。共通ゴールは、GG 1からGG 3の 数値順序により編成される。共通プラクティスも、それが支援する共通ゴールの下で、

数値順序により編成される。

GG 1 固有ゴールを達成する

プロセス領域の固有ゴールは、特定可能な入力作業成果物を特定可能な出力作業成果 物へと変換するプロセスにより、支援される。

GP 1.1 固有プラクティスを実施する

プロセス領域の固有ゴールを達成するために、作業成果物を開発しサービスを 提供するように、プロセス領域の固有プラクティスを実施する。

この共通プラクティスの目的は、プロセスを実施(実行)することによって、期待される 作業成果物を作成し、期待されるサービスを提供することである。これらのプラクティ スは、文書化されたプロセス記述や計画に従わず、略式で行われる場合がある。こ れらのプラクティスが実施される厳格さは、その作業を管理し実施する個人に依存 し、大いに異なる場合がある。

ドキュメント内 CMMIR for Development, Version 1.3 CMMI-DEV, V1.3 (ページ 77-136)

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