6. モニタリング結果の考察
6.1. 過去のモニタリング結果との比較
の測定結果と計算結果はよく一致することが分かる。この結果は、土壌中への浸透度合いが線 量率の変化に大きな影響を与えることを示唆している。しかしながら、航空機モニタリングに よる測定の場合、平坦で攪乱の少ない土壌の場所だけでなく、森林、山林や住宅地なども測定 範囲に含むため、単純な重量緩衝深度の考え方が適用できない場所も多いことから、見かけ上、
数値が一致しているだけの可能性もある。今後、土地利用状況との関連や森林や構造物の上空 を測定した場合の評価方法の検討が必要と考える。いずれにしろ、今後も航空機モニタリング のデータを解析・比較することは、放射性セシウムの環境中での移行の重要な知見となると考 えられる。
Fig. 6-1 避難指示区域における過去の線量率マップの比較(背景地図は、ArcGISデータコレクションスタンダードパック (ESRI, Co. Ltd.) を使用)
※実線で囲われた白色の領 域は積雪等のあった箇所
第4次モ ニタ リ ン グ 事故後約7か月
(2011.11.05)
第4.5次モ ニタ リ ン グ 事故後約11か月
(2012.02.10)
第5次モ ニタ リ ン グ 事故後約1年3か月
(2012.06.28)
第6次モ ニタ リ ン グ 事故後約1年8か月
(2012.11.16)
第6.5次モ ニタ リ ン グ 事故後約2年 (2013.03.11)
第7次モ ニタ リ ン グ 事故後約2年6か月
(2013.09.28)
第8次モ ニタ リ ン グ 事故後約2年8か月
(2013.11.19)
第9次モ ニタ リ ン グ 事故後約3年5か月
(2014.09.20)
Fig. 6-2 第4次モニタリング及び第9次モニタリングの線量率測定結果の比較 左: 散布図, 右: 相対偏差のヒストグラム
Fig. 6-3 第4次モニタリング及び第9次モニタリングの放射性セシウム沈着量測定結果の比較
左: 散布図, 右: 相対偏差のヒストグラム
Fig. 6-4 航空機モニタリングによる避難指示区域内の線量率の変化傾向
Fig. 6-5 航空機モニタリングによる避難指示区域内の137Cs沈着量の変化傾向
100
90 79
62 59 53
55 45
20 40 60 80 100 120
0 300 600 900 1200 1500
第4次モニタリングを基準とした相対減衰率
事故後の経過日数 (日)
航空機モニタリング β=1で評価した計算値 βの変化を考慮した計算値
100
96 91
74 77 75 80
71
20 40 60 80 100 120
0 300 600 900 1200 1500
第4次モニタリングを基準とした相対減衰率
事故後の経過日数 (日)
航空機モニタリング
物理的半減期による計算値β=1
Fig. 6-6 事故からの経過日数と重量緩衝深度の関係
(文科省及び規制庁の実施した「東京電力(株)福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質の長期的 影響把握手法の確立」事業の報告書から調査結果の平均値をプロットし、一次関数で近似24), 25), 30))
1.0
1.4 1.5 1.7
2.0 2.0 2.2
y = 0.00110 x + 0.743 R² = 0.963 0
1 2 3
0 500 1000 1500
重量緩衝深度(g/cm2)
事故から の経過日数