• 検索結果がありません。

輸血に関する事故報告

ドキュメント内 輸血ハンドブック (ページ 180-183)

担当医は、輸血事故が発生した場合には、直ちに輸血・細胞治療センターに報告し、患 者の救命とその原因の追求に当たらなければならない。

輸血・細胞治療センター災害時マニュアル

平成20年12月1日 作成 近畿大学医学部附属病院 輸血・細胞治療センター

Ⅰ 目的

本マニュアルは「近畿大学医学部附属病院災害対策マニュアル」に従い、災害発生時 の輸血業務に関する具体的対応が適切に遂行できる事を目的とする。

Ⅱ 災害発生時の輸血・細胞治療センターマニュアル 1 連絡網

災害発生時、病院内の緊急連絡網に従い連絡をする。さらに時間外や、院外に職員 がいる場合は輸血・細胞治療センター緊急連絡網を使用し、連絡する。

2 輸血・細胞治療センター職員、検査室の被害状況確認

「近畿大学医学部附属病院災害対策マニュアル」に従い、輸血・細胞治療センター チェックリストを作成し災害対策本部に報告する。

・職員状況

・検査室の損壊状況(検査室全体、検査機器、保管試薬、毒物・劇物の破損状況)

・実施可能検査(血液検査、不規則抗体、交差適合試験)

・院内保有血液在庫(RCC、FFP、PC、アルブミン製剤)

・その他の報告事項

3 保冷庫および保管血液の状況確認

(1) 輸血・細胞治療センター保冷庫の破損状況、保管血液、温度、自家発電の 作動を確認する。

①保冷庫が使用可能な場合

温度の確認を継続的に行い、血液を保管する。

ライフラインが停止し復旧が長期間不可能な場合には、自家発電が停止 する事を考慮して、氷、ドライアイス、発砲スチロールなど血液を保管 する体制を整える。

②保冷庫が使用できない場合

代用可能な病棟保冷庫があれば速やかに血液を移動させる。

院内に保管可能な保冷庫がない場合は、氷、ドライアイス、発砲スチロ ールなどを用いて、温度を確認しながら保管する。

(2)病棟保管の血液を確認する。

通常業務の継続が可能であれば温度を確認し保管を継続する。

保冷庫が破損し血液保管が不可能な場合や、ライフラインが停止し復旧が長 期間不可能な場合は血液を輸血・細胞治療センターに回収する。

4 災害発生時の輸血業務

(1)通常業務が行える場合は、各機器、コンピュータシステムの動作確認を行い 継続する。

(2)ライフライン停止中は、原則として輸血業務を停止するが、緊急O型 RCC

-LR依頼に関しては緊急O型出庫マニュアルに従い対応する。

(3)同型の輸血が必要な場合は以下の手順に従い、血液を払い出す。

①血液型のみを合わせる輸血になるため、不規則抗体によるリスクを伴う事 を説明する。

②スライド法で患者ABO、Rh(D)血液型を実施する。

③スライド法で輸血用血液製剤のABO、Rh(D)血液型を実施する。

④患者氏名、血液Lotを記入したラベルを作成し血液を出庫する。

⑤検査に用いた患者検体は保管し、復旧時に通常の検査を実施する。

5 輸血依頼

オーダリングシステムの輸血依頼が不可能な場合は、「輸血用血液製剤依頼用紙」を 使用する。

6 血液センターとの連携

災害発生時は、血液センターに連絡をとり、被害状況、供給体制、供給可能血液在 庫などを確認する。また当院の被害状況を伝え、今後予想される血液の必要状況な どの情報交換を行い血液の確保を行なう。

7 人的災害時の対応

大規模な交通機関の事故や、爆発、化学物質などによる事故、破壊行為など人的災 害時に大量の輸血が必要となる事が考えられる場合、本院災害対策本部の指示に従 い行動をする。検査体制の準備、血液センターとの連携など適切な対応ができるよ う準備を行なう。

8 他の班の応援

院内災害対策本部、その他の班から応援要請があれば、輸血業務の体制が整い次第 対応する。

9 通常業務再開時

ライフラインが復旧し通常業務が再開できる時は、血液保冷庫、検査機器、コンピ ュータシステムなどの確認を事前に行なう。なお長期間停止していた場合は、検査 機器などはメーカーに連絡して正常に作動する事を確認する。

ドキュメント内 輸血ハンドブック (ページ 180-183)

関連したドキュメント