• 検索結果がありません。

第4章 研究方法

第3節 踏切3歩前の運動舶

踏切3歩前の助走局面は3歩助走の試技でみられ,これは合計6試技である。この   

局面では各選手とも右足を錐地して左足で地面を支持する片足接地期と,両足で地面   

を支持する両足接地期とからなる助走動作を行っている。すなわちこの局面でも踏切    2歩前の場合と同様に歩行形感の移動動作をしていることになる。  

囲5−3上図は踏切3歩前における各選手の助走時間を示したもので,横棒グラフ    の白抜き部分は片足接地時間を,縦線部分は両足接地時間を示している。踏切3歩前    の助走時間は平均 0.402秒であり,平均的にみれば踏切2歩前(0.423秒)と大差な   

い。しかし,両足接地時間は平均 0.104秒であり,鹿切2歩前(0.062秒)と比べか    なり長く,個人差が小さい。  

下図のスティックピクチャーは表5に示す各選手の踏切3歩前助走方向をもとに座    棲変換した身体各部位の位置変化を,踏切3歩前助走時間を10摘(ただし片足接地時  

間が73%セ両足接地時間が27%)として規格化し,6試技で平均化したも甲を約10%  

間隔で経時的に示したものである。ここでRRは右足敵地時,RTDは:右足境地時,   

LRは左足離地時の各時点を示している。そしてRRからRTDまでが片足境地細,   

RTDからLRまでが両足接地期である。以下この要領で親格化・平均イヒした鹿切3   

歩前の身体各部位の位置変化,各部分および各関節の角度変化を身体部分ごとに検討   

していく。  

1.踏切3歩前における胴体の動き   

図5−3−1は蕗切3歩前の胴体に関する位置変化を,また表5−3−1はこ胴体に    関する角度変化を示したものである。  

上図についてみると,RR時では,胴体は若干前傾した状態で右の肩および腰を身    体後方に引いた姿勢をとっている。右足離地後,胴体はわずかに前屈されながら前下    方へと移動する。しかし,RTD時付近で胴体の前屈と前下方への移動は停止し,以  

後胴体は上方へ起されるような動きをしながらわずかに前上方へと移動する。  

下図についてみると,胴体は踏切3歩前の局面を通じて右の扁および腰を身体後方   

に引いた前傾姿勢を維持し,胴体各部位が左側に半径の大きな円弧を描くように前方   

移動している。これは,撮影フイルムおよぴVTRの観察によれば,3歩助走のスパ   

イク試技がいずれもレフトサイドライン付近で行われており,助走中ロート内におい   

てレシーブされたボールやセッターの動きを観葉しながら移動しているためであると    推察される。  

2.蕗切3歩前における右腕の動き   

図5−3−2は蕗切3歩前の右腕に関する位置変化を,また表5−3−2は右腕に    関する角度変化を示したものである。  

上図についてみると,RR時では,右腕は肘関節を屈曲し,手先が肩のほぼ真下に    位置するような姿勢をとっている。右足敵地後,右腕各部位は前方移動するが,振り    の支点となる肩の移動距離が最も大きくなっていることから,右腕は身体の前方移動    に伴って後方に振られているとみられる。右腕角度変化をみると,肘関節角度,上腕    および前腕角度が徐々に大きくなっており,右腕は肘関節を伸展しながら身体後方に    振られていることがわかる。そしてRTD時では,右腕は肘を肩の後方に引き,前腕    を肘の位置で下にさげている。その後,右腕は肘関節を屈曲しながら身体前方にわず    かに振り出される。  

下図についてみると,手先と肘が肩の移動に伴って身体内側に円弧を描きながら移    動していることから,右腕は肩の下で初め後方に,次いで前方に振られていることが    わかる。  

3.踏切3歩前における左腕の動き   

図5−3−3は騰切3歩前の左腕に関する位置変化を,また表5−3−3は左腕に   

関する角度変化を示したものである。  

上図についてみると,RR時では,左腕は右腕同様,肘を肩の後方に引き,手先が   

肩の下に位置する姿勢をとっているが,上半身が右肩を身体後方に引く姿勢をしてい  

るため,左腕は右腕よりもより前方に位置している。右足錐地後,左腕は肘関節を屈    曲しながら身体前方に振られる。しかし,その振りの程度は大きくはなく,RTD時   

では左腕は上腕を肩の位置で下にさげ,肘関節を屈曲して前腕を身体前方に出してい   

る。その後,左腕は肘関節を伸展しながら身体後方にわずかに振り属される。  

下図についてみると,手先と肘が肩の左を身体外側に円弧を描きながら移動してい   

ることから,左腕は上腕をやや外転した状態で初め前方に,次いで後方に振られてい   

ることがわかる。  

4.蕗切3歩前における右脚の動き   

図5−3−4は鹿切3歩前の右脚に関する位老変化を,また衰5−3−4は右脚に    関する角度変化を示したものである。  

上図についてみると,RR時では,右脚は大脇を腰の位置で下にさげているが,下    髄は膝閑蘭を屈曲させ,足先が腺の後方で接地する姿勢をとっている。右足離地後,   

右脚は腰関節を中心に大腿を前方に振り出す。一方,下腿は初め膝関節の屈曲により    わずかに後方に振り上げられるが,以後,足部を背屈しながら膝関節を中心に前方へ    振り出される。そしてRTD時では,右脚は大脇を腰前方に振り出した状態で,足先   

と瞳を膝下方でほぼ同時に境地させる姿勢をとっている。その後,右脚は膝関節を伸    展しながら足部を支点として前方回転する。  

下図についてみると,右脚は踏切3歩前の局面を通じて足部を腰の左に位置きせ,   

初め腰関節を中心にして前方に振り出されるが,その後足部を支点として前方回転し    ている。  

5.蕗切3歩前における左脚の動き  

図5−3−5は踏切3歩前の左脚に関する位置変化を,また表5−3−5は左脚に  

関する角度変化を示したものである。  

上図についてみると,RR時では,左肺は膝関節を屈曲し,足部が膿の下方で農地   する姿勢をとっている。右足離地後,左脚は膝関節を伸展しながら足部を支点として  

前方回転する。しかし右足が接地されると,左肺は足先を境地させた状態で膝関節を   

屈曲するので,大脇が股関節を中心にして前方へ振り出される。  

下図についてみると,左脚各部位はいずれも腰の左に位置しており,左脚は身体右   

側に傾斜した状態で支持動作を行っているようである。  

6.まとめ   

高い打点で強く打撃するためのスパイク技術における踏切3歩前の運動過程につい   

て検討した先行研究はない。以下,大研究で得られた踏切3歩前のスパイク運動過程   

に関する知見を要約すると次のようになる。  

① 蕗切3歩前の助走局面は,右足が敵地し左足で地面を支持する片足境地細と両足   で地面を支持する両足接地期からなる。   

⑧ 胴体は右の肩および麒を身体後方に引いた状態で,片足接地細では前屈しながら   前下方へ,そして両足接地期では後屈しながらわずかに前上方へと◆移動する。   

⑨ 右腕は片足接地期においては,肘関節を伸展しながら身体後方に振られ,両足境   地期では,肘関節を屈曲しながらわずかに前方へと振られる。   

④ 左腕は右腕とは逆に,片足接地期では肘関節を屈曲しながら身体前方に振り出さ   れ,両足接地期では肘関節を伸展しながら身体後方へわずかに振り戻される。ただ   上半身が右肩を身体後方に引いた姿勢をしているため,左腕は右腕よりも前の位置   で振られている。   

⑥ 右脚は足部を腰の左に位置させた状感で,片足接地期では大髄次いで下腹をそれ   ぞれ膜および膝関節を中心にして前方に振り出す。そして両足接地期では膝関節を   伸展しながら足部を支点として前方回転する。   

⑥ 左脚も右脚と同様,身体右側に傾斜した状態で,片足境地期では膝関節を伸展し  

ながら足部を支点にして前方回転する。そして両足接地期では足先を境地したまま  

で膝関節を屈曲し,腰関節を中心にして大髄をわずかに前方へ振り出す。  

弟6章スパイク蕗朋面に踊る運動過程   

踏切局面では各選手とも片方の足を境地し,次いでもう一方の足を引きつけ,その   

前方に接地させる踏切動作を行っている。図6上図は各選手の踏切時間を示したもの   

である。国中横棒グラブの黒塗り部分は片足接地時間を,黒以外の部分は両足媛地時  

ノ)  

聞を示している。東研究の躇切時間を阿江の研究結果と比較すると,蕗切時間全体は   

平均 8.328秒であり,阿江の研究において合理的踏切技術が発拝されているとみられ