場合の納税猶予
⑴ 贈与等時譲渡益課税に係る所得税額の納税の 猶予
① 贈与があった場合の納税の猶予の内容 贈与(贈与をした者の死亡により効力を生 ずる贈与を除きます。)により非居住者に移 転した有価証券等又は未決済信用取引等若し くは未決済デリバティブ取引に係る契約(以 下「対象資産」といいます。)について贈与 等時譲渡益課税(上記2 ⑴から⑶までの課 税)の適用を受けた者(その相続人を含みま す。)がその贈与の日の属する年分の所得税 で確定申告又は準確定申告により納付すべき ものの額のうち、その対象資産(その年分の 所得税に係る確定申告期限まで引き続き有し、
又は決済をしていないものに限ります。以下
「適用贈与資産」といいます。)に係る贈与納 税猶予分の所得税額に相当する所得税につい ては、その適用を受けた者が、その年分の所 得税に係る確定申告期限までにその贈与納税 猶予分の所得税額に相当する担保を供した場 合に限り、その贈与の日から 5 年を経過する 日まで、その納税の猶予を受けることができ ます(所法137の 3 ①)。
(注 1 ) 上記のとおり、確定申告期限までにそ の贈与納税猶予分の所得税額に相当する担 保を供した場合に限り納税の猶予を適用す ることとされているため、確定申告書又は 準確定申告書も確定申告期限までに提出す る必要があります。また、対象資産のうち 確定申告期限まで引き続き有しているもの は、全て適用贈与資産として納税の猶予の 対象とする必要があります。
(注 2 ) 復興特別所得税についても、同様の納 税の猶予制度が設けられています(復興財
確法18⑨⑪、復興特別所令 6 ⑤⑥)。
② 贈与納税猶予分の所得税額の計算
納税の猶予の対象となる贈与納税猶予分の 所得税額は、次のイに掲げる金額からロに掲 げる金額を控除した金額です(所法137の 3
①各号)。
イ その贈与の日の属する年分の贈与者の所 得税の年税額(所得税法第120条第 1 項第
3 号に掲げる金額)
ロ その適用贈与資産について上記2 ⑴から
⑶までの課税の適用がないものとした場合 におけるその贈与の日の属する年分の贈与 者の所得税の年税額
(注) 納税猶予分の所得税額に100円未満の端 数があるとき、又はその全額が100円未満 であるときは、その端数金額又はその全 額を切り捨てます(所令266の 3 ⑥)。復 興特別所得税が課される場合には、所得 税の額及び復興特別所得税の額の合計額 でこの100円未満の端数計算を行います
(復興特別所令 6 ⑥)。
③ 納税の猶予に係る期限
イ この制度により納税の猶予を受けること ができる期限は、贈与の日から 5 年を経過 する日までです(所法137の 3 ①)。ただし、
納税の猶予を受けている個人が、その 5 年 を経過する日までに、次に掲げる事項を記 載した届出書を納税地の所轄税務署長に提 出した場合には、その期限を贈与の日から 10年を経過する日までとすることができま す(所法137の 3 ③、所規52の 3 ①)。
イ その届出書を提出する者の氏名、住所 及び個人番号
ロ その贈与があった年月日
ハ その贈与に係る受贈者の氏名及び住所 又は居所
ニ その贈与を受けた非居住者が帰国をす る予定年月日(帰国をする予定がない場 合には、その旨)
ホ その他参考となるべき事項
ロ なお、納税の猶予に係る期間の満了日前 に次に掲げる場合に該当することとなった 場合には、その満了日とその該当すること となった日から 4 月を経過する日のいずれ か早い日が納税の猶予に係る期限となりま す(所法137の 3 ①、所令266の 3 ①)。
イ その非居住者である受贈者が、その贈 与の日から納税の猶予に係る期限までに 帰国をした場合
ロ その贈与の日から納税の猶予に係る期 限までにその贈与に係る非居住者である 受贈者が死亡したことにより、その贈与 により移転を受けた有価証券等又は未決 済信用取引等若しくは未決済デリバティ ブ取引に係る契約の相続(限定承認に係 るものを除きます。)又は遺贈(包括遺 贈のうち限定承認に係るものを除きま す。)による移転があった場合において、
その期限までに、その相続又は遺贈によ り有価証券等又は未決済信用取引等若し くは未決済デリバティブ取引に係る契約 の移転を受けた相続人及び受遺者である 個人(その個人から相続又は遺贈により その有価証券等又は未決済信用取引等若 しくは未決済デリバティブ取引に係る契 約の移転を受けた個人を含みます。)の 全てが居住者となった場合
ハ 贈与の日から納税の猶予に係る期限ま でにその贈与に係る非居住者である受贈 者が死亡したことにより、その贈与によ り移転を受けた有価証券等又は未決済信 用取引等若しくは未決済デリバティブ取 引に係る契約の相続(限定承認に係るも のに限ります。)又は遺贈(包括遺贈の うち限定承認に係るものに限ります。)
による移転があった場合
④ 相続又は遺贈があった場合の納税の猶予の 内容
相続又は遺贈(贈与をした者の死亡により 効力を生ずる贈与を含みます。)により非居
住者に移転した対象資産につき贈与等時譲渡 益課税(上記2 ⑴から⑶までの課税)の適用 を受けた者(以下「適用被相続人等」といい ます。)の全ての相続人がその相続の開始の 日の属する年分の所得税で死亡の場合の準確 定申告により納付すべきものの額のうち、そ の対象資産(その年分の所得税に係る確定申 告期限まで引き続き有し、又は決済をしてい ないものに限ります。以下「適用相続等資 産」といいます。)に係る相続等納税猶予分 の所得税額に相当する所得税については、そ の年分の所得税に係る確定申告期限までに、
その相続人がその相続等納税猶予分の所得税 額に相当する担保を供し、かつ、その相続又 は遺贈によりその対象資産を取得した非居住 者の全てが納税管理人の届出をした場合に限 り、その相続の開始の日から 5 年を経過する 日まで、その納税の猶予を受けることができ ます(所法137の 3 ②)。
(注 1 ) 上記のとおり、確定申告期限までにそ の相続等納税猶予分の所得税額に相当する 担保を供した場合に限り納税の猶予を適用 することとされているため、確定申告書又 は準確定申告書も確定申告期限までに提出 する必要があります。また、対象資産のう ち確定申告期限まで引き続き有しているも のは、全て適用相続等資産として納税の猶 予の対象とする必要があります。
(注 2 ) 復興特別所得税についても、同様の納 税の猶予制度が設けられています(復興財 確法18⑩⑪、復興特別所令 6 ⑤⑥)。
なお、上記の納税管理人の届出をする場合 において、対象資産を取得した非居住者が 2 人以上あるときは、その届出は、各非居住者 が連署による一の書面で行わなければなりま せん(所令266の 3 ②)。
(注) 対象資産を取得した他の非居住者の氏名 を付記してそれぞれの者が納税管理人の届 出を行うことも可能ですが、この場合には その届出をした非居住者は、遅滞なく、そ
の対象資産を取得した他の非居住者に対し、
その届出の際に提出した書面に記載した事 項の要領を通知しなければなりません(所 令266の 3 ②ただし書・③)。
⑤ 相続等納税猶予分の所得税額の計算 納税の猶予の対象となる相続等納税猶予分 の所得税額は、次のイに掲げる金額からロに 掲げる金額を控除した金額です(所法137の
3 ②各号)。
イ その相続の開始の日の属する年分の被相 続人の所得税の年税額(所得税法第120条 第 1 項第 3 号に掲げる金額)
ロ その適用相続等資産について上記2 ⑴か ら⑶までの課税の適用がないものとした場 合におけるその相続の開始の日の属する年 分の被相続人の所得税の年税額
(注) 納税猶予分の所得税額に100円未満の端 数があるとき、又はその全額が100円未満 であるときは、その端数金額又はその全 額を切り捨てます(所令266の 3 ⑥)。復 興特別所得税が課される場合には、所得 税の額及び復興特別所得税の額の合計額 でこの100円未満の端数計算を行います
(復興特別所令 6 ⑥)。
⑥ 納税の猶予に係る期限
イ この制度により納税の猶予を受けること ができる期限は、相続の開始の日から 5 年 を経過する日までです(所法137の 3 ②)。
ただし、納税の猶予を受けている個人が、
その 5 年を経過する日までに、次に掲げる 事項を記載した届出書を納税地の所轄税務 署長に提出した場合には、その期限を相続 の開始の日から10年を経過する日までとす ることができます(所法137の 3 ③、所規 52の 3 ①)。
イ その届出書を提出する者の氏名、住所 及び個人番号
ロ その相続の開始があった年月日 ハ その相続又は遺贈に係る被相続人又は
遺贈者の氏名及び死亡の時における住所