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質点系の加速度応答スペクトル (= せん断力係数 C 0 )

ドキュメント内 2016 年 2 月 中溝 大機 (ページ 126-131)

加速度応答スペクトルSaとエネルギースペクトルVEとの変換 [3.2節、式(3.2.2)]

E

a

V

h

S n

4  1

1

 

地表面レベルのエネルギースペクトルVE [式(3.5.7)]

 

EN

UL

E

A V

V  

地表面レベルのエネルギースペクトルVEN [式(3.5.5)]

] / [ 50 .

0 m s V

EN

地震基盤から地表面までの地盤による増幅率

A

UL

  

(相乗平均曲線の2乗平均値)

 

2

1 1 2

2 1

1 1 1 1 1 1 ln

1 1

X

X UL S

X X hH

A V

ここでX=exp(2hωH/VS)、ω12は地震荷重を求める構造物系の固有振動数を含む角振動数 のある範囲とする。

VS : せん断波速度の地震基盤から地表面までの層厚平均値 h : 地盤減衰の地震基盤から地表面までの層厚平均値 H : 地震基盤から地表面までの合計の層厚

以上により建物の1質点系の基礎固定時の設計用地震荷重の大きさを定めることができる。

ここで求められる地震荷重に3.2節、3.3節での相互作用による応答比を乗じたものが、本 論文で提案する設計用地震荷重の全体像である。

Fig. 3.5-5 に 地 震荷 重を 算 定し た例 を 示す 。細 線 は建 築基 準 法に おけ る C0=1.0 を

Sa=1200gal相当としたときのRtC0の値を地盤種別ごとに示す。また太線は前ページまでの

手法によって地震荷重を算定したものである。地盤は3.2節で用いた深部地盤上に表層地盤 をそれぞれ第一種:せん断波速度VS=250m/s, 層厚10m、第二種:せん断波速度VS=200m/s, 層厚20m、第一種:せん断波速度VS=150m/s, 層厚30mとしている。本手法は相乗平均を用 いる形で全体を平滑化しているため、特に周期の長い領域では基準法の地震荷重の方が算 定値が大きい。これは基準法の算定値が多くの実地震記録の応答スペクトルを包絡して求 められたものであることによる。逆に短周期の領域では本手法の方が大きな加速度を示し ている。

Fig. 3.5-6 には3.2節に述べた動的相互作用の設計用評価式を考慮した場合の本節の手法

による地震荷重を示す。建物のアスペクト比を0.5~2.0 まで変化させている。H/B=1.0 の 周期0に近いごく短周期の領域において建築基準法の地震荷重とほぼ同等となっている。

Fig. 3.5-5 本手法による加速度応答スペクトルと基準法の地震荷重

Fig. 3.5-6 動的相互作用を考慮した本手法の地震荷重

0 500 1000 1500 2000 2500

0.0 0.5 1.0 1.5 2.0

絶対加速度[gal]

建物固有周期[s]

Sa第一種 Sa第二種 Sa第三種

Rt第一種 Rt第二種 Rt第三種

0 500 1000 1500 2000 2500

0.0 0.5 1.0 1.5 2.0

絶対加速度スペトル[gal]

建物固有周期[s]

Sa第二種 Rt第二種

H/B=0.5 H/B=1.0

H/B=1.5 H/B=2.0

3.6. 3章のまとめ

本章では動的相互作用が設計においては現状の設計体系に積極的には組み込まれている とは言えない状況を鑑み、設計用の動的相互作用評価式の提案と相互作用も含めた設計用 地震荷重の設定方法の提案を行った。以下に本章で得られた知見をまとめる。

・慣性の相互作用と入力の相互作用の両方を統一的に表現できる設計用評価式の提案を行 いその有用性を確認した。提案式は設計用として扱いやすくするため、限られたパラメー タのみで表現することができるものである。また慣性の相互作用、入力の相互作用ともに 地盤増幅関数の平滑化の概念を用いて、両者を統一的に表現することができた。

・提案した設計用評価式を、杭基礎建物の振動解析モデルとしてスウェイモデルを採用す ることにより、直接基礎のみを対象としていた3.2節での設計用評価式を、格段に多くの 建物に適用できるようにその対象建物範囲を拡張した。

・2章の内容も踏まえて動的相互作用と波動インピーダンスの関係性を整理した。

・平行成層地盤の地盤増幅関数の性質、および、山根らによる地震観測記録の分析による 地震基盤でのエネルギースペクトルの大きさに関する知見に加え、地盤に減衰がある場合 地盤増幅率を地盤増幅関数の相乗平均曲線の2乗平均値を利用し、地震荷重を設定する方 法を述べた。

以上が3章で得られた知見である。これらの知見は現行法における設計用地震荷重に対し てこれまでの最新の知見の多くを盛り込んだものであり、今後の建築構造物の設計におい て扱いやすさと実現象の再現性の両面から有益であると考える。

補遺 式(3.2.17)の導出

本文式(3.2.17)の導出過程を示す。2層地盤を付図 1 の通り設定する。

αD’=sρ sVS’/sρ sVS=sVS’/sVS:基礎底面での波動インピーダンス比

sα=sρ sVS/dρ dVS :支持層上面の波動インピーダンス比 付図 1 自由地盤系・拘束地盤系と 2 層モデル

自由地盤系における表層 1 層の伝達関数 |A~(T)| は式(A1)で表される。ここでは三角関数 の合成を行うため、指数関数でなく、三角関数で地盤増幅関数を表記するものとする。

 

S s s s

S s

s V

i H V T H

A

  

sin cos

~ 1

 (A1)

一方、拘束地盤系の伝達関数|Afix(T)|は式(A2)となる。

     

   





 

 





 

 

S s s s

S s s S

s D

S s s s

S s s S

s fix

V D H V

D i H

V i D

V D i H

V D H V

T D A

 

 

 

 

cos sin

sin

sin cos

cos

1

’ ’

(A2)

式(A2) にαD’=sVS’/sVSを代入し以下のように変形する。

     

   

 

 

   

 

 

 

 

S s s s

S s s S

s S s S s

S s s s

S s s S

s fix

V D H V

D i H

V D D

V V i D

V D i H

V D H V

T D A

 

 

 

cos sin

sin

sin cos

cos

1

sVS’→∞とするとき、分母第 1 項においては cos(ωD/sVS’)=1 となり、第 2 項においては (sVS’/ωD)・sin(ωD/sVS’)/ =1となって消去され、実部虚部を整理したうえで三角関数の合成を

深部:dρ, dVS

(支持層)

建物基礎

sVS 浅部:sρ, sVS

SH

深部:dρ,dVS

(支持層)

浅部:sρ, sVS

D|A~

|

|

s s S s s S

D V V

S s d S s s

s V V

行うと以下の式(A3)となる。

     





 







  



 



S s s s

S s s S

s fix

V D i H

V D H V

D T

Acos   sin  

1 1

1

2 (A3)

式(A1),(A3)の比を取ると式(A4)のようになる。

 

     





  







  



 



 

 

 

S s s s

S s s

S s s s S s

S s fix

V D i H

V D H

V i H

V V

T D A

T A

sin cos

sin cos

1

~ 1 2 (A4)

ここでθ = tan-1(ωD/sVS)である。式(A4)の第一因子は自由地盤系と拘束地盤系の伝達関数

の大きさの比率であり、第二因子は自由地盤系と拘束地盤系の伝達関数の位相差θωD/sVS

に依存する関数である。3.2.3 節,式(3.2.5)の第三因子と同様の理由で式(A4)を平滑化したも ので代表させるため、第一因子のみ取ってu~s u~を評価するものとする。

2

1

~ 1

~

 

 

 

S s s

V u D

u

(A5)

第一因子 第二因子

ドキュメント内 2016 年 2 月 中溝 大機 (ページ 126-131)

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