ここで,最下層はデバイスが使われる分野や,通信に使われる技術といった個別のモデ ル群を表しており,中間の層はこれらの間で共通の部分を抽象化した中間モデルである.
最上位の層は,サービスを実現していくためのプラットフォームが持つモデルを表してお り,中間モデルはこちらとの橋渡しも行うものとなるが,何れにおいても主眼がデータモ デルそのものとなっていると考えられる.
一方,FIWARE[27]では,図2.38のようなレイヤ構造を有している.
図2.38 プラットフォーム角度のレイヤ
こちらでは,サービスの実現に向け,上位の立場から具体的なデバイス群を捉えている ような構造となっている.最下層は図2.37における最下層と類似しているものの,デー タモデルそのものというよりは,機器からの情報取得や操作のAPIとして捉えているも のと考えられる.最下層に位置するそれぞれのエコシステムをまとめるプラットフォーム
として,oneM2Mのモデルによる統合層が下から二番目の層として存在し,最上位層の
知的処理を実現するために,複数のプラットフォームからの情報を活用できるようにする IoT情報のブローカーが上から二番目の層として位置している.この層では単なるセンシ ング情報といったレベルではない,コンテキストを持つ情報が扱われる.
図2.39 レイヤ構造の比較
図2.37と図 2.38を整合させつつ統合したのが図 2.39である.上位層が対象とする抽 象度の高い情報処理の側面と,下位層が持つ,具体的な機器や物理量に対応する処理の側 面の両側からの要求が中間の層で整合される形になるため,下から二番目の層に位置づけ られる処理には多少意味合いの異なるものが集まってくることがわかる.
計算機ネットワークにおけるプロトコルも,かつてのOSI 7層モデル,TCP/IPの4層 モデルから,概ね5層程度のモデルへと変遷し,現在でも有力な技術の登場のたびに揺ら いでいるのと同様,図2.39のような図も今後,様々な変容をみせるものと考えられる.
この図 2.39の構造に沿って,本調査で調査した規格を並べるとすれば,以下のように 位置づけられるものと思われる.
• Data Integration
– (アクセスと処理だけを実行するため,調査範囲外)
• IoT Entities
– FIWARE (NGSI-LD) – W3C WoT-TD
• IoT Integration Layer
– oneM2M Base Ontology – universAAL ontology – BIG IoT Information Model
– ETSI-SAREF Ontology – M3/M3-lite Ontology – W3C SSN/SOSA Ontology
• IoT Development System / Device Layer – OCF (oneIoTa model)
– ECHONET lite
– OMA LwM2M(+IPSO)