6月7日は成田空港を10:00発ベトナム航空に てハノイ(時差2時間)へ、ハノイから乗り継い でビエンチャンへと向かった。ターミナル移動が あったのでちょっと大変。ハノイからビエンチャ ンはすごく小さいプロペラ機であった。ハノイで は曇りであったが、だんだんと雨が強くなってく る。下に広がる光景は濃い緑の山また山、間に赤 茶けた水をたたえた川がうねり、人家がまばらに 広がっている。山形とくらべても人口密度が少な いのが一目瞭然だ。17:05 空港へ到着する寸前、
着陸態勢に入っている飛行機は大きく揺れた。横 殴りの雨で雷も鳴っている中、なんとか無事に着 陸 し た 。 ビ エ ン チ ャ ン 国 際 空 港 (Wattay International Airport:ワッタイ国際空港)は思 ったよりずっと小さくほとんど山形空港並み、一 緒に降りたのは20~30人ほどで、小さな空港に少
しの客というありさま。空港の建物は大きいのと 小さいのが並んで立っていて、大きいほうが国際 ターミナル小さいほうが国内である。飛行機を降 りるとむっとした空気につつまれ、あでやかな 花々やヤシのような木々が見える、南国に来たと いう感じがある。なんか南国の匂いもする。飛行 機をタラップで降りると空港は思ったよりもずっ と小さく、いままで訪れたどの国際空港よりも小 さくかわいい。入国審査を終え、荷物をピックア ップしようとした時、突然大きな音がして、同時 にベルトコンベアーがガタンと止まり、照明がお ちた。落雷で停電したのだ。バックアップ電源が 当然作動すると思っていたら、何の気配もなく暗 いまま。どうやら電気系統が完全にダウンしたら しかった。見ると空港全体が停電している。しば らく茫然としていたが、どうしようもないのでバ ッグ早くよこせと係に行ったら、しばらく待てと いう、見ればバッグが雨に濡れているではないか、
雨に濡らすな!こっちへ持ってこいとかなんとか 言っているうちに、持ってきてくれた。バッグを 受け取り、両替をしようと思ったが、当然のこと ながら銀行も停電であった。現地通貨(KIP(キー プ):10000 円≒635800KIP)に替えてくれるかと 聞いたらダメとのこと。
成田で両替したドルしか持っていないのでどう しようかと思っていたが、とにかくビエンチャン 市内のホテルまで移動をしなくてはならない。見 るとタクシーカウンターがある。市内まで7ドル ということ。7 ドルをカウンターで支払ってクー ポンを受け取り指定されたタクシーへ乗って市内 へ移動(約15分)した。道すがら観察すると周り は全部電気が落ちている、すごい停電だ。空港の 周りなんかは重要施設だらけだろうから、これが みんな停電とはすごいな~、と妙に感心した。ん っ、ということは後続の飛行機は到着できないと いうことか・・・、だとすればラッキー!。ホテ
ルに着いても停電の範囲を抜け出せなかったので、
よほど広範囲に停電したらしい。ホテルのフロン トで聞くと停電は時々あるけどこんな大きいのは あまりないと言っていた。ホテルは City Inn Vientiane Hotel で、国立博物館のすぐ近くであ る。ネットで航空券の予約やら海外ホテルの予約 やらを行うとホント大丈夫かいなといつも思うが、
だいたいいつも大丈夫である(笑)。外はひどい雨 で薄暗くだれも歩いていない。南国の雨期を感じ る。停電で困ったのは、リフトが動かないため、3 階の部屋まで荷物を持っていかなければならかい ことだったが、ボーイが持ってくれた。
ビエンチャンの町はほんとうに小さい、山形市 と同じぐらいかも知れない。高い建物は山形より も少ないし、熱帯らしいけばけばしい色彩も少な い。非常に落ち着いたちゃんとした街?、という 感じを受ける。部屋に入ってしばらくすると電源 回復。ネットもすいすい通じるし、エアコンも効 くし、テレビだってNHKの海外向け放送が入る(日 本の放送内容と同じじゃないよ)。情報が少ない分 わたしにとっては逆に快適である。
しばらく休んでレストランへ。市の真ん中付近 にあるナンプ広場の隣のKhophaiedeuへ行く。魚 と鶏と野菜など地元の料理を頼んだら辛みはどう すると聞かれ、普通でいいと答えたら、大失敗!
すご~く辛いのと香辛料で口がアツくなった。こ れに懲りて次から辛みを抜いてくれと頼むことに した。料理の感じはベトナムやカンボジアと大体 似通っている(麺がおいしい!)。野菜としてヨモ ギとか、日本だったら道端の雑草にしか思えない ものがハーブとしてテーブルに上る。隣りの客は 中国語をしゃべっている団体さんだ。街には中国 の物資や人が満載で、深い結びつきを感じる。ひ まそうな西欧人が瓶ビール片手にグズグズしてい るのもいる。十分食べて20ドルほどだからずいぶ ん安く感じる。ホテルに戻ってYさんに電話を入
れる。Y さんはビエンチャンに在住し、ラオスの 少数民族へ図書館を建設するなどの活動をやって いらっしゃる方だ。次の日にお会いする約束をい ただいた。
6月8日は昼前にYさんがホテルに迎えに来て 下さった。かわいいお子さんとご一家にお会いす ることができた。さっそくお昼へということにな り、タートダム(磚積の仏塔・画像1)近くのレ
(画像1)タートダム
ストランへ行った。周りにはフランス植民地時代 の建物がいくつかあり中には荒れ果てているもの もある。ビール(Beer Lao)を飲みながら、ここ の名物というアリの卵の入ったオムレツ(プチプ チの食感があるちょっと酸味のきいた味で美味し い)を試し、黒米の蒸米を小さく右手で丸めてい ただいた。この黒米はすごくおいしかった。忘れ られない味である。このあといろんなレストラン で黒米を注文しようとしたがまったく通じず(な んでもラオスには大学入試で英語がないとか、ホ ント?)、こんな美味しいのにだれも注文しないの かしらと不思議な感じがした。Y さんからビエン チャン情報をいろいろお聞きした(ツクツクの乗 り方、ぜひとも行ったほうがいい名所、古い寺院、
民族ダンスの店、両替の有利な店、マッサージ店、
美味しいレストラン、物価の相場感などなど)。あ つかましくも次の日にご自宅へお伺いすることに させていただいた。
さて、いよいよビエンチャン探索である。まず 徒歩圏内、最初にその国を知るために(笑)とい うことでマーケットに行く。大きなマーケットは 市内にいくつかあってその場所ごとに取り扱われ ている品物が違うのだが。まずタラートサオマー ケットとタラートクァディーンマーケットに行く、
ここは市街地の東北にあたる。家電からパソコン、
携帯電話などいろいろ売っている。青果物と肉・
魚、木の根(生薬?)などを売っているところも あって非常に興味深かった。手長インゲンがあり ここでは生で食べる。実は美味しい(日本に帰っ てきてからは生でポリポリ食べてます)。匂いがと にかくすごい。マーケットに隣接している小さな 商店には中国人がたくさんいる。車のナンバーは 雲南が多い、国境を自由に越えられるとか。これ も現在の国際関係を象徴している。疲れたのでビ ールを飲みながら休憩し、両替を行い、メコン川 のほとりに立つラオスの英雄アヌウォン王像を見 る。何でも対岸のタイに向かって立っているとい うことで、両国の関係を象徴している。クアラオ という民族ダンスを見ることができるレストラン へ行く。予約をしてなかったがダンス(父と娘と 思しき2人による手踊り風のダンス)がよく見え る、舞台の前に通された。隣りの席にだれが来る のかと見ていたら、日本人のグループだった。そ の隣もその隣も日本人グループ!ということで、
日本人率90%以上。レストランの支払いのときに
聞いたら、ここは観光名所で日本人がたくさんや ってくるということだった。ラオスでダンスを見 ながら、周りでがやがや日本語が聞こえるという のも不思議な感じだった。さらにはSNSにアップ したら、日本からすぐに突っ込みが入った。SNS
の無料通話も通じる。グローバリゼーションを感 じる。そして、このままグローバリゼーションに 呑みこまれていいものかとも、日本では何が大事 なのか、自分が問いかけられている気になってく る。
6月9日は朝から晴れ、Yさんの自宅にお伺いす る。Yさんのご一家は市内からタクシ―で30分ほ どのところに住んでいらっしゃる。自宅はきれい な2階建てのお家で、門には頑丈そうな扉がある。
敷地の木は南国らしい果実をつけている(まずい ものと美味しいものを教えていただくが判別でき ない(笑))。このお家は結婚した時に御親戚の方々 があつまって建ててくれたものというお話。小さ な四阿があり、数頭の家犬がのんびりとしている。
これまた南国らしい。飲み物をごちそうになりな がらNPO活動のお話などをお聞きする。隣りに小 さな高床の建物があり、1 階は吹き抜けで2階は 3方の壁がない広々とした作りである。一方には 本棚が設けられていて、10名近くの子どもたちが 仲良く本を読んだりくつろいだりしている。無料 で子どもたちの活動スペースを提供しているので ある。聞けばこの建物は家人が建てたものだとい う。とにかくすごいバイタリティーのある方だと 改めて思い、かつ尊敬の念を深くした。帰りは市 内まで自家用車で送っていただく。
いよいよ目的の一つである陶磁器の調査である。
ビエンチャン国立博物館の一角で、ビエンチャン 市内の発掘によって出土した陶磁器を整理されて いるSさんにお会いする。Sさんとは本当に久し ぶりだ。国立博物館の中を見学させていただいた 後で、さっそく陶磁器を見せていただく。東南ア ジアの陶磁器流通についてはSさんが専門だから、
いろいろご教示を得ながらコンテナを見ていく。
以前実見したアンコールワットやヴァイヨンの様 相よりは新しい時代のものが多い。タイ・ベトナ ム・中国さらには日本のものも入っている。時間
を忘れて見てしまった。調査の詳細はSさんが報 告書を準備中であるので刊行を心待ちにしている。
次の日もまた見せていただくことを厚かましくも お願いして、第1弾は終了。夕方はメコン川沿い のナイトマーケットを散策した。6月10日は朝か らハードスケジュールだ。この日午前中で徒歩圏 外の主要な観光地をだいたい見てみようというこ とにして、タクシ―の運転手にチャーターを交渉 した。よくわかったのかわからんかったのかさっ ぱりわからなかったが、まぁ乗れというとになり。
ちゃんとメーター倒せよ!と言って、メーター分 しか払わないぞ!と、通じたことにして出発だ(結 果オーライだった)。順路はパトゥーサイ>タート ルアン寺院>ワットシーサケット寺院>ワットホ ーパケオ寺院>ワットシームアン寺院である。パ トゥーサイは凱旋門である。パリの凱旋門と同じ ように屋上に登ることができる。四方を見渡すこ とができるが、やはり高層のビルディングはなく、
低層の落ち着いた建物だけが広がっている。地平 線がきれいに見えて開放的な都市という感じがす る。パトゥーサイの周辺には写真屋さんや物売り が沢山いて、東南アジアの観光地の感じがある。
タートルアン寺院(画像2)はラオス仏教の最高 の寺院で、ラオスの象徴とも言えるものであり、
紙幣にはタートルアンの仏塔が描かれているとい う。方形回廊に囲まれた中央に大仏塔が聳え、僧
(画像2)タートルアン寺院