• 検索結果がありません。

調査の背景と目的、方法 . 調査の背景 . 調査の背景

小学校の理科授業における観察・実験活動の充実と教員の資質向上を図る目的で、平成 19 年度から「理科支援員配置事業」が開始された。本事業は、大学(院)生や退職教員等 の有用な外部人材を、理科支援員として小学校 5、6 年生の理科の授業に配置し、観察・実 験等の支援、観察・実験等の準備・後片付け、観察・実験等の計画立案や教材開発の支援、

理科授業の進め方等の提案・助言を行うものである。平成 19 年度から 23 年度までの 5 年 間で全国の公立小学校約 15000 校(全小学校の 3/4)に配置された。しかし、平成 21 年 11 月に行われた行政刷新会議事業仕分けの結果を受けて、本事業は平成 24 年度をもって、廃 止の予定となっている。そこで、理科支援員の配置による効果を検証する調査を実施する ことにより、今後の小学校理科教育についての支援のあり方への示唆が得られると考えた。

1.2 目的、方法

1.2.1 調査の目的

「平成 20 年度小学校理科教育実態調査」((独)科学技術振興機構・国立教育政策研究所)

(以下「H20 小学校理科教育実態調査」)の結果から、小学校教員の理科に対する苦手意識、

観察・実験の準備・片付時間不足、研修時間不足等が明らかとなっている。理科専科教員 の配置や理科支援員配置事業等、現在実施されている施策等の効果を検証することにより、

これからの小学校理科教育についてのよりよい支援のあり方を探ることを目的とした。ま た、平成 20 年度に実施した「小学校理科教育実態調査」から 2 ヶ年が経過し、改訂された 学習指導要領の全面実施を直前にした平成 22 年度末の段階で、平成 20 年度の調査で明ら かとなった様々な課題がどのように変化しているかの状況を把握し、今後の改善への知見 を見出すこともねらいとした。

1.2.2 調査の方法

平成 23 年 1 月に、全国の公立小学校から無作為に抽出された調査対象校と所管の教育委 員会に調査を依頼するとともに、学校・教員・児童の 3 種類の質問票を送付し、調査対象 校からの直接郵送方式により回収した。回答は学校、回答者名とも無記名とした。

1.2.3 調査の対象者、回答者

(1)調査対象

①教員

平成 22 年度から過去 3 年間に「理科支援員」を配置した学校から 770 校、理科支援員 未配置校から 446 校、計 1216 校をそれぞれ無作為に抽出し、対象となった学校の以下 の教員を調査対象とした。

a.理科主任もしくはそれに相当する教員 1 名(学校質問票に回答)b.本年度 3~6

年生の学級担任として理科を教えている教員最大 3 名。今年度を含む過去 3 年間 に、理科支援員を活用した経験をもち、本年度 3~6 年生の学級担任として理科を 教えている教員がいる場合は、当該教員を最優先とした。(教員質問票に回答)

②児童

全国のすべての公立小学校から無作為抽出された上記対象校における第 6 学年第 1 組 の児童全員(第 1 組としたのは無作為性を確保するため。)

(2)回答者

集計対象となった有効回答数は、以下の通りである。

○学校数(①aによる) 969 校

○教員数(①bによる) 2156 名※1

※1)学級担任として理科を教える教員を有効回答とし、教員質問票問 13(1)「平成 22 年度に理科を指導する必要がなかった」と回答した 204 名を除外した。

○児童数(②による) 24490 名※2

※2)25021 名の回答が得られたが、学校質問票が回答されなかった 531 名は分類から除 外し、24490 名を有効回答とした。

表 1-2-3 調査対象の理科支援員配置パターン別内訳

パターン 対象数 発送数 回答数 回収率 理科支援員 1 年間配置 5385 308 253 82%

理科支援員 2 年間配置 3223 308 256 83%

理科支援員 3 年間配置 1072 154 120 78%

理科支援員配置校小計 9680 770 629 82%

支援員未配置校 12346 446 340 76%

合計 22026 1216 969 80%

1.2.4 回答者の特性と結果の解釈

本調査は、小学校理科教育支援策の効果の検証を主目的とした。そのため、調査対象と

① 未配置 26%

② 専科のみ 配置

③ 支援員の 11%

み配置 39%

④ 支援員・専 科配置

24%

支援員配置校 支援員未配置校

を合わせた理科支援員配置校の割合は 63%で、専科「未配置」と「専科のみ配置」を合わ せた理科支援員未配置校の割合は、37%である。また、本調査に回答した学校の児童数、

学級数、所在地別割合を、表 1-2-4b、表 1-2-4c、表 1-2-4d、表 1-2-4e、表 1-2-4f、及び 図 1-2-4b に示す。

表 1-2-4a 支援策のパターン別※1の学校数(有効回答数 969 件)

支援策パターン 回答件数 内容

未配置 253 過去 3 年間で理科支援員及び理科専科が配置されていないと回答した 学校

専科のみ配置 104 過去 3 年間で少なくとも何れかの年度で理科専科が配置されているが、

理科支援員は何れの年度にも配置されていないと回答した学校 支援員のみ配置 375 過去 3 年間で少なくとも何れかの年度に理科支援員が配置されている

が、理科専科は何れの年度にも配置されていないと回答した学校 支援員・専科配置 237 過去 3 年間の少なくとも何れかの年度で理科支援員及び理科専科が配

置されていると回答した学校

図 1-2-4a 調査対象学校(969 校)の支援策のパターン別内訳

表 1-2-4b 児童数の学校平均(学校、N=969)

学校平均

(人) 最小値 最大値 有効回答

第 3 学年 57.76 0 205 903

第 4 学年 58.19 0 204 903

第 5 学年 58.83 0 477 912

第 6 学年 60.08 0 478 920

学校全体(3~6 年) 234.71 1 1333 896

表 1-2-4c 第 3 学年学級数(学校、N=969) 表 1-2-4d 第 4 学年学級数(学校、N=969)

項 目 割合(%) 回答数 項 目 割合(%) 回答数 0 学級 0.52 5 0 学級 1.55 15 1 学級 36.95 358 1 学級 35.71 346 2 学級 29.31 284 2 学級 29.93 290 3 学級 17.65 171 3 学級 17.96 174 4 学級 8.15 79 4 学級 7.84 76 5 学級 2.89 28 5 学級 2.89 28

6 学級 0.21 2 6 学級 0.41 4

2・3 年併記 0.10 1 無回答 3.72 36 3・4 年併記 0.52 5

無回答 3.72 36

表 1-2-4e 第 5 学年学級数(学校、N=969) 表 1-2-4f 第 6 学年学級数(学校、N=969)

項 目 割合(%) 回答数 項 目 割合(%) 回答数

0 学級 0.83 8 0 学級 0.52 5

1 学級 37.36 362 1 学級 36.84 357 2 学級 29.31 284 2 学級 28.69 278 3 学級 18.16 176 3 学級 18.47 179

4 学級 9.29 90 4 学級 9.80 95

0 20 40 60 80 100

政令指定都市あるいは東京23区

中核市

上記以外の市

町村

無回答

(%)

図 1-2-4b 所在地別学校割合

(2)回答した教員(理科を教える第 3 学年~第 6 学年の学級担任)の特性

「教員質問票【12①(1)~(3)】「理科支援員の活用年度」および「教員質問票【13】「理 科を指導する必要がなかった年度」の回答から、理科支援員活用経験と、理科専科・生活 科などで理科を指導する必要がなかったパターンなどの割合を表 1-2-4g、及び図 1-2-4c に 示す。理科支援員を活用した経験が 1 年以上ある教員の割合は、43%で、理科専科・生活 科などで理科を指導する必要がなかった年度がある教員の割合は 27%、理科支援員を未活 用であり、かつ、理科専科・生活科などで理科を指導する必要がなかった年度がない教員 の割合は 30%である。

表 1-2-4g支援策のパターン別の教員数(有効回答数:2156件)

支援策パターン 回答

件数 内容

支援員未活用・

指導無 0 年 666

過去 3 年間で理科支援員を未活用であり、さらに理科専科あるいは低学 年の担当等で理科を指導する必要がなかった年度がないと回答した教 員

支援員未活用・

指導無 1 年以上 577

過去 3 年間のいずれか 1 年以上理科専科あるいは低学年の担当等で理科 を指導する必要がなかったと回答し、かつ過去 3 年間で理科支援員を未 活用と回答した教員

支援員活用 1 年

以上・指導無 0 年 616 過去 3 年間で 1 年以上理科支援員を活用したと回答し、かつ過去 3 年間 で理科を指導する必要がなかった年度がないと回答した教員

支援員活用及び

指導無 1 年以上 297

過去 3 年間にいずれかの年度に理科支援員を活用し、さらに理科専科あ るいは低学年の担当等で理科を指導する必要がなかった年度があると 回答した教員

② 支援員 未活用・

③支援員 活用1年 以上・指 導無0年

29%

④ 支援員 活用及び 指導無1年

以上

14% ①支援員

未活用・

指導無0 年 30%

また、本調査に回答した教員の年齢区分別割合、教職経験年数、理科経験年数、性別割合、

調査校での赴任年数、担任している学年、担任している学級児童数を、それぞれ、図1-2-4d、

図1-2-4e、図1-2-4f、図1-2-4g、図1-2-4h、図1-2-4i、図1-2-4jに示す。回答した教員の年 齢構成は30歳未満が少なく、教職経験年数は、20年以上かつ30年未満が3割と多いが、理科 経験年数は、5年未満が約3割とやや多い。

0 20 40 60 80 100

30歳未満 30歳以上 40歳

未満 40歳以上 50歳

未満 50歳以上 無回答 ・その

(%)

図1-2-4d 教員の年齢別割合

0 20 40 60 80 100

関連したドキュメント