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調査研究の今後の課題及び展開

ドキュメント内 Microsoft Word - 調査報告書_要旨.doc (ページ 70-74)

本調査研究では、近年、発展の著しいデジタルコヒーレント光通信技術に関して、研究開発の動向を調 査した。

コヒーレント光通信技術は、 1980年代に各国で盛んに研究されたが、1990年代におけるEDFA技術 及びWDM技術の発展により、一時研究開発がストップしていた。しかし、2000年以降、有限なEDFA 帯域を有効に活用し、スペクトル利用効率を向上するための技術として、コヒーレント光受信器が再び脚 光を浴び始めた。これまでのWDM技術の蓄積、急速なデジタル信号処理技術の発展、スペクトル効率に 対する要求などが相まって、新世代のコヒーレント光通信技術が急速に発展しつつある。1990 年代にデ ジタル化によって飛躍的な高性能化を遂げた無線通信技術と同様に、このような光通信とデジタル信号処 理の融合は必然的な技術の流れと考えられる。

本報告書では、発展著しいデジタルコヒーレント光通信技術の最新の研究動向に関し、種々の側面から 検討を行っている。その結果、以下に示す課題が今後に残されていることが判明した。

(1) デジタル無線通信技術とコヒーレント光通信の関係

デジタル無線通信では、OFDM、MIMO などの新技術が実用化されている。デジタルコヒーレン ト光通信においても、これらの技術を導入することは可能であるが、無線環境との違いを考慮し、

真に光通信に有効な技術を選択していく必要がある。

(2) コヒーレント光通信システムのデバイス・送受信器技術

直接検波方式に比べ、コヒーレント光受信器は複雑な構成をとるため、受信器の集積化が必須の技 術的課題である。送信用レーザと多値光変調器の集積化、90度光ハイブリッド、バランス型フォト ダイオード、局発光源の集積化技術が今後重要になる。

(3) コヒーレント光通信システムの受信器の信号処理

各種デジタル信号処理は、デジタルコヒーレント受信器の中核となる機能である。これまで、オフ セット周波数除去回路、位相追尾回路及び線形・非線形等化回路などに関し、研究が進展している。

今後、集積回路への実装の可能性を考慮した検討が重要となる。

(4) コヒーレント光通信システムの伝送システム技術

デジタルコヒーレント光通信では、光ファイバの分散等化は比較的容易であるが、光ファイバの非 線形性による信号劣化は避けることができない。このため、光ファイバの非線形性を抑圧するため の分散マップの最適化は、依然として重要な技術課題として残っている。

このようにデジタルコヒーレント光通信技術は、光デバイス技術、集積回路技術及びデジタル信号処理 技術などが複合した分野を形成している。このため、技術的課題も多岐にわたるが、幹線系光通信技術と しての波及効果がきわめて大きいので、我が国の国際競争力を高めるためにも、国が主導する早期かつ集 中的な研究開発が求められる。

外部執筆者名簿

(順不同・敬称略)

荒木 純道 国立大学法人東京工業大学 大学院理工学研究科 電気電子工学専攻 教授

岡本 英二 国立大学法人名古屋工業大学 ながれ領域 大学院工学研究科情報工学専攻 准教授 須山 聡 国立大学法人東京工業大学 大学院理工学研究科 集積システム専攻 助教

―禁無断転載―

システム技術開発調査研究 21-R-7

コヒーレント光通信システム

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ドキュメント内 Microsoft Word - 調査報告書_要旨.doc (ページ 70-74)

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