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第2章 動詞による中止形接続について―関係的意味と形式の相関―

3. 調査

3.3 調査結果

3.3.1 概観

表3は動詞・肯定形の第1中止形、第2中止形の使用回数と使用率である。

23 今回、集計から除いたものには、他に次のようなものがある。①「[名詞]+であって/[名詞]+であり」の形 のもの。②「私も将来が不安になったから大丈夫かなぁと思って。」のように、言いさしになっているもの。③「~

てから」「~て以来」「~てか」「~ての」のように、第2中止形が助詞等と複合化したもの。④「~により/~によ って」「~に対し/~に対して」のような後置詞的な機能語。

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表3 母語別第1・第2中止形の使用回数と使用率24

日本語母語話者については、両形式の比率はほぼ同じとなっている。一方、学習者の場 合は、韓国語母語話者・中国語母語話者ともに第1中止形の使用は20%台にとどまり、第 2中止形の割合が70%割を超えている。カイ二乗検定25の結果、1%水準で有意差が認めら れ、残差分析の結果、日本語母語話者による第1中止形使用、韓国語母語話者・中国語母 語話者の第2中止形が有意に多かった(χ2(2)= 185.351, p<.01)。

つまり、書き言葉において、日本語母語話者は学習者比べて第1中止形の使用率が高く、

また反対に、学習者は第2中止形の使用率が高いという傾向があることがわかる。このよ うな傾向は、先行研究で明らかにされていたことと重なる。

次にあげる表4は、表3の内訳の詳細を表したものであり、母語・タスク別に見た二つ の中止形の使用頻度とその割合を示している。この表においては、読み手を基準とし「疎 遠」「親しい」「不特定」というグループでタスクを並べた。網掛け部分が割合の数値であ る。

24 本章では、第1中止形と第2が置き換え可能なものを集計している。よって、第2中止形の数値は、第2章にお

ける表2「母語・形式別の使用回数と使用数」の数値よりも少なくなっている。

25 js-STAR(http://www.kisnet.or.jp/nappa/software/star/index.htm)を利用。

第1中止形 (~シ)

第2中止形

(~シテ) 中止形合計

日本語 401(51%) 379(49%) 780(100%)

韓国語 225(27%) 599(73%) 824(100%)

中国語 226(22%) 788(78%) 1014(100%)

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表4 動詞第1中止形・第2中止形の母語・タスク別使用頻度

タスク 番号

タスク内容/

読み手

日本語母語話者 韓国語母語学習者 中国語母語学習者

1中止 2中止 1中止

(%)

2中止

(%)

1中止 2中止 1中止

(%)

2中止

(%)

1中止 2中止 1中止

(%)

2中止

(%)

〈1〉 図書(上)

11 9 55% 45% 3 26 10% 90% 7 22 24% 76%

〈4〉 奨学金(上) 32 7 82% 18% 29 17 63% 37% 28 33 46% 50%

〈7〉 観光(上) 24 21 53% 47% 7 31 18% 82% 13 40 25% 73%

〈10〉 意見(上) 20 11 65% 35% 12 16 43% 57% 11 27 29% 68%

〈2〉 図書(友)

0 13 0% 100% 0 17 0% 100% 0 19 0% 100%

〈5〉 手紙(友) 6 88 6% 94% 14 90 13% 87% 20 125 14% 86%

〈8〉 出来事(友) 0 53 0% 100% 0 79 0% 100% 2 88 2% 98%

〈11〉 意見(友) 0 14 0% 100% 1 26 4% 96% 1 9 10% 90%

〈3〉 グラフ説明

48 5 91% 9% 36 32 53% 47% 30 25 55% 45%

〈6〉 新聞投書 35 10 78% 22% 29 22 57% 43% 12 44 21% 79%

〈9〉 料理説明 58 45 56% 44% 39 99 28% 72% 39 142 22% 78%

〈12〉 昔話(七夕) 167 103 62% 38% 69 144 32% 68% 63 214 23% 77%

合計 401 379 51% 49% 239 599 29% 71% 226 788 22% 78%

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以下、タスクと二つの形式の使い分けの傾向を探るため、項目に分けて記述していく。

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