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調査の方法と層序

ドキュメント内 Ł\”ƒ.ec6 (ページ 31-34)

第3章  発掘調査報告

第2節  調査の方法と層序

調査区内における基本的な層序は上層より、水田を転用した現代の畑に伴う耕作土①層、水田の床 土にあたる酸化鉄分を多く含んだ淡黄茶色土②層、中・近世の耕作に伴う耕土と考えられる淡褐色土 の③層があるが、いずれも新しい時代に形成されたものであり、これより下は基本土層として調査区 全般にわたって普遍的に存在するような土層はなく、地山までの間に約30㎝の厚みで遺構の埋土や包 含層などが存在している(図6)。

今回主に調査の対象となった下層の遺構群は地山面及びトレンチ中央部に残る約30㎝の厚さを持っ た包含層(図6−46〜51層・図版13)の堆積後に遺構が掘削された様子が伺えるもので、各遺構の調 査終了後にはこの下層遺構面のベースとなった包含層についても調査を実施しているが、遺物の出土 量が非常に少なく包含層の形成時期を特定するには至っていない。

さて、調査は先述した③層除去後の面を上層とし、包含層・地山上面を下層として2面の調査を実 施している。上層の調査は先述した中・近世の耕作土である③層下面までをバックホーによって覆土 の除去を行い遺構の検出に努めた結果、細かな時期の特定は困難であるが、主軸を南北方向に持った 多くの素掘り小溝と調査区南壁側では東西方向を主軸とした素掘り小溝やごく浅い落ち込み遺構など を検出しているが、他に特筆すべき遺構などは検出されていない(図版2)。下層の調査は人力によ って上層遺構面の構成土を除去し、包含層及び地山面において調査を実施している。この面では弥生

図5 調査位置と周辺の小字(1/500)

0 25

m

向垣内

坂田

調査地

南壁 1.耕作土 2.淡黄茶色土酸化鉄分多 3.淡褐色土 4.淡灰色粗砂礫 5.淡灰色粗砂32層同質 6.暗灰色土 7.淡灰色土をお 8.灰褐色土砂質混 9.淡灰黄色粘質土粗砂混      溝4埋土 10.淡灰色土炭小片混入 11.淡黄色粘質土淡灰色土混じ 12.黒褐色土土器片堆積層 13.黒褐色粘質土土器片堆積層12層同質が、         炭小片、やをお 14.淡灰褐色土(礫淡黄色土混じ撹乱?) 15.暗灰色粘土小石じり遺物若干見 16.淡灰黄色粘質土粗砂混 17.淡灰色粗砂32層粒子細 18.淡灰色粗砂18層りや少し 19.淡褐色粗砂礫じり須恵器片含 20.灰色粘質土をお 21.灰色粘質土下部砂質 22.淡褐色粗砂 23.灰色粘土 24.灰褐色粘質土      土坑1最終埋没層 25.淡灰褐色粘質土 26.灰色粘土砂礫混 27.淡灰茶色粘質土 28.淡灰褐色粘土小石砂若干混

1 2 3 3737

5555 575757 60 6566

7073 71 72

7474 75 767778787878 79 7979

68

04 m

L=86.00m

CC'

A

M.N E   区D   区C   区F   区

BB   区B' C'C 溝4溝3 溝2

溝1

P-1 P-2

P-3 P-5P-6 P-7

P-8 P-9 P-10P-11

P-12 P-13 P-15

P-14 P-16

1込み2 込み1土坑2

A' 29.灰色粘土層 30.灰色粘質土砂礫混 31.暗灰褐色土粗砂混 32.淡灰色粗砂5層と同 33.淡褐色土粗砂若干混 34.淡灰褐色粗砂褐色酸化鉄分?) 35.暗灰褐色土 36.暗灰褐色粘質土 37.黒褐色土 38.暗灰褐色土土の子やや細 39.灰褐色砂質土 40.淡灰褐色粘質土 41.灰褐色粘質土粘土粗砂混入 42.灰褐色粘質土やや 43.灰褐色粘質土粗砂混 44.暗灰色粘土        45.暗灰色粘質土      落1上層埋土 46.灰褐色粘質土 47.灰褐色粘質土粗砂炭小片若干混 48.淡灰色粘土をお土器片少 49.淡灰黄色粘質土 50.淡灰黄褐色土酸化鉄分多 51.暗灰色粘土 小石粗砂混、遺物若干見 52.淡黄茶色粘土(地山) 53.淡黄茶色砂礫52層地山 54.暗灰色粘土(地山)

拡張区南壁 55.淡黒褐色土 56.暗茶褐色土 57.暗灰褐色土 58.灰褐色土 59.暗黒褐色土の層の下埴輪片 60.淡褐色粗砂じり下面埴輪片多 61.暗灰色粘質土45層粘性強 62.黒褐色土かる 63.灰淡黄褐色土 64.灰色粘質土 65.暗灰色粘土小石若干含 66.黒色粘土小石含       落1下層埋土 67.暗灰色粘土をお 西壁 68.淡黄色粗砂 69.淡黒褐色土 70.暗灰褐色土 71.黒褐色粘質土 72.灰褐色粘質土 73.黒褐色粘土 74.黒褐色粘質土褐色強みがか 75.黒褐色粘質土くや 76.黒褐色粘質土く含 77.灰褐色粘土 78.灰褐色粘土77層が、褐色強 79.淡灰色土粗砂混      落1下層埋土

溝3 埋土 込み 2埋土 溝1埋土 溝2埋土 土坑1埋土

包含層

1上層埋土 1上層埋土

4556 7

8 8

910 11121314 15 16

181719 20

21

22 232425 26 29 30

313233 34343435 3839 40

41 42 43444545464748 50

51 52 5353 54

5658 5959 61

62 6364 67

A'ABB' 12

22 3

1 49525227 28

36

37

1 2 355555555 60 65

37 66

57 575757 図6 調査区平断面図(1/80)

時代後期から古墳時代前期にかけての土坑や溝・落ち込み・ピットなどが検出されており、特に調査 区西端に位置する落ち込み1の南西隅部分からは比較的まとまって鶏形埴輪の破片の出土があったた め、遺構の性格の確認と遺物の採集を主たる目的として、人力によって南側へ約1.2m×3.6mの拡張 区を設定し、調査を行っている。

なお、下層遺構面検出後は調査の便を図るためトレンチの東西方向の中軸線上に4mピッチで杭を 打設しており、便宜的に西側からA〜G区と設定、この地区割を利用して遺構の命名や実測・遺物の 取り上げなどを実施している。

また、本報告で使用する方位については全て現地にてクリノメーターで記録した磁北(以下、本報 告においてはM.Nと表記)を使用しており、レベルは桜井市発行の都市計画図の地図上に記載された 基点付近から任意のレベルを移設したものである。いずれもが現地において緊急的に計測が行われた ものであり、国土座標などに基づいた正確な数値を示すものではないことを断っておく。 (橋本)

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