• 検索結果がありません。

評価実験用プロトタイプと評価実験方法

ドキュメント内 NAIST-IS-MT Web (ページ 36-46)

5. Web サービスメトリクス評価実験 21

5.2 WS-PROVE による効率性の評価

5.2.1 評価実験用プロトタイプと評価実験方法

Webサービスの連携方式については,大きく分けて3つの場合が考えられる [8].一つ目は,プロキシ型と呼ばれるもので,図13のようにWebサービスアプ リケーションを構成するWebサービスが直列な連携方式をとっているものであ る.二つ目は,リダイレクト型と呼ばれるもので,図14のようにWebサービス が並列な連携方式をとっているものである.三つ目は,図15のようにWebサー ビスが直列・並行の混合な連携方式をとっているものである.一般に,Amazon Web Services[1]やGoogle Web APIs[5]といった外部公開されているWebサービ スを利用してWebサービスアプリケーションを作成する場合にはリダイレクト 型での連携構成となる.また,Webサービスを利用して新たなWebサービスを 構築する場合には,プロキシ型もしくは混合型の形となる.

CA WS1 WS2 WS3 WS4 WS5 WS6

図 13 プロキシ型での連携方式

CA WS1

WS2 WS3 WS4 WS5 WS6

図 14 リダイレクト型での連携方式

CA

WS1 WS2

WS3 WS4

WS5 WS6

図 15 混合型での連携方式

評価実験用プロトタイプ

本論文では,評価実験用のプロトタイプを,様々な条件で提案メトリクスの値 が特徴的に現れるように構築する.具体的には,CalcWSというWebサービスの プロトタイプを,Webサービスの連携方式・Webサービスの数・Webサービス の処理時間・Webサービス間でのネットワーク遅延の4つの項目を変化させプロ トタイプを構築する.CalcWSというWebサービスは,二つの数字をCalcWSに 渡すとそれらを加算してくれるWebサービスである.今回の評価実験において は,CalcWSというWebサービスと同じアルゴリズムのCalcWS01,CalcWS02,

. . .,CalcWS09の9個のWebサービスを作成し,WS-PROVEによってWebサー ビスアプリケーションのプロトタイプを構築し評価実験を行う.以降,評価実験 では図16に示す8つのWebサービス連携方式のうち,いずれかの連携方式を用 いてプロトタイプを構築し実験を行う.また,評価実験において各用語の意味は 表5に示す通りである.

CA WS1 WS2 WS3

CA WS1 WS2 WS3 WS4 WS5 WS6 CA WS1

(2) (3) (1)

CA

WS1 WS2 WS3

WS4 WS5 WS6

CA

WS1 WS2 WS3

WS4 WS5 WS6

WS7 WS8 WS9 CA

WS1

WS2

WS3

CA WS1

WS2 WS3 WS4 WS5 WS6 CA

WS1 WS2

WS3 WS4

WS5 WS6

(4)

(7)

(6) (8)

(5)

図 16 評価実験用Webサービス連携方式

表 5 評価実験における用語の意味 用語 意味

CA クライアントアプリケーション

WS Webサービス

WSX X番目のWebサービス,CalcWS0X 連携WS ノードが呼び出す次のWebサービス

ノード CAもしくはWSX リンク ノード間のネットワーク

連携方式 WebサービスアプリケーションのWebサービスの利用の形式 トポロジ 意味は連携方式に同じ,プロトタイプの識別で使う

処理時間 ノード単体の処理にかかる固有の時間

動作時間 ノードが処理を終えるまでの実際の計測時間 遅延 リンクでの遅延時間

待ち時間 連携WSの処理を待つ時間

評価実験1:連携方式の違いによる効率性評価

評価実験1では,Webサービスの基本的な3つの連携方式であるプロキシ型・

リダイレクト型・混合型の連携方式として図17に示す3つのプロトタイプを以下 の4つの条件で構築し計測を行う.そして,計測値とWebサービスメトリクスと の関係についての評価を行う.

1. 各Webサービスの処理時間は等しく,ネットワークでの遅延は無し(表6) 2. 各Webサービスの処理時間は等しく,ネットワークでの遅延を考慮(表7) 3. 各Webサービスの処理時間は異なり,ネットワークでの遅延は無し(表8) 4. 各Webサービスの処理時間が異なり,ネットワークでの遅延を考慮(表9) ただし,表6〜表9においてCA(= W S0), W S1, W S2, W S3, W S4, W S5, W S6は,

図17中のCAおよび個々のWebサービスに対応し,W SiT imeW Siの処理時間 (単位:msec)を表し,W Si−W SkW SiW Skとの間の遅延(単位:msec)とす る.また,WS-PROVEでの動作時間の計測は100回行い,その平均を動作時間 の計測結果とする.

CA WS1 WS2 WS3 WS4 WS5 WS6

(1)

CA WS1

WS2 WS3

WS4 WS5 WS6

(2)

CA

WS1 WS2

WS3 WS4

WS5 WS6

(3)

図 17 評価実験1の連携方式

1. 各Webサービスの処理時間は等しく,ネットワークでの遅延は無し

表 6 評価実験1(条件1)

W S0 W S1 W S2 W S3 W S4 W S5 W S6

W SiT ime 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0

W S0−W Si - 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

W S1−W Si 0.0 - 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

W S2−W Si 0.0 0.0 - 0.0 0.0 0.0 0.0

W S3−W Si 0.0 0.0 0.0 - 0.0 0.0 0.0

W S4−W Si 0.0 0.0 0.0 0.0 - 0.0 0.0

W S5−W Si 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 - 0.0

W S6−W Si 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

-設定項目: 連携方式,処理時間,遅延(=0.0msec) 計測項目: 動作時間,待ち時間

目的: 遅延を考慮せず,各Webサービスの処理時間が等しい条件で実験を 行い,連携方式による性能の違いを計測

説明: 評価実験1(条件1)においては,表6に示す各値を各プロトタイプの 対応する個々のWebサービスのWS定義ファイルに設定し実験を行う.

条件1では実験の対象となるプロトタイプの各Webサービスの処理時 間を等しく設定し,100.0msecとした.また,CAと各Webサービス およびWebサービスとWebサービスとの間のデータのやり取りにお いてネットワークでの遅延を考慮しないためにW Si−W Skの各値を 0.0msecとした.

2. 各Webサービスの処理時間は等しく,ネットワークでの遅延を考慮

表 7 評価実験1(条件2)

W S0 W S1 W S2 W S3 W S4 W S5 W S6

W SiT ime 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0

W S0−W Si - 50.0 100.0 150.0 200.0 250.0 300.0 W S1−W Si 50.0 - 50.0 100.0 150.0 200.0 250.0 W S2−W Si 100.0 50.0 - 50.0 100.0 150.0 200.0 W S3−W Si 150.0 100.0 50.0 - 50.0 100.0 150.0 W S4−W Si 200.0 150.0 100.0 50.0 - 50.0 100.0 W S5−W Si 250.0 200.0 150.0 100.0 50.0 - 50.0 W S6−W Si 300.0 250.0 200.0 150.0 100.0 50.0

-設定項目: 連携方式,処理時間,遅延

計測項目: 動作時間,待ち時間,実際の遅延

目的: 遅延を考慮し,各Webサービスの処理時間が等しい条件で実験を行 い,遅延の影響がある場合の連携方式の性能の違いを計測

説明: 評価実験1(条件2)においては,表7に示す各値を各プロトタイプの 対応する個々のWebサービスのWS定義ファイルに設定し実験を行う.

条件2では条件1と同じく実験の対象となるプロトタイプの各Web サービスの処理時間を等しく設定し,100.0msecとした.しかし条件1 とは異なり,ネットワークでの遅延を考慮し,CAと各Webサービス およびWebサービスとWebサービスとの間のデータのやり取りにか かる時間(ネットワーク遅延,W Si−W Sk)を表7に示すとおりに設定 した.

3. 各Webサービスの処理時間は異なり,ネットワークでの遅延は無し

表 8 評価実験1(条件3)

W S0 W S1 W S2 W S3 W S4 W S5 W S6

W SiT ime 100.0 200.0 300.0 400.0 500.0 600.0 700.0

W S0−W Si - 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

W S1−W Si 0.0 - 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

W S2−W Si 0.0 0.0 - 0.0 0.0 0.0 0.0

W S3−W Si 0.0 0.0 0.0 - 0.0 0.0 0.0

W S4−W Si 0.0 0.0 0.0 0.0 - 0.0 0.0

W S5−W Si 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 - 0.0

W S6−W Si 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

-設定項目: 連携方式,処理時間,遅延(=0.0msec) 計測項目: 動作時間,待ち時間

目的: 遅延を考慮せず,各Webサービスの処理時間が異なる条件で実験を 行い,処理時間が異なる場合の連携方式の性能の違いを計測

説明: 評価実験1(条件3)においては,表8に示す各値を各プロトタイプの 対応する個々のWebサービスのWS定義ファイルに設定し実験を行 う.条件3では実験の対象となるプロトタイプにおいて,CAおよび 各Webサービスの処理時間が異なるように,表8が示すとおりに設定 した.また,CAと各WebサービスおよびWebサービスとWebサー ビスとの間のデータのやり取りにおいてネットワークでの遅延を考慮 しないためにW Si−W Skの各値を0.0msecとした.

4. 各Webサービスの処理時間が異なり,ネットワークでの遅延を考慮

表 9 評価実験1(条件4)

W S0 W S1 W S2 W S3 W S4 W S5 W S6

W SiT ime 100.0 200.0 300.0 400.0 500.0 600.0 700.0

W S0−W Si - 50.0 100.0 150.0 200.0 250.0 300.0 W S1−W Si 50.0 - 50.0 100.0 150.0 200.0 250.0 W S2−W Si 100.0 50.0 - 50.0 100.0 150.0 200.0 W S3−W Si 150.0 100.0 50.0 - 50.0 100.0 150.0 W S4−W Si 200.0 150.0 100.0 50.0 - 50.0 100.0 W S5−W Si 250.0 200.0 150.0 100.0 50.0 - 50.0 W S6−W Si 300.0 250.0 200.0 150.0 100.0 50.0

-設定項目: 連携方式,処理時間,遅延

計測項目: 動作時間,待ち時間,実際の遅延

目的: 遅延を考慮し,各Webサービスの処理時間が異なる条件で実験を行 い,現実的な状況での連携方式の性能の違いを計測

説明: 評価実験1(条件4)においては,表9に示す各値を各プロトタイプの 対応する個々のWebサービスのWS定義ファイルに設定し実験を行 う.条件4では条件3と同じく実験の対象となるプロトタイプにおい て,CAおよび各Webサービス処理時間が異なるように,表9が示す とおりに設定した.また,条件2と同じくネットワークでの遅延を考慮 し,CAと各WebサービスおよびWebサービスとWebサービスとの 間のデータのやり取りにかかる時間(ネットワーク遅延,W Si−W Sk) を表9に示すとおりに設定した.

評価実験2:Webサービス利用数の違いによる効率性評価

評価実験2では,図18における連携方式(1)〜(8)のプロトタイプを構築する.

各プロトタイプにおいては,各トポロジ間で利用しているWebサービスの処理 時間の総和が等しくなるように個々のWebサービスの処理時間をWS定義ファ イルに設定し((1)〜(8)のPW SiT imeを等しくする),各Webサービスの動作時間 およびシステムでの動作時間の計測を行い,Webサービスメトリクスとの関係に ついての評価を行う.

CA WS1 WS2 WS3

CA WS1 WS2 WS3 WS4 WS5 WS6 CA WS1

(2) (3) (1)

CA

WS1 WS2 WS3

WS4 WS5 WS6

CA

WS1 WS2 WS3

WS4 WS5 WS6

WS7 WS8 WS9 CA

WS1

WS2

WS3

CA WS1

WS2 WS3 WS4 WS5 WS6 CA

WS1 WS2

WS3 WS4

WS5 WS6

(4)

(7)

(6) (8)

(5)

図 18 評価実験2用プロトタイプ

図18に示す各プロトタイプにたいして表10に示す設定値で評価実験を行う.

ただし,CA(= W S0), W S1, . . . , W S9は,図18中のCAおよび個々のWebサー ビスに対応し,W SiT ime(N)はプロトタイプN(図18中の(1)〜(8)に対応)におけ るW Siの処理時間を表し,W Si−W SkW SiW Skとの間の遅延とする.ま た,WS-PROVEでの動作時間の計測は100回行い,その平均を動作時間の計測 結果とする.

表 10 評価実験2における設定値

W S0 W S1 W S2 W S3 W S4 W S5 W S6 W S7 W S8 W S9

W SiT ime(1) 100.0 900.0 - - -

-W SiT ime(2) 100.0 300.0 300.0 300.0 - - -

-W SiT ime(3) 100.0 150.0 150.0 150.0 150.0 150.0 150.0 - -

-W SiT ime(4) 100.0 150.0 150.0 150.0 150.0 150.0 150.0 - -

-W SiT ime(5) 100.0 300.0 300.0 300.0 - - -

-W SiT ime(6) 100.0 150.0 150.0 150.0 150.0 150.0 150.0 - -

-W SiT ime(7) 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0

W SiT ime(8) 100.0 150.0 150.0 150.0 150.0 150.0 150.0 - -

-W Si−W Sk 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

設定項目: 連携方式,処理時間,遅延(=0.0msec) 計測項目: 動作時間,待ち時間,実際の遅延

目的: 遅延を考慮せず,各プロトタイプでのWebサービスの処理時間の総和が等 しい状態で実験を行いWebサービスの利用数によるオーバーヘッドを計測 する

説明: 評価実験2においては,表10に示す各値を各プロトタイプの対応する個々 のWebサービスのWS定義ファイルに設定し実験を行う.実験では,ネッ トワークでの遅延を考慮しないこととし,W Si−W Skの各値を0.0msecと した.そして,図18中の(1)〜(8)の各プロトタイプにおいて,プロトタイ プが利用している各Webサービスの処理時間の総和が900msecとなるよう に,表10に示すとおりにW SiT imeを設定した.

5.2.2 WS-PROVEによる評価実験結果

ドキュメント内 NAIST-IS-MT Web (ページ 36-46)

関連したドキュメント