第9章 Java EE 7機能の認証とアクセス制御
第4部 SSLによる暗号化通信
13.6 証明書の管理
運用開始後も、証明書や秘密鍵やCRLを管理する必要があります。
そのため、証明書の管理を行うための以下のコマンドを用意しています。
コマンド 説明
scsmakeenv Interstage証明書環境を構築・変更します。また、CSRやテスト用証明書を作成す
ることができます。
scsenter 証明書またはCRLをInterstage証明書環境に登録します。
scslistcrl Interstage証明書環境に登録されているCRLの概要を表示します。
scsdelete サイト証明書とそれに対応する秘密鍵、または認証局の証明書をInterstage証明
書環境から削除します。
注) 削除すると、それまでの運用ができなくなったり、復旧ができなくなることがあ ります。後述の「証明書を削除する場合」を参照し、十分注意して削除してください。
scsexppfx Interstage証明書環境からPKCS#12データで移出(取り出し)します。
scsimppfx Interstage証明書環境にPKCS#12データを移入(登録)します。
scslist Interstage証明書環境の登録状況を表示します。
以降に示すような場面に、コマンドが利用できます。
参照
各コマンドの書式、使用方法は、「リファレンスマニュアル(コマンド編)」を参照してください。
注意
登録した証明書を利用するには、Interstage管理コンソールでの設定変更や反映が必要です。
証明書を更新する(証明書の有効期限が切れる)場合
有効期限が切れると、運用や機能が停止してしまう場合があります。有効期限が切れる前に、事前に新しい証明書を入手し、
登録しておく必要があります。
新しい証明書を入手したら、使用する証明書を新しい証明書に切りかえるのが一般的な運用です。その際、今まで使用し ていた古い証明書は、削除せずにそのまま残しておいてください。
手順は、「13.2 環境の構築方法」を再度実行することになります。
注意
証明書を更新する際、scsmakeenvコマンドでCSRを作成しますが、古い証明書と同じニックネームを指定することはできま せん。
なお、認証局の運営方針(ポリシー)により、証明書の有効期間よりも早く、認証局証明書や中間CA証明書(中間認証局証 明書)が更新される場合があります。その場合には、各認証局のサイトを確認し、指示された手順に従って新しい認証局 証明書や中間CA証明書を入手してください。それらをscsenterコマンドで登録した後で、新しいサイト証明書を登録する ようにしてください。その際、新しい認証局証明書や中間CA証明書には、既に登録されている証明書と重ならない、任意の ニックネームが指定できます。
また、合同会社シマンテック・ウェブサイトセキュリティで発行された(デジサート・ジャパン合同会社に社名変更前に発行さ れた)セキュア・サーバIDは、2007年3月以降に仕様が変更され、中間CA証明書も提供されるようになりました。バージョン8.0 以前の本製品で作成したInterstage証明書環境を利用していて、サイト証明書を更新した場合には、中間CA証明書を登録 してから新しいサイト証明書を登録してください。本製品の本バージョンでは、「付録B Interstage組み込み証明書一覧」に記 載されている証明書を組み込んでいます。本製品に組み込まれている中間CA証明書は、Interstage証明書環境の構築時に scsmakeenvコマンドで-cオプションを指定すれば、認証局証明書と一緒にInterstage証明書環境に登録されます。
運用開始後に本製品が確認済みのパブリック認証局の発行する証明書を利用することになった場合 運用変更により、本製品が確認済みのパブリック認証局の発行する証明書も使用することになった場合、scsmakeenvコマ ンドで-cオプションを指定し、CSRを作成してください。
手順は、「13.2 環境の構築方法」を再度実行することになります。
新しい証明書やCRLを入手した場合
運用開始時よりも利用する証明書が増えた時など、新たに証明書を発行してもらった場合や、新しいCRLを入手した場合は、
scsenterコマンドでInterstage証明書環境に登録してください。
運用開始前にテスト用サイト証明書で動作確認する場合
運用開始前や証明書の発行依頼中に、テスト用サイト証明書でシステム構築し動作確認を行うことができます。
scsmakeenvコマンドでテスト用サイト証明書を作成できます。なお、この場合、テスト用サイト証明書はInterstage証明書環境
に自動的に登録されますので、scsenterコマンドで証明書を登録する必要はありません。
注意
テスト用サイト証明書を利用可能な機能は、以下のとおりです。
・ Interstage HTTP Serverでのサーバ認証
・ CORBAサービスで、クライアント・サーバが同一マシン上にある場合
なお、証明書はテスト用ですので、実際の運用では利用しないでください。
テスト用の証明書が誤って運用で利用されてしまうことを防ぐために、テストが終わったらテスト用証明書を削除することを推奨 します。テスト用証明書の認証局証明書も、同様に削除することを推奨します。
証明書を削除する場合
使用されなくなった証明書を削除することができます。
サイト証明書を削除すると、対応する秘密鍵も削除されます。秘密鍵がなくなると、二度とサイト証明書として登録できなく なります。また、認証局証明書を削除すると、その認証局の発行した認証局証明書やサイト証明書は使用できなくなります。
十分注意のうえ、scsdeleteコマンドで削除してください。
なお、有効期間が切れて使用されなくなった証明書をそのまま残しておいても問題はありません。
PKCS#12データでバックアップ/リストアする場合
サイト証明書とそれに対応する秘密鍵と、サイト証明書の検証に必要な認証局証明書を、PKCS#12データでバックアップ することができます。その場合、scsexppfxコマンドを使用します。作成されたPKCS#12データはパスワードで暗号化されて いるため、秘密鍵を安全に保管できます。
バックアップしたPKCS#12データをscsimppfxコマンドでリストアすることができます。また、scsimppfxコマンドで移行するこ ともできます。
ただし、PKCS#12データには、信頼する他のサイト証明書を含めることはできません。Interstage証明書環境全体のバック
アップをする場合には「運用ガイド(基本編)」を参照してください。
第 14 章 SMEE コマンドによる証明書 / 鍵管理環境の構築と 利用
SSL通信を行うために必要なものと、必要な設定について説明します。
本章では、SMEEコマンドによる証明書/鍵管理環境を利用する場合について説明します。
注意
証明書/鍵管理環境を利用するためには、以下の機能がインストールされている必要があります。
・ セキュア通信サービス
FJSVsme64、FJSVscl64パッケージ FJSVsmee、FJSVsclrパッケージ FJSVsmee64、FJSVsclr64パッケージ
証明書/鍵管理環境は以下のサービスそれぞれで構築し、利用することができます。
・ Interstage HTTP Server
・ Interstage HTTP Server 2.2
・ CORBAサービス
・ Servletサービス
・ Interstage JMS
注意
Interstage JMSでSSLを利用するには、CORBAサービスにおいて構築した環境を使用します。
・ イベントサービス
注意
イベントサービスでSSLを利用するには、CORBAサービスにおいて構築した環境を使用します。
・ Interstage ディレクトリサービス
注意
Interstage ディレクトリサービスを利用可能な製品については、「Interstage ディレクトリサービスでSSLを利用する方法」を 参照してください。
・ Interstage シングル・サインオン
注意
Interstage シングル・サインオンのリポジトリサーバ、および認証サーバでSSLを利用するには、Interstage HTTP Server
において構築した環境を使用します。
上記以外のサービスを利用する場合は、「第4部 SSLによる暗号化通信」を参照し、関連する章を参照してください。