TX_TCLK Source
スレーブ X_TCLK 信号の入力に使用するオシロスコープチャンネルを指定します。デフォルトは C4で
す。
テストモード 4 設定変数
Disturber
BroadR-Reach仕様では、歪み試験中にテストフィクスチャに印加する妨害正弦波 Vdが必要です。この
変数では、測定が両方のモードで実行できるように、妨害正弦波の適用を有効/無効にします。デフォ ルトは”Yes”です。
Ext Ref Clock Mode 4
BroadR-Reach 仕様によれば、妨害正弦波信号発生器とオシロスコープのサンプリング・クロックはど
ちらもデバイスのビットレートに周波数同期していなければなりません。または、データ はビットあ たり正確なサンプル数にリサンプルされなければなりません。MATLAB スクリプトは UI あたり正確に 30サンプルの(約)2GS/sの捕捉を想定しています。そして正確に6UIに1サイクルの妨害正弦波を除 去するように動作します。もし外部リファレンス・クロックを使用したい場合は、この変数を Yesに設 定し、DUTクロックから10MHzリファレンスを作成してオシロスコープと妨害正弦波信号発生器に接 続します。ほとんどのDUTは66 2/3MHzクロックを使用しており、10MHzリファレンスは、66 2/3MHz クロックを3逓倍して 20分周することで生成できます。このスクリプトは、Resample When No Ext Ref
Clock変数が”Yes”の場合には、外部リファレンス・クロックを使用する代わりに波形をリサンプリン
グすることができます。
Resample When No Ext Ref Clock
Ext Ref Clock Mode 4が“No”に設定されている場合、パターン繰り返し毎に期待されるサンプル数に
波形をリサンプリングします。デフォルトは“Yes”です。
メモ:もし妨害正弦波を使用して、リサンプリングによって数ppm以上周波数が変化する場合は、リ サンプリング後に正しい値となるように妨害正弦波の周波数を変更して補正する必要があるかもしれ ません。
QPHY-BroadR-Reach 試験判定値セット
QPHY-BroadR-Reach のデフォルトのインストール状態では、”Default”と呼ばれる判定値セットがひと
つ だ け 含 ま れ ま す 。 こ の セ ッ ト に お け る 試 験 判 定 値 は 、BroadR-Reach Physical Layer Transceiver Specification For Automotive Applications, v.3.2および100BASE-T1 Specificationで規定されているものにな ります。
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Appendix A:手動デスキュー手順
Fast Edge 出力を使用したケーブルのデスキュー
以下の手順は、Fast Edge出力を使用し、Tコネクタまたはアダプタを使用せずにオシロスコープの2つ のチャンネルおよびケーブルを手動でデスキューする方法を示します。この操作はオシロスコープの 温度が安定してから実施してください。
メモ:この手順は、オシロスコープとオシロスコープのチャンネルに直接接続されたケーブルにのみ 適用されます。Fast Edge 出力はいくつかのモデルのみでご利用になれます。もしご利用のオシロスコ
ープがFast Edge出力を持たない場合は、Fast Edge出力を使用しないケーブルのデスキューをご覧くだ
さい。
必ずオシロスコープを 20分以上ウォームアップしてから実行してください。オシロスコープの温度が 数度以上変化した場合、この手順を繰り返す必要があります。
この手順では、2つの入力チャンネルをチャンネル X およびチャンネル Y と呼びます。基準となるチ ャンネルがチャンネル X、デスキューするチャンネルをチャンネル Yとします。
1. まずデフォルトのオシロスコープセットアップを読み出すことから始めます。
2. 以下の様にオシロスコープを設定します:
タイムベース i. Fixed Sample Rate
ii. サンプリング速度40GS/s
iii. Time/Divisionを1ns/divに設定
チャンネル
i. チャンネルXおよびチャンネル YをON
ii. チャンネルXおよびチャンネル YのV/divを100mV/divに設定
iii. チャンネルXおよびチャンネル Yのアベレージを500スイープに設定
iv. チャンネルXおよびチャンネル YのInterpolationをSinx/xに設定
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トリガ
i. SourceをFastEdgeに設定 ii. SlopeをPositiveに設定
パラメータ計測:
i. P1のsourceをCXに、measureをDelayに設定 ii. P2のsourceをCYに、measureをDelayに設定
iii. P3のsourceをM1に、measureをDelayに設定
3. ディスプレイをSingle Gridに設定
DisplayをクリックしSingle Gridを選択
4. 適切なアダプタを使用して、チャンネルXをオシロスコープのFast Edge出力に接続します。
5. チャンネルX信号がスクリーンの中央をよぎる様にトリガ・ディレイを調整します。
6. タイムベースを50ps/divに変更します。
7. チャンネルX信号がスクリーンの中央をよぎる様にトリガ・ディレイを微調整します。
8. フロントパネルのClear Sweepボタンを押して、アベレージをリセットします。
9. スクリーン上で波形が安定するまで捕捉を繰り返します。
10. チャンネルXをM1に保存します。
File→Save Waveformをクリック
Save To欄で Memoryを選択します。
SourceをCXに設定します。
Destination をM1に設定します。
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Save Nowをクリックします。
11. チャンネルXをFast Edge出力から切り離し、チャンネル YをFast Edge出力に接続します。
12. フロントパネルの Clear Sweepボタンを押して、アベレージをリセットします。
13. スクリーン上で波形が安定するまで捕捉を繰り返します。
14. チャンネルYメニューから、チャンネルYがM1トレースに重なるまでチャンネルYのDeskew を調整します。
15. P3とP2が妥当な範囲で同じ値に近いことを確認します。(Typ. < 5ps差)
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Fast Edge 出力を使用しないケーブルのデスキュー
以下の手順は、差動データ信号を使用し、Tコネクタまたはアダプタを使用せずにオシロスコープの2 つのチャンネルおよびケーブルを手動でデスキューする方法を示します。
メモ:この手順は、オシロスコープとオシロスコープのチャンネルに直接接続されたケーブルにのみ 適用されます。
必ずオシロスコープを最低 30分以上ウォームアップしてから実行してください。オシロスコープの温 度が数度以上変化した場合、この手順を繰り返す必要があります。
1. 2本のほぼスキューが一致したケーブルを使用して、差動データ信号をC1とC2に接続します。
オシロスコープを最大サンプリング速度に設定します。パターンが数回繰り返す(最低でも数 十エッジ)ようにタイムベースを設定します。
2. C2メニューでInvertにチェックします。そうするとC1とC2は同じに見えるはずです。
3. Measure Setupを使用して、P1をC1とC2のスキューを計測する様に決定します。Statistics
を ON にします(Measure メニュー)。安定したら、平均スキュー値を書き留めます。この平均
スキュー値はデータスキュー+ケーブルスキュー+チャンネルスキューになります。
4. ケーブル接続を(テストフィクスチャの)データソース側で逆にし、(入力を変うしたので累積 した統計をクリアするために)オシロスコープのClear Sweepsボタンを押します。
5. 安定したら、平均スキュー値を書き留めます。この平均スキュー値は(-データスキュー)+ケ ーブルスキュー+チャンネルスキューになります。
6. 2つの平均スキュー値を加算してその和を半分に割ります:
[ケーブルスキュー+チャンネルスキュー
2 ]
7. 結果として得られた値をC1メニューのDeskew値として設定します。
8. ケーブル接続をステップ1設定(前出)に戻します。オシロスコープのClear Sweepボタンを 押します。平均スキュー値はほぼゼロでなければなりません-つまりデータスキューになりま す。通常、差動ペアのスキューを最小限に抑えてあるテストフィクスチャの場合には<1ps が得 られます。
9. C2メニューで、Invertチェックボックスをクリアしてパラメータをオフします。
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前の手順では、スキューパラメータのデフォルト設定(50%レベルで両信号の立ち上がりエッジを検出)
を使用しました。また、同時にC1とC2の両方とも立ち上がりエッジになるように C2を反転(Invert) しました。
その代わりに、C2を反転させずにP1パラメータメニューのSkew clock 2タブで2つめの入力(C2)の立 下りエッジを検知するようにオシロスコープを設定することもできます。
しかし、前手順では、C1とC2が同じ極性に見えるので、ディスプレイに表示した見た目ははるかに分 かりやすくなります。