本章では、沖縄振興特別措置法と本計画との関係、実施計画の策定、計画の進捗管理、
効率的で効果的な県政の推進など、計画の実現に向けた県の基本姿勢を明らかにしてい ます。
1 沖 縄 振興 特 別 措置 法と 本計 画 の 関係
本計画は、沖縄21世紀ビジョンで県民とともに描いた将来像の実現を目指し、県 が主体的に策定した計画です。しかしながら、沖縄の特殊事情に由来する課題の克服 を目指す施策分野、すなわち、国の責任において取り組まれる施策や国の支援を得な がら県や市町村によって推進されるべき施策を包含しています。また、アジアのダイ ナミズムが沸騰する中、日本経済の牽引力としての沖縄の可能性を顕在化させる施策 を包含しています。
このような施策の展開を強く後押しする法律として、沖縄振興特別措置法が改正さ れました。同法では、内閣総理大臣が定めた沖縄振興基本方針に基づき県知事が策定 する沖縄振興計画として本計画を位置付け、計画の策定主体を国から県に移行してい るほか、沖縄県が自主的な選択に基づき活用できる新たな交付金制度も創設され、沖 縄の主体性の更なる発揮ときめ細かな施策展開を可能としています。
さらに、沖縄の特殊事情を踏まえ、沖縄の自立的発展や豊かな住民生活の実現はも とより日本全体の発展につながり得る各種制度や財源確保等に関する項目を盛り込み、
計画の実効性を確保しています。
2 計 画 の実 施 方 法等
(1) 実施計画の策定
本計画の着実な推進を図るため、計画に位置付けた基本施策を具体化する実施計画 を策定します。
実施計画は5年ごとに策定し、本計画の施策体系に沿って沖縄県の取り組む内容等 を明らかにするとともに、施策効果等を検証するための課題、指標等を設定します。
また、特定の分野における施策展開等を明らかにする個別計画については、基本計 画で示す基本方向や基本施策に沿って策定します。
(2) 計画の進捗管理等
めまぐるしく変化する社会経済情勢等の中で、沖縄県が時代変化に的確に対応し、
沖縄21世紀ビジョンの実現を確かなものとするためには、施策の進捗状況や効果を 随時検証し、必要に応じて計画の改定を行う必要があります。
このことを念頭におき、計画で設定した指標の達成状況を中心に、施策等の点検・
評価を全庁的に行い、その結果に応じて計画の見直し・改善を行います。
このような企画(Plan)・実施(Do)・評価(Check)・改善(Action)のPDCAサ イクルを確立し、計画の効果的な推進を図ります。
また、中間地点である5年目を目途に、行政評価等の結果を踏まえた基本計画及び 実施計画の評価を実施し、必要に応じて基本計画の改定や後期の実施計画に反映させ るとともに、基本計画後半において最終評価を実施し、計画の総括を行います。
また、国からの事務権限の移譲など、大きな状況変化がある場合には適時的確に見 直します。
(3) 効率的で効果的な県政の推進
厳しさを増す行財政環境にあって、県民満足度の高い行政サービスを迅速かつ適切 に提供するためには、より一層の行財政改革を進めていく必要があります。
このため、県は、限りある行政資源の有効活用に向け、「選択と集中」を基本とし て、財源の効率的かつ重点的な配分に努めるとともに、沖縄21世紀ビジョンの実現 に資する簡素で効率的な行政体制の整備や職員の政策形成能力の向上を図るなど、効 率的で効果的な県政運営に努めます。
ア 持続力ある財政基盤の確立
本計画で掲げた施策を着実に推進するとともに、将来の世代に過大な負担を残さ ないようにするためには、歳入と歳出のバランスがとれた持続力ある財政基盤を確 立することが不可欠です。
このため、中長期的な観点から安定的な税源を涵養するための産業振興策に重点 的に取り組む一方で、事務事業の見直しや資産の有効活用などにより、歳入に見合
った歳出規模への転換を図るなど、歳入・歳出両面の改革を進めていきます。
また、県民に対してわかりやすく財政状況の情報を開示し、引き続き県債の新規 発行額の抑制や、基金残高の確保に努めるほか、公営企業の経営健全化に取り組む など、持続力のある財政基盤の確立に向けた取組を推進します。
イ 役割分担の明確化と協働体制の構築
国から地方への権限移譲等が進展する中で、県の役割と責任を明確にするととも に、行政運営に対する県民理解の促進や透明性の確保等に努めます。
このため、本計画の推進に当たっては、沖縄県と国、市町村との適切な役割分担 のもと、県民、民間企業、団体、NPO、住民組織等、多様な担い手の主体性や自 発性、能力や特性が発揮できる仕組みづくりを推進するほか、各主体間で相互に連 携・補完しあいながら県民共通の課題を社会全体で共有し、解決する体制づくりを 目指します。
また、県民のニーズに対応した質の高いサービスを効率的に提供するために、こ れまで県が行ってきた業務のうち、民間の専門知識やノウハウなどを活用した方が 効率的でよりよいサービスが提供できるものについては、アウトソーシングを推進 するなど企業などの民間活力の積極的な活用を図ります。
あわせて、県民の積極的な参画と協働の取組を促進するため、県政情報を広く県 民に発信するとともに、県民の多様な意見や要望等を把握し、県民と行政の信頼関 係の構築に努めます。
ウ 職員と行政組織の活性化
本計画を推進していくためには、まず職員全員が計画の意義・目的を理解し、必 要性及び重要性について共通の認識を持つことが重要です。
このため、前例を検証し、行政ニーズを的確に把握するとともに、自由な発想で よりよい県民サービスの向上につながる効果的な施策・事業を企画立案する能力及 び問題解決能力を備えた人材の育成に取り組みます。
さらに、新たな課題や組織横断的な課題に迅速かつ的確に対応できるよう、効率 的な組織の構築を図るとともに、定員の適正管理と適材適所の職員配置を行います。