第 3 章 ハードスイッチング型バレーフィルスナバの回路構成
3.4 実験装置の製作
3.4.1 装置構成
ハードスイッチング型バレーフィルスナバの実験検証に向けて装置の構成や 実機製作に用いる素子について述べる。図 3.25にハードスイッチング型バレー フィルスナバの回路図を示す。
図 3.25 ハードスイッチング型バレーフィルスナバの回路図
図 3.25に用いる素子のパラメータを表 3.2に示す。
Vdc
C1
C2
C3
C4
C5
C6
Lin
D1 D2 D3 D4 D5 D6 D7
Lo
Ro
Co
VC1 VC3 VC5
VC2 VC4 VC6
p
n Iin
Io
VDS2
ID2
S1
S2
G1
G2 Vpn
バレーフィルスナバ LCフィルタ
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表 3.2 ハードスイッチング型バレーフィルにおける実験回路パラメータ
Devices Maximum ratings Value or types
Input Inductor Lin 4.2 µH
Capacitors of Valley-fill snubber C1,C6 315 V 2.2 µF Capacitors of Valley-fill snubber C2,C5 315 V 6.6 µF Capacitors of Valley-fill snubber C3,C4 315 V 3.3 µF Diode of Valley-fill snubber D1~D7 VR:1.2 kV
IF:14 A C4D10120A
Inductor of LC Filter Lo 3 mH
Capacitor of LC Filter Co 500 V 10 µF
Output Resistance Ro 3 kW 10 Ω
SiC Half-Bridge S1 and S2 VDS:1.2 kV
ID:193 A CAS120M12BM2
SiC MOSFET Driver CGD15HB62P1
表 3.2に示す実験回路に用いる素子を選定した素子の詳細について述べる。
・入力インダクタLin
入力インダクタ Lin の選定に関して、3.2 章で述べたオーダとシミュレーショ ンの結果より、Lin = 4.2 µHのインダクタを自作して使用する。
・バレーフィルスナバキャパシタC1 ~C6
バレーフィルスナバキャパシタC1 ~C6の選定に関して、3.2 章で述べたオー ダとシミュレーションの結果より、C1,C6 = 2.2 µH、C2,C5 = 6.6 µH、C3,C4 =
3.3 µH、耐圧315 Vの日本ケミコン製のフィルコンデンサを使用する。
・バレーフィルスナバダイオードD1 ~D7
バレーフィルスナバダイオードD1 ~D7の選定に関して、3.2章で述べた特徴
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とシミュレーションの結果より、ダイオードには数十 A の電流が流れるため、
定格1.2 kV、14 AのCREE製のショットキーバリアダイオードを使用する。定
格電圧が高い理由に関して、現在生産されている数十 A 級のショットキーバリ アダイオードは、低耐圧のものがないため、概形が小型な定格電圧1.2 kV のも のを選んだ。
・LCフィルタに用いる出力インダクタLo
出力インダクタLoの選定に関して、3.2章で述べたLCフィルタの設計とシミ ュレーションの結果より、Lo = 3 mH、定格電流15 Aのポニー電機製のインダク タを使用する。
・LCフィルタに用いる出力キャパシタCo
出力キャパシタCoの選定に関して、3.2章で述べたLCフィルタの設計とシミ ュレーションの結果より、Co = 10 µF、定格電圧250 Vのパナソニック製のキャ パシタを使用する。
・出力抵抗Ro
出力抵抗 Roの選定に関して、3.2 章で述べた特徴とシミュレーションの結果
より、Ro = 10 Ωの山菱電機製の負荷抵抗器を使用する。
・スイッチング素子S1とS2
スイッチング素子S の選定に関して、CREE製の SiC-MOSFETのハーフブリ ッジモジュール(CAS120M12BM2)を使用する。図 3.26、図 3.27に内部回路図と 実物写真を示す。
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図 3.26 SiC Half-Bridge (CAS120M12BM2)の内部回路図
図 3.27 SiC Half-Bridge (CAS120M12BM2)の実物写真
図 3.26、図 3.27より、1つのモジュールに2つのSiC-MOSFETが搭載されて いることがわかる。降圧チョッパ回路に用いる場合は、上アームのスイッチは常 にオフ状態にし、ボディーダイオードを出力ダイオードの代わりとして使用す る。