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行為の内容(動機・背景含む)

ドキュメント内 033L4_産能大紀要 (ページ 30-34)

 

ア  請負代金の個人受領(行為Ⅲ-1) 

 

クワザワにおいては、作業を行うにあたっては原則として契約書等を取 り交わす必要があるが、請負代金が 100 万円未満の工事については、契約 書の作成は必須ではなく支店長の個別判断に委ねられていた。 

本事案では、A が、比較的少額である付随工事の際に、書類作成が億劫 になり書類を作成しなかったことが背景にある。 

 

A は、得意先において追加工事・付随工事が必要となったときに、支店 長の判断を仰ぐことなく、かつ、注文請書・契約書等の書類を作成せず、

クワザワとして追加工事・付随工事を実施した。その後、当該工事の請負 代金をクワザワとしてではなく、A 個人が受領した。 

 

このうち証憑が発見されたものの合計額は、下表Ⅲ-1 のとおり 88 万 2300 円である(クワザワが本件発覚後、調査をしていたところ発見され た A 名義領収書綴り)。 

 

       

表Ⅲ-1 

(単位:円) 

領収書日付 領収書宛先 領収書金額

H23.5.1  B  546,000  H23.6.3  C  25,000  H23.8.22  D  132,500  H23.8.23  E  17,850  H24.1.27  F  148,470  H24.11.7  G  5,000  H26.3.6  H  2,980  H26.9.17  I  4,500  合計  882,300   

   

   

②追加工事請負代金  請負契約 

①追加工事  ク ワ ザ ワ 

得意先  B など  図Ⅲ-1 

 

イ  クワザワを介さない施工業者選定行為(行為Ⅲ-2) 

 

A は、長年にわたる個人的付き合いのある K 邸の新築工事に際して、ク ワザワの見積額 1400 万円よりも予算が少ない K のために、K の予算内に 収めようとした。 

このため、A が施工業者を探し、K と当該施工業者との取引を仲介する ことで、上記の工事代金を K の予算内に収めた。 

 

A は、クワザワに対し、「現在、スケジュールの面で受注してくれる業者 がなく、K が大工を探すと言っている」旨を報告していた。 

 

上記施工業者の請負報酬は、A が K から預かり支払った(K から施工業 者に直接支払われたものもある。)。A の認識によると、K が施工業者に支 払った代金の合計額は約 1200 万円であり、A は何らの利益を得ていない。 

     

   

①1400 万円の見積  得意先 

③下請業者選定  ク ワ ザ ワ 

K  図Ⅲ-2 

 

外 注 先 業 者 

④請負契約    1200 万円 

②予算内に収めるよう依頼 

ウ  回収売掛金の代払い(行為Ⅲ-3) 

 

クワザワの債権管理担当部署(業務管理部)による債権管理の状況が厳 しく、同部からは頻繁に滞留債権の状況聴取が行われ、債権回収を早急に 行うよう促され続けていた。 

また、債権の回収不能については人事考課上の個人評価に影響する可能 性もあるため、プレッシャーに耐えかねて実施した側面がある。 

 

K 邸新築工事にあたり、クワザワから K に対し建築資材の販売が行われ た。 

A は、販売代金を K から直接現金で回収した。 

 

この回収代金を、他の回収が遅延していた工事の請負代金を回収したと して処理をした(いわゆる代払い)。このことにより、代金回収が遅延して いることを隠し、あたかも正常の代金回収が行われたかのように装った。 

 

 

   

請負代金  売買契約 

①売買代金 

ク ワ ザ ワ  K 

図Ⅲ-3   

(未回収) 

発注者  請負契約  ②代払い 

③代金回収遅延把握できず 

ドキュメント内 033L4_産能大紀要 (ページ 30-34)

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