30 25
G 20
e
ト 15 1卜 10
x 5
o
30 25硲 量2・
Y. ls
讐1・
奪,
o
爪
一〇一WIB=50%
黶」一WIB=33%
o 1 2 繊維体積率(%)
3
o 1 2 繊維体積率(%)
3
80
蕩60
写真3.2.7
(a)側面
(b)底面複数微細ひび割れ(PP/PE集束タイプ, W/B−33%, Vf=3.0%)一実験IV一
駕裡
藤 藤
嚇噛畢蓋 期
Vf=OO/, Vf=1.00/, Vf=2.00/, Vf=3.00/,
写真3.2.8 曲げ供試体破断面の様相の一例(PP/PE集束タイプ, W/B=33%)一実験IV一
(4)まとめ
本項では,実験皿で選定したPP/PE集束タイプおよび原糸カットタイプのポリエチレン 繊維を用い,PEFRCの更なる靭性向上を図る上で適切な繊維形状とマトリックス調合の組 合せについて調べることを目的に,繊維タイプ,繊維体積率および水結合材比がPEFRC のコンシステンシーおよび各種力学的特性に及ぼす影響について実験的検討を行った。そ の結果として,以下の知見が得られた。
︶
1 原糸カットタイプのポリエチレン繊維を使用した場合,W/B=50,33%ともに曲げ強 度および曲げタフネスはVf=LO%以上で頭打ちの傾向を呈し,マトリックス強度を 高くしてもPEFRCの力学的特性を大きく改善することはできないことが示された。
このことから,Vf・1.0%で目標スランプ10cmを上回る15cm程度のスランプが得ら
一111t
れていることも併せて考慮すると,原糸カットタイプのPEFRCへの適用にあたって は,W/B=50%かつVf−1.0%程度が妥当であると考えられる。
2) PPIPE集束タイプのポリエチレン繊維を使用した場合,曲げ強度および曲げタフネ スは,W/B−33%ではVf−3.0%まで繊維体積率の増加に伴い増大する傾向を示し,
Vf−3.0%では非常に高い曲げタフネスを示したが, W/B=50%では原糸カットタイプ を使用したPEFRCの上限値を上回る値は得られなかった。また,低水結合材比,高 繊維体積率の場合に:おいても良好なスランプが得られた。このことから,PP/PE集 束タイプのポリエチレン繊維のPEFRCへの適用は,原糸カットタイプと比較した場 合,PEFRCのコンシステンシーの改善および靭性向上の面で有効であり,水結合材 比を小さくしマトリックスを高強度化することが高繊維体積率における靭性改善に 有効であることが判った。
3.2.7 実験V「最適調合の選定」
(1)研究目的
本項では,実験IVにおいて適切と判断された繊維タイプとマトリックス調合の組合せ
(PP/PE集束タイプのポリエチレン繊維とW/B=33%のマトリックス調合)に関して,より 広範の繊維体積率がPEFRCのコンシステンシーおよび各種力学的特性に及ぼす影響につ いて実験的検討を行い,目標スランプ10cm以上を満足し,尚且つ曲げタフネスが最大と なる調合を本研究における最適調合として選定した。また,PP/PE集束タイプにおける熱 融着糸巻付け回数がPEFRCのコンシステンシーおよび各種力学的特性に及ぼす影響につ いて調べることを目的に,熱融着糸巻付け回数が7回のPP/PE集束タイプについても同様 の検討を行った。
(2)実験方法
表3.2.18に使用材料を示す。前項までと同様に,マトリックスには高流動性付与を目的 に高炉スラグ微粉末と高性能AE減水剤を併用し,プレキャストコンクリートとしての用 途を想定して,セメントには早強ポルトランドセメントを用いた。また,補強用繊維とし ては,熱融着糸巻付け回数が5および7回のPP/PE集束タイプ(以下,それぞれ5Tおよ び7Tと称する)を用いた。
表3.2.19に使用調合を示す。マトリックス調合は,実験IVでPP/PE集束タイプとの組合 せにおいて適切と判断されたW/B−33%の調合で一定とし,繊維体積率は混練が可能な範囲 で,繊維タイプ5Tに関してはVfiO,1.0,3.0,4.0,5.0%の5水準,繊維タイプ7Tに関して はVf・ O,1.0,2.0,3.0,4.0%の5水準とした。また,高性能AE減水剤添加率Sp/Bは,過度 な材料分離が生じない範囲として,Sp/B=0.50%以下となるように調整した。
混練は,強制2軸点心型ミキサー(容量55L)を使用し,以下に示す手順により行った。
①セメント,高炉スラグ微粉末,細骨材および粗骨材を投入し,白練り15秒 ②水および高性能AE減水剤を投入し,1次混練90秒
③短繊維を投入し,2次混練3分
表3.2.18 使用材料一実験V一 セメント 早強ポルトランドセメント
密度:3.139/・m3
細骨材 川砂(繊維タイプ5Tに使用) 川砂(繊維タイプ7Tに使用)
表乾密度:2.569/cm3 表乾密度:2.63g/cm3
吸水率:3.77% 吸水率:2。69%
最大寸法:2.5mm 最大寸法:2.5mm
粗粒率:2.75 粗粒率:2.58
粗骨材 砕石6号
表乾密度:2.959/cm3,吸水率 :1.27%,
最大寸法:15mm,実積率: 56.3%
混和材料 高炉スラグ微粉末
密度:2.89g/cm3,比表面積 :6140cm2/9
高性能AE減水剤
主成分:カルボキシル基含有ポリエーテル系化合物 密度:L12〜L18g/cm3, pH: 7±2
短繊維 ポリエチレン繊維(PP/PE集束タイプ,5T)
密度:0.97g/cm3,径×長さ :68μm×30mm,
引張強度:1870N/mm2,引張弾性率:43kN/mm2 熱融着糸巻付け回数:5回
ポリエチレン繊維(PP/PE集束タイプ,7T)
密度:0.97g/cm3,径×長さ :68μm×30mm,
引張強度:1870N/mm2,引張弾性率:43kN/mm2 熱融着糸巻付け回数:7回
表3.2.19 使用調合一実験V一
単位量(kg/m3)
繊維
^イプ
Vf
i%)
WIB
i%)
Sg/B
i%)
s/a
i%) C Sg
W
S GSp/B
i%)
Slump
icm)
5T 0 33 50 65 488 488 325 550 339 0 17.9
1.0 33 50 65 488 488 325 550 339 0.25 23.3
3.0 33 50 65 488 488 325 550 339 0.50 20.8
4.0 33 50 65 488 488 325 550 339 050 13.2
5.0 33 50 65 488 488 325 550 339 0.50 6.2
7T 0 33 50 65 488 488 325 565 341 0.25 21.8
1.0 33 50 65 488 488 325 565 341 0.25 22.2
2.0 33 50 65 488 488 325 565 341 0.25 13.9
3.0 33 50 65 488 488 325 565 341 0.25 9.1
4.0 33 50 65 488 488 325 565 341 0.50 15.6
*Vf:繊維体積率, WIB:水結合材比, Sg/B=高炉スラグ微粉末混入率,
s/a:細骨材率,C:セメント, Sg:高炉スラグ微粉末, B(一C+Sg):結合材,
W:水,S:細骨材, G:粗骨材, Sp:高性能AE減水剤 *空気量=2.0%
*網掛けは変化させた調合因子を示す。
一l13一
強度試験は,圧縮,割裂引張および曲げ試験の3項目とした(3.2.1項参照)。供試体は各 3体ずつ作製し,標準養生材齢14日後,試験時まで気中養生とした。
(3)実験結果および考察
写真3.2.9に繊維タイプ5Tを用いたPEFRCのスランプ試験の状況,表3.2.20に強度試 験結果,図3.2.24に圧縮応カーひずみ曲線の測定値(平均),図3.2.25に曲げ試験におけ る荷重一載荷点変位曲線の測定値(平均),図3.2.26に繊維体積率がPEFRCのスランプお よび各種力学的特性に及ぼす影響をそれぞれ示す。なお,曲げ荷重一載荷点変位曲線は,
載荷点変位4.Ommに至るまでの測定結果を示している。
スランプに関して,繊維タイプ5Tを使用した場合に着目すると,Vf=3.0%までは高性能 AE減水剤の適量添加によりプレーンコンクリートと同等のスランプを示しており,
Vf=3.0%でも高性能AE減水剤の標準使用量(Sp/B=0.50%)の範囲内で20cm以上の顕著な 高スランプが得られている。また,繊維体積率がVf=4.0,5.0%といった範囲になると繊維 体積率の増加に伴いスランプが低下する傾向が認められるが,いずれも材料分離を生じる
(a) Vil.Oo/o
Sp/B=O.250/o, Slump=23.3cm
(b) Vi3.oo/,
Sp/B=O.500/o, Slump=20.8cm
iF pt
噸郵暫
p.x一
治 雛譲
…1>答、\
iii
(c) vf=4.oo/o (d) vf=s.oo/o
Sp/B=O.500/o, Slump=13.2cm Sp/B=O.500/o, Slump=6.2cm
写真3.2.9 繊維タイプ5Tを用いたPEFRCのスランプ試験の状況一実験V一
ことなく,Vf=4.0%までであれば目標とする10cm以上のスランプを確保できることが判る。
繊維タイプ5Tと7Tとを比較した場合,高性能AE減水剤添加率が一定のVfi 1.0および 4.0%(図3.2.26中に破線で囲んで示す)の場合に着目すると両者のスランプに大差はなく,
このことから,PPIPE集束タイプにおける熱融着糸巻付け回数がPEFRCのコンシステンシ ーに及ぼす影響は小さいと判断される。
圧縮強度およびヤング係数は,繊維タイプ5Tおよび7Tのいずれを用いた場合において も繊維体積率の増加に伴い概ね低下する傾向にあり,その値は繊維タイプ間で大差ないこ とが判る。繊維タイプ5Tを用いた場合に関しては, Vf=3.0%以上において圧縮強度および ヤング係数が繊維体積率の増加に伴い若干増大する傾向が認められるが,その程度は小さ
く,繊維無混入のプレーンコンクリートを上回る圧縮特性は得られていない。
曲げ強度および曲げタフネスは,繊維タイプ5Tを使用した場合, Vf=4.0%まで繊維体積
表3.2.20 強度試験:結果一実験V一 繊維
^イプ
Vf
i%)
σB iN/mm2)
E ikN/mm2)
σt iN/mm2)
σf iN/mm2)
Tb
ikN・mm)
5T 68.8 25.9 2.70 4.39 0,340
0
5.96% 0,193% 14.0% 3.18% 2.89%
1.0
62.2 24.7 6.07 6.10 24.8
10.6% 1.00% 3.05% 2.48% 2.98%
3.0 47.8 20.7 8.14 950 39.4
3.08% 4.19% 4.70% 3.18% 2」5%
51.6 20.7 8.91 11.3 46.4
4.0
5.74% 3.67% 5.74% 4.43% 5.06%
61.9 22.0 9.23 10.5 44.0
5.0
3.62% 2.59% 3.41% 8.75% 8.47%
7T 78.9 29.6 2.30 3.53 0,175
0
1.50% 2.07% 2LO% 9.76% 12.1%
59.6 29.0 4.30 4.48 15.2
1.0
6.37% 0,162% 5.25% 0,421% 14.3%
65.8 26.2 5.76 6.56 26.8
2.0
2.21% 1.91% 4.68% 16.5% 15.7%
61.7 26.3 6.43 8.05 33.4
3.0
7.83% 1.24% 3.87% 10.4% 9.72%
60.5 23.5 7.63 10.9 44.6
4.0
2.66% 2.13% 0,759% 4.59% 4.37%
*Vf:繊維体積率,σB:圧縮強度, E=ヤング係数,σt:割裂引張強度,
σf:曲げ強度,Tb:曲げタフネス
*上段は平均値,下段は変動係数をそれぞれ示す。
*網掛けは変化させた調合因子を示す。
一 115 一
100 90 80 70 峯6。
乙 50 40 出 30 20 10 0
0.O O.5 1.O l.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0
圧縮ひずみ(×1σ3)
図3.2.24−1 圧縮応カーひずみ曲線の測定値(繊維タイプ5T,平均)一実験V一
Vf=0% 一[トVf=4.0%
鼈黶i)一■一 Vf;1 .0% 一一●レ■一一 Vf=5.0%
ィi−Vf竃3.0%
100 90 80 70 麺6。
乙 50
R 40 30 20 10 0
0.0 0.5 1.O l.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0
圧縮ひずみ(×10 3)
図3.2.24−2 圧縮応カーひずみ曲線の測定値(繊維タイプ7T,平均)一実験V一
Vf=0%
黶Z一Vf−1.0%
黶「一Vf=2.0%
ィ←Vf−3.0%
黶mトVf−4.0%
30
25
20 篁
) 曲 15
10
図3.2.25−1 5
o
O.O O.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 載荷点変位(㎜)
荷重一載荷点変位曲線の測定値(繊維タイプ5T,平均)一実験V一
Vf=0% 一[トVf=4.0%
黶Z一Vf=1.0% 一◆一Vf=5.0%
ィ←Vf=3.0%
30
25
20 篁
) 15
10
図3225−2
5
o
O.O O.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 載荷点変位(㎜)
荷重一載荷点変位曲線の測定値(繊維タイプ7T,平均)一実験V一
Vf=0% 一〇一Vf=1.0%十Vf=2.0%
黶t←Vf=3.0%一ロトVf;4.0%
一117一
30 25
宕20
e
ト 15 1pt 10
x 5
o
一〇一5T
¥7T
∫ ︑ノ
,o
●●●・・ 。9
A
閥.
看〜●
試
o
1 2 3 4 5
繊維体積率 (%)
100
80@ 60 40 20
︵領ヨ\Z︶懸帯紐団
o
0 1 2 3 4 5 繊維体積率 (%)
40
信30
塁
Y. 20
錐
湾 10
o
o
1 2 3 4 5
繊維体積率(%)
峯z︶遡題怒一ゆ蘇郵
12
o
O 1 2 3 4 5
繊維体積率(%)
遷≧︶遡慧b租
14 12 10 8 6 4 2 o
o
1 2 3 4 5
繊維体積率(%)
50
0 0﹂4 弓﹂
翁自・之屠︶ 0 0 ︵∠ −
K賛卜外魯租
o
0 1 2 3 4 5 繊維体積率(%)
図3.2.26 繊維体積率がPEFRCのスランプおよび各種力学的特性に及ぼす影響
一実験V一
率の増加に対してほぼ比例的に増大する傾向を示しており,Vf−4.0%以上においてその増 大に頭打ちの傾向が見られた。これを比較対象として繊維タイプ7Tについて見ると,曲 げ強度および曲げタフネスの測定値は繊維タイプ5Tを使用した場合よりも若干小さい程 度で大差なく,同等の曲げ性状を示していることが判る。
以上の結果を総合すると,検討対象とした繊維タイプとマトリックス調合の組合せに関 して,目標スランプ10cm以上を満足し,尚且つ曲げタフネスが最:大となる繊維体積率は Vf=4.0%であり,また, PP/PE集束タイプにおける熱融着糸巻付け回数がそのコンシステン
シーおよび各種力学的特性に及ぼす影響は小さいと判断される。
(4)まとめ
本項では,実験IVで適切と判断された繊維タイプとマトリックス調合の組合せ(PPIPE 集束タイプのポリエチレン繊維とW/B=33%のマトリックス調合)に関して,より広範の繊 維体積率がPEFRCのコンシステンシーおよび各種力学的特性に及ぼす影響について実験 的検討を行い,目標スランプ10cm以上を満足し,尚且つ曲げタフネスが最大となるPEFRC の最適調合の選定を行った。その結果として,以下の知見が得られた。
︶
1
︶
2
以上の結果を基に,
PEFRCの最適調合として,表3.2.21に示す調合を選定した。
繊維体積率Vf・・4.0,5.0%といった範囲になると,繊維体積率の増加に伴いスランプ が低下する傾向が見られたが,いずれも材料分離を生じることなく,Vf=4.0%まで であれば目標とする10cm以上のスランプを確保することが可能である。
曲げ強度および曲げタフネスは,Vf−4.0%までは繊維体積率の増加に伴い増大する 傾向を示したが,それ以上の繊維体積率において,曲げ強度および曲げタフネスの 増加に頭打ちの傾向が見られた。
目標スランプ10cm以上を満足し,尚且つ曲げタフネスが最大となる
表3.2.21 選定した最適調合一実験:V一 Vf
i%)
W/B
i%)
Sg/B
i%)
S/a i%)
W
ikg/m3)
Sp/B i%)
4.0 33 50 65 325 05
*Vf:繊維体積率, W/B:水結合材比, Sg/B:高炉スラグ微粉末,
s/a:細骨材率,W:単位水量, Sp/B:高性能AE減水剤添加率
*空気量:2.0%
*PPIPE集束タイプのポリエチレン繊維を使用。
また,繊維タイプ5Tと7Tとの比較より,PP/PE集束タイプにおける熱融着糸巻付け回 数の違いがPEFRCのコンシステンシーおよび各種力学的特性に及ぼす影響は小さいと判
断された。
一 119 一