3.2 水流方向に対する中央堰柱の照査
3.2.2 荷重の算定
図-3.2.15 荷重条件(中央堰柱)
(1) 自重
図-3.2.16に示す各部分ごとの重量を算定した結果を表-3.2.6に示す。
なお、本施設ではゲート操作台が門柱部のラーメン構造の上梁を構成していることから、以降、
ゲート操作台を単に梁と呼ぶことがある。
図-3.2.16 自重の算定図
表-3.2.6 各部分の重量 No. 名 称 重 量
(kN) 備 考
− ゲート操作室 3000
− 巻上げ機 1000 1〜8 梁(ゲート操作台) 6104
9〜13 門柱 617 柱1本あたり
− 階段 1500
− 管理橋 5950
14〜27 堰柱 19451
28〜30 堰柱床版 24663
− ゲート 1840 1門あたり
− 堰柱床版が負担するゲートの重量 385 考え方は図-3.2.17のとおり
− 堰柱床版上の堆砂 1737 γsat=19.6 (kN/m3)
− 堰柱床版上の水 1729 γw =9.8 (kN/m3)
ゲートの自重 (1840kN) は、等分布荷重として中間床版および堰柱床版に作用するものと考え た。したがって、堰柱床版が負担する鉛直荷重は以下のように算出される。
1840 (kN) / 50.20 (m) × 5.250 (m) ×2= 384.86 (kN)
図-3.2.17 床版によるゲート重量の分担
50200 4500 50200
49003700
ゲート荷重
1840kN ゲート荷重
1840kN 5250
5250
(2) 静水圧
堰上流側についてはT.P+13.20から床版下面高さ(T.P+3.50)、堰下流側についてはT.P+7.90か ら床版下面高さ(T.P+3.50)にわたって静水圧が作用することを想定した。
図-3.2.18 静水圧を算定する際の水位
(3) 泥圧
以下のように算出した。
堆砂の水中単位体積重量 γ = 9.8 (kN/m3) 土圧係数 K0 = 0.50
堰柱基部 0.50 × 9.8 (kN/m3) ×1.00 (m) × 4.5 (m) = 22.5 (kN/m) ゲート下端 0.50 × 9.8 (kN/m3) ×1.00 (m) × 50.20 (m) = 246.0 (kN/m)
図-3.2.19 泥圧
(4) 揚圧力
以下のように算出した。
w1 = 4.4 (m) × 9.8 (kN/m3) × 15.0 (m) = 646.8 (kN/m)
w2 = (9.70 (m) − 4.40 (m) ) × 9.8 (kN/m3) × 15.0 (m) = 779.1 (kN/m)
図-3.2.20 揚圧力
(5) 構造物の自重に起因する慣性力
構造物の自重に、後に示す水平震度を乗ずることによって算出した。
ゲートの慣性力は、全閉状態のゲート位置を想定し、ゲートの高さ方向の中心位置の躯体に集 中質量を与えた上で、水平震度を作用させることによって与えた。
(6) 地震時動水圧
地震時動水圧は指針(案)Ⅰ編式(解5.5.1) の規定により、次式により算定した。
h H k pd = γw hS ⋅
8 7
ここに、pd は地震時動水圧 (kN/m2)、γw は水の単位体積重量 (kN/m3)、khS は地震時に構造物に 生じる応答に相当する水平震度、H は水深 (m)、h は水面から地震時動水圧が作用する点までの 水深 (m) である。固有周期の算定やプッシュオーバー解析においては、各節点に付加質量を与え ることにより、地震時動水圧を模擬した。ある節点が水深 h1 〜h2 における地震時動水圧を負担 する場合、その節点の付加質量md は次式により算出される。
∫
⋅= 2
1 8 7
h h
w
d b H hdh
m γg
⎟⎠
⎜ ⎞
⎝⎛ ⋅ − ⋅
= 23 13
12
7 b H h H h g
γw
ここに、gは重力加速度 (m/s2)、b は地震時動水圧の作用方向に直角方向の躯体幅 (m)である。
また、地震時に構造物に生じる応答に相当する水平震度 khS としては、堰柱およびゲートのい ずれに作用する地震時動水圧についても、レベル 1 地震動に対しては堰柱の水平震度、レベル 2 地震動に対しては堰柱の終局水平震度khuWまたは堰柱の弾性応答時の水平震度cZ・kh0 のうちいず れか小さい方を用いた。
図-3.2.21 地震時動水圧
(7) 液状化の影響
3.2.1(3)に示した液状化の判定結果に基づき、土質定数、すなわち地盤反力係数、地盤反力度の 上限値および最大周面摩擦力度を低減させた。